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週間為替展望(ドル/ユーロ)-日本の対米貿易黒字とインフレ率に注目

11月17日(土)4時55分配信 トレーダーズ・ウェブ

◆ドル円は、日本の10月の対米貿易黒字と10月の消費者物価指数に注目
◆中東の地政学リスク、独の政局混迷リスク、伊と欧州委員会の対立激化にも警戒
◆ユーロドルは、21日のユーロ圏財務相会合でのイタリアに対する制裁発動警戒で弱含みか
(為替情報部・山下政比呂)

予想レンジ
ドル円110.00-115.00円
ユーロドル1.1000-1.1500ドル

11月19日週の展望
 ドル円は伸び悩む展開を予想する。19日に発表される日本の10月の対米貿易黒字が拡大していた場合、トランプ政権からの日米貿易不均衡是正への言及に要警戒となる。昨年10月の対米貿易黒字は6439億円で、1-10月は5兆6567億円だったが、今年1-9月の対米貿易黒字は4兆6962億円となっており、昨年とほぼ変わらない対米貿易黒字を記録していることで、来年1月からの日米通商協議への警戒感が高まりつつある。しかしながら、トランプ政権が自動車関税の適用を先送りしたこと、月末の米中首脳会談に先立ち、劉鶴中国副首相とムニューシン米財務長官が通商協議を再開することは、ドル買い・円売り要因となっている。
 22日に発表される日本の10月コア消費者物価指数の予想は、前年比+1.0%となっており、9月の前年比+1.0%から変わらずと見込まれており、ネガティブサプライズに要警戒となる。
 ドル円の上値を抑えるリスク回避要因としては、21日のユーロ圏財務相会合でのイタリア政府への制裁発動の可能性、メイ英政権のブレグジット協定素案が英議会で否決されてメイ英首相に対する不信任が決議される可能性、ラーブ英欧州連合(EU)離脱担当相の辞任を受けた25日の臨時EU首脳会議の延期の可能性、などが挙げられる。
 また、サウジアラビア政変の可能性、米国による制裁が発動されたイラン情勢など、中東の地政学リスクには引き続き要警戒となる。
 ユーロは伸び悩む展開か。イタリア政府が欧州委員会に対して2019年修正予算案を提出しなかったことで、21日のユーロ圏財務相会合でイタリアに対する制裁措置が協議される。欧州委員会は、イタリアに国内総生産(GDP)比で0.2%相当の有利子預託金を欧州安定メカニズム(ESM)に預託するように要請し、債務削減の期限(2019年2月の見込み)を設定することが警戒されている。今後は、イタリア政府と欧州委員会との確執が深刻化する可能性が高まることで、ユーロ売り要因となる。また、メルケル独連立政権がレームダック化しつつあることで、社会民主党(SPD)が連立政権からの離脱を示唆しており、解散・総選挙の可能性が高まりつつあることも、ユーロ売り要因となる。ユーロ円は、中東の地政学リスク、貿易摩擦、ドイツ政局混迷、イタリア予算案への警戒感から伸び悩む展開を予想する。

11月12日週の回顧
 ドル円は、米下院歳入委員会の貿易小委員会委員長への就任が有力視されているパスクレル民主党議員が「米・メキシコ・カナダ協定」の変更を要請したことで「ねじれ議会」への警戒感が高まり、114.21円から112円後半まで下落した。ラーブ英EU離脱担当相がメイ首相のブレグジット協定素案に抗議して辞任したこともリスク回避の円買い要因になった。ユーロドルは、イタリア政府が欧州委員会に2019年修正予算案を提出しなかったことで1.12ドル前半まで下落も、米長期金利の低下などを受けて1.14ドル台まで反発。ユーロ円は127.50円まで下落後に129円台まで買い戻される場面もあった。(了)

最終更新:11月17日(土)4時55分

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