ここから本文です

資産1億円以上の富裕層が年々増加 その理由は?

1月7日(月)11時40分配信 THE PAGE

富裕層・超富裕層の保有資産は計299兆円

写真:アフロ
拡大写真
写真:アフロ
 1億円以上の金融資産を保有する、いわゆる「富裕層」の数が年々増えていることが野村総合研究所の調査で明らかとなりました。なぜ富裕層が増えているのでしょうか。

 野村総研は以前から定期的に日本の富裕層に関する調査を実施しています。それによると、2017年における日本の「富裕層」および「超富裕層」の世帯数は126.7万世帯で、彼等が保有する資産は299兆円でした。マス層と呼ばれる金融資産3000万円未満の世帯は約4200万世帯で、保有する資産は673兆円となっています。富裕層の世帯数はマス層の30分の1以下ですが、保有する資産はマス層の3分の1ということになります。

 日本における富裕層の世帯数はリーマンショックによって一時減少しましたが、2013年以降、再び増加傾向が顕著となりました。一般的に資産額が大きいほど株式投資など資産形成に積極的といわれます。2013年以降はアベノミクスによって株価が大きく上昇していますから、資産額が1億円に達し、富裕層の仲間入りを果たした人が多かったと考えられます。

 皮肉なことですが、景気が良くなると経済的な格差が拡大し、景気が悪くなると格差が縮小するというのはいつの時代にも見られる共通した傾向です。アベノミクスの成果については様々な見解がありますが、少なくとも一定以上の資産を持つ層にとってプラスに働いたことは間違いありません。

報酬は億単位 上場企業の役員報酬はグローバル基準に

 この調査では富裕層の内訳までは明らかになっていませんが、近年、日本の上場企業の役員報酬はうなぎ登りに上昇しており、億単位の報酬を受け取る役員が増えていることも富裕層の増加に影響した可能性があります。かつての日本企業は業績も役員報酬もグローバルで比較すると低いというのが常識でしたが、最近では、企業の業績は国内基準のまま、役員報酬だけはグローバル基準に格上げするという都合のよい企業が増えてきました。役員に昇格したことで富裕層の仲間入りをするケースは今後も増えてくる可能性が高いでしょう。

 マス層の資産があまり増えず、富裕層の資産が増えるという現象は世界各国共通となっています。資産運用の有無が格差のカギになっているのだとすると、政策においても、運用の機会をどれだけ一般化できるのかという視点が必要となってくるかもしれません。


(The Capital Tribune Japan)

最終更新:1月7日(月)11時40分

THE PAGE

 

【PR】Yahoo!ファイナンスからのお知らせ

Yahoo!ファイナンスの特集

ヘッドライン