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週間為替展望(ドル/ユーロ)-パウエルFRB議長の議会証言に注目

12月1日(土)1時42分配信 トレーダーズ・ウェブ

◆ドル円は、パウエルFRB議長の議会証言に注目
◆米国の11月雇用統計、10月貿易収支も要注目
◆ユーロドルは、イタリア政府の過剰財政赤字是正手続きに注目
(為替情報部・山下政比呂)

予想レンジ
ドル円110.00-115.00円
ユーロドル1.1000-1.1500ドル

12月3日週の展望
 ドル円は伸び悩む展開を予想する。12月1日にアルゼンチンで開催される20カ国・地域(G20)首脳会議に合わせて、トランプ大統領と習国家主席による米中首脳通商協議が行われる。合意に向けた前向きな結果となった場合、米中貿易戦争が停戦となる可能性が高まる。決裂した場合には、トランプ政権が対中制裁関税第4弾(2670億ドル)を発動し、米中貿易戦争が激化しよう。しかしながら、トランプ政権は、自動車関税25%の前倒し発動を警告していることから、来年1月から再開予定の日米通商協議で日米貿易不均衡是正圧力が強まることには変わりがない。
 6日に発表される10月の米貿易収支で、対日貿易赤字が拡大していた場合、トランプ政権からの日米貿易不均衡是正への言及や日米通商協議への警戒感が高まることで、ドル売り・円高要因となる。
 5日のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言では、利上げ打ち止め示唆発言の真意を確認することになる。パウエルFRB議長は以前、フェデラル・ファンド(FF)金利誘導目標(2.00-2.25%)は中立金利水準(2.5%-3.5%)の中間(3.0%)までは「まだ距離がある」と述べていた。しかし、28日の講演では、FF金利は中立金利水準の下限(2.5%)を「わずかに下回る」水準と述べており、今度は下限に注目した発言をしている。そのため、利上げ打ち止め観測が台頭している。来週の議会証言では、18-19日の米連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利上げ、FRB高官筋の話として報じられた来年春頃の利上げサイクル停止の可能性を見極めることになる。
 7日に発表される11月の米雇用統計では、失業率は3.7%(10月3.7%)、非農業部門雇用者数は前月比20.5万人増加(10月+25.0万人)と見込まれている。ネガティブサプライズにならない限り、12月FOMCでの追加利上げは既定路線となる。
 ユーロは伸び悩む展開か。欧州委員会は、イタリア政府の2019年予算案が欧州連合(EU)の財政規律に違反するとしており、12月5日を期限に過剰財政赤字是正手続き(EDP)を勧告した。イタリア政府が2019年予算案を修正しなければ、欧州委員会とイタリア政府の対立が激化することになる。また、12月7-8日に開催されるドイツのキリスト教民主同盟(CDU)大会での党首選への警戒感や、社会民主党(SPD)が連立政権から離脱し解散・総選挙の可能性が高まりつつあることも、ユーロ売り要因となりうる。ユーロ円は、中東の地政学リスク、米国を軸にした貿易摩擦、ドイツ政局混迷、イタリア予算案への警戒感から伸び悩む展開か。

11月26日週の回顧
 ドル円は、米中首脳会談での合意観測が高まったことで、112.88円から114.04円まで上昇したものの、パウエルFRB議長が利上げ打ち止めを示唆したことで伸び悩む展開となった。ユーロドルは、欧州委員会によるイタリア政府に対する過剰財政赤字是正手続き勧告を受けて1.1267ドルまで下落後、パウエルFRB議長のハト派発言で1.1402ドルまで反発した。ユーロ円は129.30円まで上昇した。(了)
小針

最終更新:12月1日(土)1時42分

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