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週間為替展望(ポンド/加ドル)-英、移行期間延長も視野に

11月3日(土)4時37分配信 トレーダーズ・ウェブ

◆英EU離脱担当相、11月21日までの交渉終結を示唆
◆英EU離脱交渉、「移行期間の延長」も視野に
◆加ドル、独自の地合いは良好もドル高や原油相場の下落リスクが重し
(為替情報部・金 星)

予想レンジ
ポンド円 142.50-148.50円
加ドル円 83.50-88.50円

11月5日週の展望
 メイ首相の欧州担当顧問であるオリバー・ロビンス氏が欧州連合(EU)側と交渉を続けている。英国のラーブEU離脱担当相は合意が確実に視野に入り、11月21日までに合意する可能性があるとの見通しを示した。また、英タイムズ紙は関係筋の話として、離脱交渉は金融サービス部門で合意し、離脱後も英国の金融サービス企業が欧州市場に引き続きアクセスすることが可能になると報じた。離脱合意への期待で来週のポンドは下げ渋る展開が見込まれるが、肝心のアイルランド国境問題が残されており、積極的に買いを進める地合いではない。
 英国のEU離脱合意に向けた時間的な猶予はなくなりつつある。メイ首相は、離脱後の移行期間を2021年まで延ばす案を模索するも、与党内の親EU、反EU双方から同首相への批判が高まった。閣僚間の意見も大きく分かれており、高官レベルの交渉再開に踏み出せないでいる。アイルランド国境問題で打開策を見いだせなければ、「合意なきEU離脱」か「移行期間の延長」を選択するしかないか。合意に至らない場合、「移行期間の延長」に英国内の反発は強いものの、「合意なきEU離脱」が英経済に与える大打撃の可能性を考慮すると、「移行期間の延長」が選択肢に入りそうだ。
 ハモンド財務相は秋期財政報告書で、政府がEUと離脱条件などで合意できれば、長らく掲げてきた財政緊縮策を終了させる方針を示した。格付け会社S&Pは英国が「合意なき離脱」の場合、英経済は景気後退に陥る公算が大きく、その期間は世界金融危機後の停滞と同じぐらいになるとの見方を示した。緩やかな景気後退が4-5四半期続き、経済成長率は2019年に-1.2%、20年に-1.5%になると見込んでいる。イングランド銀行(BOE)は今週、市場予想通り金融政策の据え置きを決定し、離脱交渉次第のスタンスを維持した。来週は9月鉱工業生産や7-9月期国内総生産(GDP)速報値が発表される。
 加ドルは底堅いも、上値は重いか。ドル高地合いの継続や、米中貿易摩擦、英国のEU離脱交渉、イタリア予算案などを背景としたリスクオフが加ドルの重しとなる。また、サウジアラビアの原油増産観測や世界経済の先行き不透明感を背景に、原油価格は下振れリスクが意識されやすいことも、加ドルの上値を圧迫しそうだ。ただ、加ドル独自の地合いは悪くない。
 カナダ銀行(BOC)のポロズ総裁は30日、利上げに踏み切ったもののインフレ目標達成のためには追加利上げが必要になるとの見解を示した。利上げペースはインフレや関連リスクの見通しに左右されると述べた。8月加GDPは前月比+0.1%と市場予想を上回った。

10月29日週の回顧
 ラーブEU離脱担当相が11月21日までに交渉終結を示唆、英・EUが金融アクセスの継続で合意との報道を受けてポンドは買いが優勢となり、ポンドドルは1.30ドル前半まで上昇。ポンド円は米中貿易摩擦の緩和期待も支えに147円近辺まで持ち直した。ドル独歩高の相場展開のなか、ドル/加ドルは1.31加ドル台で加ドルの重い動きとなり、加ドル円はリスクオフムードも強いなか、86円台で上値が抑えられた。(了)

最終更新:11月3日(土)4時37分

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