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金融資産の公開データとは
身近な人はどうかといえば、家族にお金の話を相談するとなると「余計な詮索をされてしまうので、そもそも聞かない」という人もいるようです。このようにお金の話は意外に誰に聞いてよいのかわからないという人も多いのではないでしょうか。そこで、お金について調査された公開データをみていくことにしましょう。
2018年11月9日に金融広報中央委員会(事務局 日本銀行情報サービス局内)の「知るぽると」が発表したデータでは、30代の単身者世帯の金融資産保有状況が確認できます。
30代単身者の貯蓄とはいくらか
平均値に加えて、中央値も発表されています。30歳代の単身世帯の金融資産の中央値は40万円となっています。先ほども見たように当世代は金資産非保有世帯が4割程度います。結果として中央値がこの水準となってしまうともいえるでしょう。
30代の金融資産保有額の分布
・3000万円以上:1.4%
・2000万以上3000万円未満:2.3%
・1500万円以上2000万円未満:1.6%
・1000万円以上1500万円未満:5.3%
・700万円以上1000万円未満:3.7%
・500万円以上700万円未満:5.3%
・400万円以上500万円未満:3.0%
・300万円以上400万円未満:4.4%
・200万円以上300万円未満:6.0%
・100万円以上200万円未満:8.0%
・100万円未満:17.4%
・金融資産非保有:39.7%
※上記以外に無回答の2.1%がある
金融資産を保有する世帯の金融資産はどのくらいか
金融資産保有世帯の金融資産保有額の平均値は533万円、中央値は250万円となっています。
続いて、金融資産保有額ごとの分布について見ておきましょう。
・3000万円以上:2.3%
・2000万以上3000万円未満:3.8%
・1500万円以上2000万円未満:2.7%
・1000万円以上1500万円未満:8.7%
・700万円以上1000万円未満:6.1%
・500万円以上700万円未満:8.7%
・400万円以上500万円未満:4.9%
・300万円以上400万円未満:7.2%
・200万円以上300万円未満:9.9%
・100万円以上200万円未満:13.3%
・100万円未満:28.9%
※上記以外に無回答の3.4%がある
まとめにかえて
一方で、30歳代の単身世帯で金融資産を保有しない割合も4割近く、また金融資産額別の分布割合を見ても金融資産格差もあるかのように見えます。今後、年収の動向などと共に貯蓄に注目が集まりそうです。
【ご参考】金融資産とは何か
当調査で含まれる金融資産には、預貯金、生命保険、損害保険、個人年金保険といった保険、また株式、投資信託、債券といった有価証券と財形貯蓄が含まれます。
【用語解説】中央値と平均値とは
平均値とは、データの値を合計しそのデータ数で割ったものを言います。また、中央値については、データの値を順に並べ、その中央にある値を中央値(メジアン)といいます。値が偶数個の際には、中央の2つの値の平均値をとります。
【参考文献・データ】
知るぽると「家計の金融行動に関する世論調査」[単身世帯調査](2018年)
青山 諭志
最終更新:2月11日(月)23時00分
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