ここから本文です

週間為替展望(豪ドル/ZAR)-豪ドルやZARの上値は限定的か

12月22日(土)4時48分配信 トレーダーズ・ウェブ

◆豪ドル、リスクオフ地合い強まれば下値警戒感が更に高まる
◆南ア、ラマポーザ大統領のANC議長選出から1年も依然として問題は山積み
◆26日までは休場多く市場の流動性悪化に注意
(為替情報部・小針卓哉)

予想レンジ
豪ドル円76.00-81.00円
南ア・ランド円7.40-8.20円

12月24日週の展望
 豪ドルの上値は限定か。19日に利上げを発表した米連邦公開市場委員会(FOMC)では、来年の利上げ見通しを3回から2回に減らしたが、市場が期待していたほどハト派的ではなかった。一方、豪準備銀行(RBA)は「政策金利を目先変更する根拠はない」としており、米豪間の金融政策の差により豪ドル/ドルの地合いは弱い。軟調な株式相場も重しとなり、豪ドル円の下値バイアスは強まっている。
 米中通商交渉の行方も依然として豪ドルの取引材料だ。1月開催で調整方向とされた米中貿易協議への期待感はあるものの、世界貿易機関(WTO)の非公開会合では米中の代表者が非難の応酬と報じられた。もし交渉が進展なしとなれば、中国と経済的に結びつきが強い豪州の通貨は買い難い。
 ポジティブな要因は、2018/19年度の豪財政赤字見通しが5月予想の145億豪ドルから52億ドルまで減少すると豪政府が示したこと。19/20年度には黒字回復が見込まれ、10年以上続いた赤字に歯止めがかかりそうだ。これにより豪政府が景気刺激策を打ち出し、RBAが経済の下振れリスク要因とする「さえない家計所得や高水準の債務、住宅価格の低迷」の改善も可能となった。
 南ア・ランド(ZAR)は伸び悩むか。米国の利上げは対外債務が多い南アフリカの通貨にとっては売り要因。米利上げ打ち止めが思ったほど早まらないことで、ZARの上値は抑えられそうだ。
 南ア大統領であるラマポーザ氏が与党・アフリカ民族会議(ANC)の議長に選出されてから約1年が経過した(大統領就任は18年2月半ば)。実業家出身のラマポーザ氏に対する汚職排除や経済改革への期待は高かったが、議長当選後に上昇した南アの株価指数やZAR円は年初の水準から大きく下げている。ラマポーザ大統領は、2月には付加価値税率を25年ぶりに引き上げ、緊縮的な財政政策に転換したことで市場の評価を獲得し、7月には中東や中国から大型投資の約束も取り付けた。しかしながら国内には、27%付近で高止まりする失業率、債務拡大が止まらない国営企業(電力会社エスコムと航空会社SAA)、土地問題(人口の1割弱の白人が土地の7割程度を所有)など問題は山積みだ。来年2月の予算案、そして5月の総選挙に向けて、2年目を迎えるラマポーザ大統領の手腕が試される。
 24日は東京市場、25日は東京以外の主要市場、26日は東京とNY以外の主要市場が休場となり、週半ばまで参加者が少ないだろう。豪ドル、ZARとも市場流動性の悪化には気をつけたい。

12月17日週の回顧
 豪ドル円は81円半ばを上値に2カ月弱ぶりの78円台まで軟調に推移した。FOMCでの利上げ決定後にドル買い・豪ドル売りが強まったことや、軟調な株式相場がリスクオフの円買いを強めた。豪11月新規雇用者数は市場予想を上回る3万7000人増えたが、その増加分は非常勤雇用者が占めていたため豪ドルの反発も限定的だった。
 ZAR円は米利上げの早期打ち止め期待を支えに7.9円台で小高く推移する場面があったが、期待が裏切られると7.70円前後まで売られた。世界的な景気減速懸念の高まりや米政府機関の一部閉鎖懸念などがリスクオフの流れを強め、ZAR円の地合いを悪くした。(了)
小針

最終更新:12月22日(土)4時48分

トレーダーズ・ウェブ

 

情報提供元(外部サイト)

トレーダーズ・プレミアム

トレーダーズ・プレミアム

DZHフィナンシャルリサーチ

株式情報会員専用サービス
入会受付中

月額10,000円(税別)

株・為替ニュースでおなじみのトレーダーズ・ウェブ では、個人投資家注目の話題の銘柄や反転シグナル点等銘柄が毎日キャッチできる豊富なコンテンツを提供しています!

【あわせて読みたい】

【PR】Yahoo!ファイナンスからのお知らせ

ヘッドライン