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賠償責任めぐり対立=東証、被害補填を完全否定―システム障害

10月10日(水)17時00分配信 時事通信

 東京証券取引所のシステム障害で売買が成立しなかった取引に関する賠償責任をめぐり、東証と証券各社で対立が先鋭化している。取引所に取り次げなかった顧客の売買注文は、各社が受け付けた。顧客に対しては自らの責任で株式や現金を渡さなければならず、損失を被るのは確実だ。
 証券会社からは、東証にこうした損失の補償を求める声が上がるが、東証は賠償責任を完全否定。事態収拾にはしばらく時間がかかりそうだ。
 東証の株式売買システムと証券会社をつなぐ4系統の通信ルートの一つで9日、不具合が発生。正常稼働する他の系統への切り替えがうまくいかず、大手証券などで一時株式売買ができなくなった。関係筋によると、メリルリンチ日本証券(東京)が通信状況を確認するため毎朝送るデータを通常の1000倍以上の量で誤送信したことが要因となった。
 東証は事前に、障害に備えて証券会社に複数系統と接続するよう要請していたことを強調した上で、証券会社への賠償責任を「考えていない」(川井洋毅執行役員)と真っ向から否定。影響を受けた証券会社からは「異常なデータ送信を受けてしまったこと自体が問題だ。東証の過失はある」(大手証券)と補償請求を示唆する声が上がる。
 今回のシステム障害では、東証の開示姿勢にも厳しい目が向けられた。東証がホームページで障害を告知したのは発生から約4時間後。市場関係者は「個人投資家軽視と言わざるを得ない。上場企業には適時開示を求めており、二重基準だ」と憤る。
 障害のきっかけをつくった証券会社名についても、東証は「個社情報は公表しない」とかたくなに拒否し続けている。
 一方、メリルリンチ日本証券の広報担当者は10日、「今回の件を確認しているが、現時点ではコメントを差し控えさせていただく」と話した。 

最終更新:10月10日(水)21時27分

時事通信

 

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