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メルカリ、なぜ英国事業から撤退?

12月21日(金)11時30分配信 THE PAGE

創業時から海外展開を重視

写真:ロイター/アフロ
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写真:ロイター/アフロ
 フリマアプリのメルカリが英国事業からの撤退を決断しました。海外事業は米国に専念する方針ですが、これはどういうことなのでしょうか。

 メルカリは2018年12月18日、英国子会社を清算し、英国のフリマ事業から撤退する方針を明らかにしました。メルカリは2018年6月に鳴り物入りで東証マザーズに上場し、上場初日は6000円の高値を付けましたが、その後、株価は下落を続けており、一時は2000円を割るという状況となっています。

 同社の株価が冴えない展開となっているのは、今後の成長の柱と位置付けている海外事業の先行きについて市場が懸念を示しているからです。

 同社創業者の山田進太郎氏は根っからの起業家ですが、フリーランス時代に何度か渡米しており、この時期にグローバル展開の重要性を強く認識。これが現在のメルカリの経営戦略の根幹となっています。このため同社は創業時から海外展開を重視し、米国市場と英国市場に積極的に進出を試みました。

日本と海外の違いは「リユース品市場の成熟度」

 しかし海外展開は絶好調な国内事業と比較するとあまりうまくいっていません。米国におけるアプリの累計ダウンロード数は日本の半分以上の水準に達していますが、流通総額は日本の10分の1以下です。英国事業は手数料を無料にするキャンペーンを行っていましたが、こちらも事業としてはほとんど立ち上がっていない状況です。

 米国や英国は、もともとリユース品の個人的な取引が盛んな国であり、ネット以外の市場でも活発にリユース品が売買されています。一方、日本は、一部を除いてリユース品を売買する環境が整備されておらず、ここにメルカリが進出したことで高い成長を実現しました。すでにリユース品市場が出来上がっている国では、日本のような高成長を実現するのは難しいというのが多くの専門家の見方でしたが、予想通りの展開となったわけです。

 一方、国内事業については、これまでの急成長が鈍化するとの懸念もありますが、金融ビジネスへの進出など、今後も高い成長を実現できる見通しが強いとされています。英国撤退の発表後、株価はあまり大きく動いていませんが、市場は英国撤退をむしろポジティブに評価した可能性もあります。

 今後の市場の関心は米国事業の動向に集中することはほぼ間違いありません。損失覚悟で長期的に取り組むのか、英国事業と同様、思い切って撤退するのか、上場からわずか半年で、同社は大きな決断を迫られそうです。


(The Capital Tribune Japan)

最終更新:12月21日(金)11時30分

THE PAGE

 

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