ここから本文です

2019年は米ドル高にも円安にもなりにくい。米ドル/円は100円割れまで下落の可能性!

1月11日(金)14時31分配信 ザイFX!

 皆様、明けましておめでとうございます。今年も1年、どうぞ、よろしくお願いします。

■波乱の幕開け。2019年はどんな展開に…?

NYダウ 日足 (出所:Bloomberg)
拡大写真
NYダウ 日足 (出所:Bloomberg)
米ドル/円 日足 (出所:Bloomberg)
拡大写真
米ドル/円 日足 (出所:Bloomberg)
 昨年(2018年)の後半から、米国を中心に世界中で株価が急落し、今年(2019年)も波乱の幕開けとなっています。今年は、どういう展開になっていくのでしょうか? 

■景気が世界的に減速。米ドル高になりにくい

米長期金利(米10年債利回り) 週足 (出所:Bloomberg)
拡大写真
米長期金利(米10年債利回り) 週足 (出所:Bloomberg)
ドルインデックス(左)と米長期金利(右)日足 (出所:Bloomberg)
拡大写真
ドルインデックス(左)と米長期金利(右)日足 (出所:Bloomberg)
 まず、さまざまなシンクタンクなどが、今年(2019年)の世界経済見通しを発表していますが、共通しているのは、全体的に景気は減速するということです。

 リーマンショック以降、各国の大規模な金融緩和と積極的な財政出動に助けられ、この10年間、安定した景気拡大がありました。しかし、ここに来て、その拡大にも限界が来ています。

 FRB(米連邦準備制度理事会)が、ここ2~3年、金利の正常化を目指して量的緩和の終了、政策金利の引き上げをしてきたことの影響も、ここに来て、顕在化してきているようです。

 すでに、FRBは、ドットチャートによると今年(2019年)2回を予定している利上げに関しても、状況によっては中止するというニュアンスのコメントを出しはじめました。

 長期金利も、昨年(2018年)ピークをつけて、今年(2019年)は上昇しない可能性のほうが、高くなってきています。

 昨年(2018年)は、長期金利の上昇に伴って米ドル高になっていきましたので、今年(2019年)は、米ドル高になりにくい1年、ということになってくると考えています。

■円安にもなりにく1年か

世界の通貨VS円 週足 (出所:ザイFX!)
拡大写真
世界の通貨VS円 週足 (出所:ザイFX!)
 世界銀行が直近に出した経済見通しでは、サブタイトルは「ダークニングスカイズ」と、先行きに暗雲が立ち込めていることを示唆したものとなっています。

 報告書の中で、世界全体で2019年は2.9%の成長と、2018年を下回るものになると予想しています。

 こうした状況を考慮すると、今年(2019年)は、先進国の株価は上昇しにくい1年になる可能性が高いということがわかります。

 株価が上昇しないということになると、リスクオンの円安という展開も、起きにくくなるということです。

 そういう意味においては、米ドル/円だけではなく、クロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)においても、円安になりにくい1年になるのではないかと予想しています。

■2019年の最大リスクは米中貿易戦争!

 加えて、今年(2019年)は、さまざまなリスク要因があります。

 まず、最大のリスクは米中の貿易戦争です。

 すでに、昨年(2018年)の後半から、中国から米国への輸出品に対して、一部に関税措置が発動され、それに対して中国側は対抗措置を取っています。

 追加措置に関しては、とりあえず保留となり、3月1日(金)を期限に交渉が始まっていますが、先行きがどうなるか、予断を許さない状態になっています。

 もし、交渉が決裂してしまった場合は、世界経済に対して大きなマイナス要因となって、株価が急落し、リスクオフの展開になっていくでしょう。

■英離脱問題で再び英ポンドは急落するかも

英ポンド/米ドル 週足 (出所:Bloomberg)
拡大写真
英ポンド/米ドル 週足 (出所:Bloomberg)
英ポンド/円 週足 (出所:Bloomberg)
拡大写真
英ポンド/円 週足 (出所:Bloomberg)
 英国のEU(欧州連合)離脱問題も、大きな関心事です。

 1月21日(月)までに、議会で離脱案の採決を終えなければならないのですが、採決のメドは、まったく立っていません。

 どう決着していくのか。混迷すればするほど、英国にとっては痛手となってきます。英ポンド急落が、再びやってくるかもしれません。

■中国と日本の経済にも注目!

上海総合指数 日足 (出所:Bloomberg)
拡大写真
上海総合指数 日足 (出所:Bloomberg)
 また、中国経済ですが、昨年(2018年)は上海総合指数が20%以上の下落となっています。

 過剰投資のツケ、債務の負担増などが、のしかかってきています。今年(2019年)は、中国の経済が減速するかどうかというよりは、どの程度の減速に留まるかということを、考えたほうがよさそうです。

 日本も、10月に消費税の引き上げが控えています。政府は、実際の増税分より多く還元すると言っていますが、それで消費マインドの減退を防げるか、非常に不透明でもあります。

■米ドル/円は100円割れの可能性も!?

米ドル/円 週足 (出所:Bloomberg)
拡大写真
米ドル/円 週足 (出所:Bloomberg)
 以上のように、今年(2019年)は多くの不確定要因があるため、なかなか予想しにくのですが、「少なくとも昨年(2018年)のように、米ドル高基調が鮮明となるような相場にはならない。そして、全体的な円安にもなりにくい1年ではないか」ということは、現時点でも言えるのではないかと考えています。

 米ドル/円も、上値は112円から113円程度に留まり、下値は状況によっては、100円を割り込むこともありうると考えています。

 あとは、それぞれの懸案事項がどう展開していくのかを見ながら、予想を調整していくことにします。

 1年間、よろしくお願いします。
今井雅人の「どうする? どうなる? 日本経済、世界経済」

最終更新:1月11日(金)14時31分

ザイFX!

 

情報提供元(外部サイト)

ザイFX!

世界経済と米ドル/円相場の見通しは? スプレッド最狭のFX会社はどこ? …FX情報サイト「ザイFX!」がFXと為替の疑問をズバリ解決! ビットコイン・仮想通貨情報も!

【PR】Yahoo!ファイナンスからのお知らせ

Yahoo!ファイナンスの特集

ヘッドライン