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35歳独身、貯金250万円。住宅ローン繰上返済で悩む

12月6日(木)22時20分配信 あるじゃん(All About マネー)

◆ 繰上返済をするよりも現金を増やすべきですか?

皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする、その名も「マネープランクリニック」。今回の相談者は、住宅ローンの返済に悩む30代の独身女性の方です。ファイナンシャル・プランナーの藤川太さんがアドバイスします
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皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする、その名も「マネープランクリニック」。今回の相談者は、住宅ローンの返済に悩む30代の独身女性の方です。ファイナンシャル・プランナーの藤川太さんがアドバイスします
皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする、その名も「マネープランクリニック」。今回の相談者は、住宅ローンの返済に悩む30代の独身女性の方です。ファイナンシャル・プランナーの藤川太さんがアドバイスします。

▼相談者

もずくさん(仮名)
女性/会社員/35歳
千葉県/持ち家・マンション

▼家族構成

独身、一人暮らし

▼相談内容

住宅ローン返済中ですが、返済完了が63歳のため、60歳までに完了できるように繰り上げ返済を考えています。現在の預金はとくに使う予定はないため、そこから150万円を繰り上げ返済に充てようと思っていますが、現金として持っておくべきでしょうか?

毎月の貯蓄から2万3000円、個人型確定拠出年金を始めたいと考えています。それとは別に投資信託を行おうと思っていますが、これも現金で持っていた方が良いでしょうか。結婚の予定もなく、奨学金の返済もあと2年で終わるため、その分貯蓄も増やせます、したがって、今さほど現金が手元になくてもいいのではと考えていますが、そのあたりの現金と投資のバランス等をアドバイスがいただければありがたいです。

また、がん保険、介護保険、個人年金のいずれかに入った方がよいのか迷っています。合わせて、よろしくお願いいたします。

▼家計収支データ

「もずく」さんの家計収支データ
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「もずく」さんの家計収支データ


▼家計収支データ補足

(1)住宅ローンについて
物件価格1950万円、借入総額1850万円、変動30年(平成57年4月完済予定)、金利0.83%、ローン残高1790万円
※購入時にリフォーム(現金払い160万円)

(2)今後の目標、ライフプラン
1、繰上返済をして60歳までに住宅ローンを完済
2、60歳時点で貯蓄1300万円
3、投資を始めたい

(2)のために毎月4万4000円の貯金が必要だが、毎月の貯金可能額から確定拠出と使用予定有りの貯金を差し引くと約3万円、奨学金返済(毎月1万2600円)は37歳で完了するため、37歳までの不足分毎月1万4000円と、37歳以降の不足分2000円、合計55万2000円を補いたい

(3)加入保険の内訳
・本人/終身保険(50歳払込終了、死亡保障1000万円)=保険料2万8400円
・本人/変額終身保険(48歳払込終了、死亡保障550万円)=保険料1万5000円
(※)ともに貯蓄目的
・本人/所得補償保険(補償額/月額16万3000円)=保険料1200円

▼FP藤川 太からの3つのアドバイス

アドバイス1 住宅ローンは60歳より前の完済を目指したい
アドバイス2 投資は確定拠出年金をメインに
アドバイス3 保険で備えず、貯蓄でまかなう

◆アドバイス1 住宅ローンは60歳より前の完済を目指したい

まず、繰上返済についてですが、行う条件として、資金的に余裕があるのはもちろん、今後ライフイベントで大きな支出が予定されていない、毎月しっかり貯蓄できているといったことがあげられます。相談者の場合、150万円の繰上返済をしても100万円手元に残ります。独身女性であれば、100万円あれば予期せぬ支出があっても、ほぼ対応できるはずです。毎月貯蓄もできていますし、繰上返済を行うこと自体、問題ありません。

たとえば、購入から1年後に150万円を繰上返済した場合、支払利息が約37万円軽減され、返済期間は2年8カ月短縮されます(※1)。目標の60歳完済であれば、次にいつ行うかにもよりますが、あと1回、20万~30万円程度の繰上返済で達成されるでしょう。

ただし、できればもっと完済時期を早めた方がいいと、個人的には考えます。相談者の方は、考え方もしっかりされているし、家計管理も実に優秀。おそらく、今後お金で大きく困ることはないでしょう。それでも、リストラについては十分に気を付けておくべきだと思うからです。

本来あってはならないことですが、40代以降の独身女性は、働き手としてのスキルに関係なく、リストラの対象になりやすい傾向が日本社会には少なからずあります。そのときに慌てないためにも、家計負担の大きな住宅ローンはなるべく早く完済しておきたい。60歳と言わず、もっと早め目の完済、もっと高い目標でもおそらく問題なくクリアできるはずです。

◆アドバイス2 投資は確定拠出年金をメインに

投資と貯蓄のバランスですが、独身ですでに持ち家、貯蓄もきっちりできていますから、その点でリスクは取れます。とは言え、個人型の確定拠出年金で投資信託を買っていくとなると、それが上限(※2)の月2万3000円。さらに別途、投資信託を月3万円購入となれば、やはり投資に偏り過ぎていると言わざるを得ません。毎月の投資額と貯蓄額の割合は、投資に比重を置いたとしても5対5まで。それ以上は危険と考えてください。

確定拠出年金は、目的が「老後資金づくり」と明確ですし、節税効果もあります。掛金は上限の月額2万3000円でいいでしょう。一方、それとは別に投資する分については、当初1万円程度に抑えてもいいのでは。変額終身保険に加入していますが、それ自体、投資信託を間接的に買っていることになります。それが毎月1万5000円。そう考えれば、別途1万円投資信託を買うだけでも、それなりにアグレシッブな資金運用をしていることになるわけです。

◆アドバイス3 保険で備えず、貯蓄でまかなう

保険については、がん保険、介護保険、個人年金保険のいずれかを検討されているようですが、これ以上新たに加入する必要はないと思います。がん保険は、がん家系などの理由でよほど心配ならば加入してもいいでしょうが、かかる医療費は、2本の終身保険も貯蓄がわりと考えれば、十分捻出できるはず。

保険に加入せず、浮いた保険料を貯蓄に回せば、結果的にそれも治療費の一部になるわけです。介護保険も同様。いざとなれば貯蓄でまかなうという発想の方が、相談者の場合には合理的です。個人年金保険も、終身保険で老後資金づくりをしていることを考えれば、予定利率も高くない今、これ以上、保険で備えなくてもいいと思います。

ともあれ、相談者の場合、節約よりも貯まっていく資金をどう有効に配分するかが、今後のマネープランの大きなポイントです。そういう点では、まずは住宅ローンの早めの完済。あとは、確定拠出年金を利用しながら、バランス良く、老後資金づくりに備えるという方向がいいと考えます。

(※1)利用されている住宅ローンの金利は、返済額等から0.8%と推測して試算
(※2)企業年金等の対象になっておらず、かつ企業型の確定拠出年金の対象にもなっていない企業の従業員が個人型を利用する場合の掛け金の月額の上限

教えてくれたのは……
藤川太さん

All About「資産運用」ガイド。「家計の見直し相談センター」で10年以上にわたり、1万5000世帯を超える家計の見直しを行ってきたFP。資産運用、家計管理、マイホーム購入、不動産投資などに詳しく、「普通の人」でもお金を貯める・増やせるようになる方法をアドバイスしています。

取材・文/清水京武
あるじゃん 編集部

最終更新:12月6日(木)22時20分

あるじゃん(All About マネー)

 

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