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31人が不正に関与、TATERUが調査報告書を発表《楽待新聞》

1月8日(火)11時00分配信 不動産投資の楽待

(写真:不動産投資の楽待)
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(写真:不動産投資の楽待)
アパート経営プラットフォーム事業を手がけるTATERUがオーナーの預金残高を改ざんしていた問題で、同社は12月27日、特別調査委員会から提出を受けた調査報告書の内容を明らかにした。

報告書によると、エビデンス(預金通帳や口座残高証明書、インターネット口座の画面表示など)の改ざんを実行した従業員は、営業部長・部長代理を中心とする計31名。また改ざんのあった案件数は、成約棟数2269件(調査対象期間:2015年12月以降)のうち350件であった。

■役員の不正認識は確認できず

改ざん行為は主に営業部長が自ら行っていたが、各営業担当者が営業部長の指示を受けて行うこともあったという。

一方、営業部長の上長にあたる営業本部長が自ら改ざんを実行した事実は確認できておらず、同社の代表取締役や専務取締役などの役員についても「その他の役員が本不正行為について認識していたことを認めるに足りる証拠は認められなかった」としている。

■上場前に不正発覚も自浄作用働かず

エビデンスの改ざんはTATERUが東証マザーズに上場する以前、2010年頃から始まっていた。営業部員の間ではエビデンスの改ざんを示す「隠語」も使われていたという。

また同社が上場する数年前、エビデンスの改ざんが金融機関に発覚し、取引が停止されるという事態に発展した。しかしこの件は「一担当者の不正」として片付けられた。その後、社内に不正禁止の通告がなされたが、実態調査までは行われず、その後も不正は続けられることとなった。

■画像編集のほか「口座間移動」も

また報告書では、エビデンス改ざんの具体的な手法についても言及。エビデンスのデータをパソコンに取り込んで画像化し、編集ソフトで数字を切り貼りして数字を書き換えるというものだ。

その他に認められた不正行為として、複数の金融機関に口座を持つ顧客に対し、それぞれの口座に相互に送金し、双方の口座の残高を使ってエビデンスを作成する「口座間移動」の手法が存在していたことも明らかにされた。ただしこの方法は、顧客が自ら口座間で資金を移動し、エビデンスを作成する必要があるため、顧客に拒否される、あるいは顧客からのクレームが発生するリスクがあったことから、報告書では「実行されたケースは限定的である」とされている。

■背景に「組織的要因」

報告書には、不正がどのような経緯で行われるに至ったかについて、調査委員会による見解が記されている。

TATERUの経営陣は、前年の成約棟数に対し150から200棟を加算して年間の販売棟数目標を設定していた。しかしこの目標棟数のベースとなっている前年の実績には、エビデンス改ざんによる成約棟数も含まれる。営業部長を中心とする営業担当者は、この目標達成のために「自己資金が少ない顧客とも契約を締結しなければならない状況」に陥り、エビデンスの改ざんに手を染めていたと見られる。

この背景には、「厳しい上下関係の存在があった」と調査委員会は指摘。営業成績の良くない従業員に対し、会議の場で人格否定とも取れるようなパワハラ的発言があったという。

加えて、短期間に急成長を遂げたTATERUの社内には、社歴の長い従業員を中心に強い成功体験が共有されていた。こうしたことから、「販売目標の達成が困難である」といったネガティブな意見を発しにくい風土であったことも、不正が横行する要因になったと調査委員会は分析している。

またTATERUの融資の多くを引き受けていたとされる西京銀行は同日「TATERUが施工するアパート向け当行ローンについて」と題した文書を発表し、「当行の社内調査の結果では、当行行員が融資審査関連書類の改ざんその他の不適切な取扱いに対し関与したり、不審に思いつつ見逃し融資手続きを進めたりした事実は確認できませんでした」とのコメントを出した。

■オーナーは何を思う

2016年にTATERUのアパート2棟を購入した千葉県の30代男性は「報告書では幹部は知らなかったというように書かれていますが、とても信じられないし、報酬減額で済む問題ではないと思います」と語る。

男性は西京銀行から金利2.55%・35年で融資を受けた。預金残高の改ざんなどは行われなかったが、TATERU側から提示された事業計画書は利回りが本来5.92%のところ7.11%に水増しされていた。「今は13/14室の入居でようやくトントン。何のために持っているのか分かりません」と男性。「残債は1億4500万円ですが、査定では1棟5000万円程度なので売却もできない状況です」

TATERU側に対しては「倒産する前に買い取ってもらえればいいと思いますが、何も期待はしていません」とあきらめ顔。「これから建物が古くなって家賃もどんどん下がっていくと思うので、持ち出しが増えていくだけ。将来は真っ暗です」



TATERUは調査結果の報告を受けて謝罪。今後は業務モニタリングや内部通報制度の充実、手続きの厳格化などを通じて再発防止策を確実に実施し、信頼の回復に努めていくとした。
不動産投資の楽待 編集部

最終更新:1月8日(火)11時00分

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