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ゴーン容疑者の弁護団が会見(全文1)勾留される理由はない

1月8日(火)17時45分配信 THE PAGE

「弁護団はゴーン氏を勾留する理由がないと考えている」と大鶴基成弁護士
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「弁護団はゴーン氏を勾留する理由がないと考えている」と大鶴基成弁護士
 会社法違反(特別背任)の疑いで勾留中の日産自動車前会長のカルロス・ゴーン容疑者の弁護団が8日午後、東京都千代田区の外国人特派員協会で記者会見を行った。

※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「ゴーン容疑者の弁護人が記者会見 勾留理由開示手続き受け」に対応しております。

     ◇     ◇

会見の流れの説明

通訳:では冒頭のほう簡単に日本語で要約をさせていただきます。

 まず、本日は開始が遅れてしまったこと申し訳ないんですけれども、配布資料を今、実は待っている状況でございます。あと20分ほどで日本語と英語の配布資料のほうがこちらの会場に届く予定となっておりますので、資料のほう、もう少しお待ちください。資料の中にはゴーン氏の本日の意見【陳述 00:13:53】のほうも含まれておりますので、そちらの資料のほうをお待ちください。

 そしてこちらの前のテーブルのほうのスピーカーは弁護団の代表としましては3名、本日お越しいただいております。こちらの司会の【神保 00:14:07】さんの隣から大鶴基成先生です。本日のメインのスピーカーとなります。そしてそのお隣が近藤剛先生、そして押久保公人先生となっております。そしてこちらのFCCJの代表としましてはマクニール、そしてランガンが前のほうに座っております。そして本日の通訳は【ジョイス 00:14:26】が務めさせていただきます。

 幾つか始まる前にご案内なんですけれども、まず携帯の電源のほうを切っていただく、もしくはマナーモードにしていただけるようにお願いいたします。そして写真などを撮られる際は席に着いたままで写真をお撮りください。そして通路のほうも空けていただくようにお願いいたします。

 そしてランガン氏からの本日の冒頭のあいさつのほうなんですけれども、こちらのFCCJ、外国特派員協会の説明となっております。

 こちらの協会は1945年に始まったところで73年の長い歴史の中で多くの政治家、CEO、ダライ・ラマ、そして福島の被災者などさまざまな方にここで会見をしていただいております。外の会場のほうにもトランプが大統領になる前の写真などもご覧になった方もいるかと思います。こちらの協会というのは何か政治的なアジェンダがある場所ではありません。どなたでもここで会見をしてフリーな、自由な報道ができる場所となっております。ぜひこちらの会場にいらっしゃるメディアの皆さんも、こちらの会場のほうを使っていただければと思います。本日、ありがとうございます。

司会:Thank you, 【Mary 00:15:31】.(英語)

弁護団による概略説明

大鶴:それでは私のほうからご説明いたします。まだ資料が届いていませんので、概略の話から進めたいと思います。今、カルロス・ゴーン・ビシャラさんは会社法違反、特別背任という罪で勾留されています。今日の手続きは裁判所に対して、ゴーンさんを特別背任罪で勾留している理由を明らかにしてもらいたいということで開いてもらったものです。なぜこういう手続きを請求したかといいますと、われわれ弁護団としてはゴーンさんを勾留する理由がないと考えているからです。その詳細はあとでお話しします。

 まず、今日の手続きがどういうふうに進められたかを説明します。裁判官が法定でゴーンさんを勾留している事実を読み上げて、そしてゴーンさんが、ゴーンさんを勾留しなければ逃亡する恐れがある、あるいは証拠を隠滅する恐れがあるという説明をしました。勾留されている事実というのは、報道されているところでお分かりだと思いますが2つあります。

 1番目は、2008年の10月末にゴーンさんが、自分がやっていた為替スワップ契約を日産に契約の主体を移して、ゴーンさんが負っていた損失を日産に付け替えたというものです。2番目は、2009年から2012年の間に4回にわたって、ゴーンさんの知り合いである人が経営する会社に1470万アメリカドルを必要がないのに日産から送金させて、日産に損害を与えたというものです。そして裁判官はこの勾留【事実 00:19:19】を読み上げた上で、先ほどお話ししたようにゴーンさんを勾留しなければ逃げる恐れがある、逃亡する恐れがある、証拠を隠滅する、ほかの関係者と口裏合わせて証拠をつくり出したり隠滅したりする恐れがあると説明しました。

 それに対して、弁護団のほうからもっと詳しい理由を説明してほしいということで、2点についての質問をしました。これが日本語では求釈明という手続きです。先ほどの【第1事実 00:20:28】について次のような質問をしました。ゴーンさんがスワップ契約をしていた相手方の銀行の関係者の供述や、日産の取締役会の議事録、日産の関係者の供述からこのスワップ契約の契約主体をゴーンさんから日産に変えた、変更した契約は、日産に損害を与えるものではないはずだということをまず説明しました。なぜならば、この契約は日産の次の取締役会、今から話す取締役会の議決に基づいてなされています。その取締役会の議決というのは、こういう内容で、つまり、外国人の役職員のために日産が為替スワップ契約の差額の損の支払いを負うことがない為替スワップ契約については、秘書室長にその締結権限を与えるという議決に基づいて、この契約主体の変更がなされているからです。

 あとで資料が届きますと、その資料に図面が付いています。その図面を見てもう一度説明しますが、それを説明させていただければ、分かりやすく分かっていただけると思いますけれども、簡単に言いますと契約主体、為替スワップ契約の契約主体は日産に変更するんだけれども、変更したあとも差額の損の支払いはゴーンさんが引き続き負担する。そしてその反対に利益が出たときは日産が利益を得るのではなくてゴーンさんが利益を得ると、そういうことが当然、合意。合意といいますのは、ゴーンさんと日産とそれから銀行の3者の合意として、それが決められていたということです。

 つまり契約主体をゴーンさんから日産に変更するというところだけを見ますと、日産に損失を負担させる、付け替えたということになるわけですが、この3者の合意があるので、実は損失は日産に付け替えられていないということを裁判官に言いました。そして裁判官に対して、この3者間の合意があるのになぜ裁判所を勾留状を発付したのか、出したのか、その具体的な理由を説明してもらいたいというふうに求めました。それに対して裁判官は、これはどんな場合でもこういう答えしかしないものなんですけれども、そういう被疑事実が認められるから拘留所を出したのだ、という説明しかしませんでした。つまりなんの具体的な理由も説明しませんでした。

 2番目の事実についてですが、これはこのように裁判官に話をしました。ゴーンさんが日産に1470万アメリカドルの不必要な支払いをさせたというふうにされている会社の経営者、これは報道では具体的な名前が出てるので言ってもいいような気もしますが、取りあえず。これは押久保先生は何にしてますか、アルファベット。

通訳:会社がDで、【コー*00:26:46】がE。

大鶴:あとでお配りする資料ではアルファベットのEをしていますが、Eさん。ミスターEに対して、話を聞くことができた人に対してこういうふうに言っているということで、その内容は、自分が経営する会社が日産から支払いを受けた1470万米ドルは、自分やその会社が日産のためにサウジアラビアの代理店との紛争の解決をしてあげたり、サウジアラビアの中での代理店網の立て直しをしてあげたり、日産の工場建設実現のための許認可の取得や、投資の獲得をしてあげたり、さらには日産に対する投資の勧誘などもしてあげた。そういう業務の正当な対価ですと述べているということを裁判所に説明しました。

 そして、さらにこれに付け加えて、当時日産の中東などの販売網を統率していた人物が、このミスターEが販売不振に陥っていたサウジアラビアの代理店網の立て直しに尽力してくれ、その成果を挙げたと述べていることも裁判官に説明しました。そして裁判官に対して今お話ししたような事実があるのに、なぜ1470万米ドルのミスターEの会社に対する支払いが、ゴーンさんの取締役の任務に背く行為をしたと、つまり特別背任だということになるんでしょうかということを問いました。理由を教えてもらいたいというふうに求めました。

 これに対する裁判官の答えも、いつもこういう手続きではなされる定型文句なんですけれども、勾留事実を認める、第2事実を認めるだけの証拠があるからそう認定したのだと。それから具体的な説明をすると、現在検察官が捜査中であるので、その捜査の内容に触れることになってしまって捜査に支障が出るから答えられないという回答をしました。

 このあと、今度は裁判官がゴーンさんに何か意見があれば述べてもらいたいというふうに言って、ゴーンさんが10分間英語で意見陳述をしました。ゴーンさんが説明したのは、まず先ほどお話しした為替スワップ契約についての点です。ゴーンさんはこの為替スワップ契約を始めた理由について、本当は日産からドルで報酬を支払ってもらいたかったけれども、日産としては円でしか支払うことができないと言われたので、自分としてはやむを得ずドルを固定的な為替レートで円から替えられるように、為替スワップ契約をすることにしたと、まず説明しました。つまり言い換えますと、投機目的でこういう契約をしたのではなくて、ドルとしての報酬額を確定しておきたいからしたのだと。で、それが日産ではドルでは払ってもらえないので、こういう契約をしたのだという説明です。

 ところが2008年9月に起こった金融危機、日本ではリーマンショックと呼ばれている金融危機が、ゴーンさんに今回の厳しい、それによってゴーンさんは銀行から多額の追加担保の提供を迫られることになりました。この金融危機の際に為替レートがそれまで1ドル、110円程度であったものが、1ドル、80円程度までドルが下がり円が急騰しました。また同時に、ゴーンさんが担保に入れていた日産の株価連動債の価格が、日産の株価がそれまでの6分の1ぐらいに急落したため、担保が足りなくなりました。

 それでゴーンさんは2つの選択肢を迫られたということです。すでにそのときまでにゴーンさんは日産から退職慰労金を40億円程度もらえることが確定していました。ゴーンさんがこのときに日産を退職すれば、この退職慰労金をもらうことができて、それを担保に追加担保として提供することはできましたが、それはゴーンさんによれば、ゴーンさんの言葉では、船長が嵐の最中に船から逃げ出すようなことなのでできないという判断をしました。

 それでゴーンさんは、もう1つの選択肢、つまり自分の知人などから担保を提供してもらうように頼んで、その提供を受けられるまでの間、日産に金銭的な損失を負わせないようにした上で一時的に担保を貸してもらう、提供してもらうように要請しようと考えました。そして契約の相手の銀行にこのことを相談したところ、取締役会で必要な議決を得れば大丈夫だと、問題はないと言われたのでこの契約を行ったということです。

【書き起こし】ゴーン容疑者の弁護団が会見 全文2に続く

最終更新:1月9日(水)19時25分

THE PAGE

 

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