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株式週間展望=レンジ切り上げに光明―2万3000円のフシ突破、大台固めが焦点に、出口戦略、再び意識

9月15日(土)8時42分配信 モーニングスター

現在値
前田建 1,098 -2
カーリット 847 -25
カナモト 3,475 -75
 分厚い壁が崩れたのか。米中通商摩擦の緩和期待を背景に、14日の東京株式市場では日経平均株価が1月の年初来高値(2万4124円)に対する戻り高値を更新した。これまで幾度となく跳ね返された強力なフシを払えれば、その先は戻り売り圧力の少ない「真空地帯」が待つ。しかし、外部環境は変わりやすく、予断を許さぬ状況だ。

 この日の日経平均の高値は2万3105円(前日比283円高)。5月21日の2万3050円を上回り、3月26日の安値2万347円を起点とする戻り相場が新局面を迎えた。終値は2万3094円とメジャーSQ(特別清算指数)値の2万3057.94円をクリアした。2万3000円を軸とするこのゾーンは、6-8月にかけて実質3回突破を阻まれている。それだけに、今回“4度目の正直”となるのか注目される。

 貿易問題でにらみ合っていた米中が、新たな協議へ向け動きだしたようだ。また、トルコ中銀が大幅な利上げに踏み切ったのをきっかけに、新興国通貨への懸念が薄れた。外国為替市場ではリスクオフムードが後退し、ドル・円が14日に1カ月半ぶりに1ドル=112円台まで上昇。売り込まれてきた景気敏感株の買い戻しが加速した。

 今後は大台をキープして、足場を固められるかが焦点だ。米中の対立一服に加え、日本国内では自民党総裁選(20日)がある来週(18-21日)はレンジ切り上げのチャンス。しかし、ここへきて日銀の金融緩和の「出口戦略」も再び意識されている。

 安倍首相は14日、日本記者クラブ主催の公開討論会で、金融政策について日銀黒田総裁に任せているとした上で、現状の緩和策を「ずっと続けてよいとは思わない」と発言したという。市場で直ちに需給不安が台頭することはないにしても、上値の買いづらさの一因となる可能性がある。

 折しも13日のECB(欧州中央銀行)理事会は、国債などの資産購入額を10月から半減することを決めている。先進国のテーパリング(緩和縮小)を踏まえると、日本も足並みを意識する局面をいずれ迎える。

 自民党総裁選は安倍首相の3選が既定路線で、市場の関心はその後の日米首脳会談(24日)や秋の臨時国会に移っている。経済指標では19日発表の8月貿易統計に注目したい。日経平均との連動性が高い輸出の前年比伸び率は、2月の1.8%を底にいったん拡大したものの、ここへきて鈍化し前月は3.9%となった。再び持ち直せるかが注目される。

 このほか、18、19日には日銀の金融政策決定会合がある。19日の訪日外客数や20日開幕の「東京ゲームショウ」(23日まで)も関連株の物色材料となりそうだ。

 海外では17日に米9月ニューヨーク連銀製造業景気指数、19日に米8月住宅着工件数、20日に米9月フィラデルフィア連銀製造業景況感指数と米8月中古住宅販売件数が発表される。

 日経平均の予想レンジは2万2800-2万3500円。参考銘柄は前田建設工業 <1824> 、カーリットホールディングス <4275> 、カナモト <9678> 。(市場動向取材班)

提供:モーニングスター社

最終更新:9月15日(土)8時42分

モーニングスター

 

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