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<年末年始特集>2019年の日本株見通し

12月28日(金)18時05分配信 モーニングスター

<前半は勝負所、後半は再度調整か>

 2019年の東京株式市場は、不安定な相場環境が続くなか、前半は勝負所となり、後半は再度調整と予想する。日経平均株価の想定レンジは1万8000円-2万3000円。

<高ボラティリティ相場が続く可能性>

 18年の日経平均株価(終値ベース)は10月2日に年初来高値2万4270円を付け、その後は調整局面に入った。12月25日には心理的なフシ目となる2万円を大きく割り込んだ。世界的な景気減速懸念などを背景に米国株安や円高・ドル安が進み、リスク回避の流れが一気に強まった。

 下げ加速を誘導した一因は、12月19日のFOMC(米連邦公開市場委員会)の結果にある。予想通り年4回の政策金利の引き上げを決定した上で、注目された2019年の利上げ見通しは前回の3回から2回に減少したが、市場が期待したほどハト派(金融引き締めに慎重)的な内容には至らなかった。会合後の記者会見でパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長は金融正常化に向けた資産圧縮方針に変更はないと述べ、景気の先行き不安が増幅された。米中貿易摩擦の長期化、米政権の混迷、英国のEU(欧州連合)離脱問題など不透明要因は多く、新年もボラティリティー(価格変動性)の高い相場が続くとみられる。

<株安懸念の不透明要因に変化期待も>

 ただし、直近の株価急落で不安材料の織り込みが進むとともに、催促相場的な色彩も強まっている。政策変化への期待が芽生えるようなら、売り一巡後はいったん復調相場に移行するシナリオも想定されよう。次回のFOMCでFRBが市場との対話を重視し、ハト派に傾く可能性は排除できない。米中協議は19年3月1日に期限に迎え、両国が少しでも歩み寄る確率もゼロではない。英国のEU離脱期限は3月29日で、メイ首相がEUと合意した離脱案に関し、1月早々にも英議会で審議を再開する見通しで、EU離脱を巡って2度目の国民投票を実施する可能性も取り沙汰されている。いずれにしろ海外の諸要因については引き続き見守るしかない。

 一方、国内では新天皇が5月1日に即位し、慶賀ムードが高まるとみられ、5月10連休のゴールデンウイークも経済効果を引き出すと予想される。安部政権の景気浮揚策への期待とともに、個人消費拡大を先読みする向きは少なくない。

<海外勢の買い戻しがポイントに>

 需給面でのポイントになるが、海外勢がいつ買い戻しに動くかだ。日経平均株価は18年10月2日に年初来高値を付けたが、その翌週に当たる10月第2週(9-12日)に海外投資家は現物・先物合計で1兆8281億円と5週ぶりに大量売り越しに転じた。以降も売り越し基調が続き、下げ相場を主導した経緯がある。直近のカラ売り比率が40%超えという高水準を続けているように売りポジションは相当積み上がっている。相場が落ち着けば巻き戻しに動き、指数復調の原動力になる。むろん、日銀のETF(上場投資信託)買いや企業の自社買いが下支え要因として意識される需給構造に変わりはない。

<年後半は世界景気の減速懸念再燃も>

 もっとも、年後半は景気の減速懸念が改めて意識され、相場はマイナス・サイクルに逆戻りする公算がある。世界経済の牽引役となってきた米国は減税効果が剥落し、成長鈍化は避けられない見通しだ。OECD(経済協力開発機構)によると、同国の実質GDP(国内総生産)成長率予測は18年の2.9%が19年に2.7%、20年には2.1%に落ち込むと予測されている。米中協議が頓挫し、貿易戦争が長引けば中国経済の減速感が強まることにもなる。ひいては日本経済にも悪影響を及ぼしかねない。国内では10月から消費増税が開始される。需要反動減への対策が打たれているが、その効果は読み切れず、警戒感が先行するケースも想定しておきたい。

<リバウンドあっても銘柄選別は重要>

 最後に物色対象としては、大きく売り込まれた銘柄群のリバウンドが期待され、それも信用売り長状態の好需給銘柄が狙い目になる。とは言え、世界の景況感悪化をにらみ、銘柄選別が重要視されてくる。グローバル経済の影響を受ける輸出関連株の戻りは限定的とみられ、景気変動に左右されにくいディフェンシブ・ストックが資金の逃避先としてクローズアップされてくる可能性がある。

提供:モーニングスター社

最終更新:12月28日(金)18時05分

モーニングスター

 

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