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<新興国eye>ロシア中銀、現状維持を決定―過去2回の利上げ効果検証へ

2月12日(火)9時50分配信 モーニングスター

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 ロシア中央銀行は8日の理事会で、主要政策金利である資金供給のための1週間物入札レポ金利と資金吸収のための1週間物入札預金金利をいずれも現行の7.75%に据え置くことを決めた。
 
 中銀は17年9月会合で4カ月ぶりに利下げを再開。それ以降、18年3月会合まで5会合連続で利下げしたが、利下げ幅が計1.75ポイントに達したことや地政学リスクでルーブル安が進行したことから4月会合から7月会合まで3会合連続で据え置きに転じた。しかし、その後、インフレ上ブレリスクが高まったとして、9月会合で利上げに転換。10月の現状維持のあと、前回12月会合で再利上げしている。
 
 中銀は声明文で、「18年の9月と12月に実施した利上げがインフレ率を20年までに物価目標(4%上昇)に戻すのに十分かどうか検証する」と利上げのインフレ抑制の予防効果を注視する考えを示した。市場では中銀は20年まで利上げは実施しない可能性が高いとみている。
 
 中銀は18年12月の前回会合で利上げを決めた際、「依然として高いインフレ上ブレリスクを抑える目的で予防的な観点から(利上げを)決めた」とした上で、「利上げにより、中銀の物価目標を大幅に上回り高水準となっているインフレの高止まりを防ぐのに役立つ」と述べている。
 
 また、中銀は前回会合で、今後の金融政策の見通しについても「経済予測通りにインフレや経済成長が進むかどうか、また、外部環境の変化による経済見通しに対する(上ブレ・下ブレ)リスク、金融市場の動向を考慮して、必要があれば一段の政策金利の引き上げを検討する」と将来の利上げの可能性に含みを持たせていた。
 
 ただ、今回の会合で中銀が現状維持を決めた背景には、1月CPI(消費者物価指数)でみたインフレ率が同月のVAT(付加価値税)増税にもかかわらず伸びが緩やかだったことがある。この点について声明文では、「1月CPIは前年比5.0%上昇と、18年12月の同4.3%上昇を上回ったが、われわれのインフレ想定レンジの下限近くにとどまった。VAT増税による1月CPIの加速は緩やかだった」と指摘。その上で、「VAT増税の物価への影響が完全に現れるのは早ければ4月になる」との見方を示している。
 
 一方、中銀はインフレ見通しに対する上ブレ・下ブレの両リスクについて、「インフレ上ブレリスクは続いている」とし、インフレ率は19年末までに5.0-5.5%上昇、20年上期(1-6月)には4.0%上昇に戻ると予想している。中銀はインフレ上ブレリスクとして、1月からのVAT増税と18年中の通貨ルーブル安を挙げ、インフレ加速のピークは19年上期になるとした。その後はVAT増税とルーブル安からのインフレ上ブレリスクが低下し、20年上期に物価目標の水準に落ち着くとみている。
 
 景気見通しについては、19年GDP(国内総生産)伸び率がVAT増税で経済活動が抑制されるため、1.2-1.7%増に減速すると前回会合時の予想を据え置いた。中銀の18年の伸び率予想は1.5-2.0%増だったが、ロシア連邦統計局は速報ベースで18年のGDP伸び率が2.3%増になったと発表。中銀予想を上回ったことを明らかにしている。
 
 次回の金融政策決定会合は3月22日に開催される予定。
 
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RTS連動 <1324.T> 、iSエマジン <1582.T> 、iS新興国 <1362.T> 、WTI原油 <1671.T> 、ガス <1689.T> 、原油 <1690.T> 、野村原油 <1699.T> 、iエネルギー <2024.T>
 
(イメージ写真提供:123RF)
 
モーニングスター

最終更新:2月12日(火)9時50分

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