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週間為替展望(豪ドル/ZAR)-南ア景気後退入りでZARは前途多難

9月8日(土)1時54分配信 トレーダーズ・ウェブ

◆豪銀の住宅ローン金利引き上げでRBAの利上げはますます遠ざかる
◆米中通商協議は袋小路に入り豪ドルの重しに
◆南アは景気後退入り、新興国通貨不安もあり前途多難
(為替情報部・松井 隆)

予想レンジ
豪ドル円77.00-83.00円
南ア・ランド円6.80-8.10円

9月10日週の展望
 豪ドルは来週も上値が重いか。米国の対中制裁関税第3段が実行された場合、中国は報復関税を発動するとしている。通商協議は袋小路に入ったままで、豪ドルの上値を抑えるだろう。ロウ豪準備銀行(RBA)総裁がさらなる豪ドル安を懸念していないこともあり、豪ドル安のトレンドは当面、継続されそうだ。
 経済指標では4-6月期の国内総生産(GDP)が良かったことで、ポジティブな材料はある。しかしウェストパック銀行に続いてオーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)が住宅ローン金利を引き上げたことにより、RBAが利上げを実施するのがますます難しくなったことも豪ドル売りの要因だ。
 来週は豪州から、11日にNAB企業景況感と信頼感指数、13日に雇用統計が発表される。前回の雇用統計では失業率は5.3%に改善したものの、新規雇用者数は増加予想に対して減少となり、まちまちの結果に終わった。豪経済に影響を与える中国からも10日に生産者物価指数(PPI)と消費者物価指数(CPI)、14日に小売売上高と鉱工業生産が発表される。
 南ア・ランド(ZAR)は上値が重いか。新興国通貨に対する不安が全く解消されていない中で、景気後退(リセッション)入りしてしまい、ZARを買う材料がより少なくなっている。ラマポーザ政権への期待は依然として高いものの、海外投資家がリスクの高い新興国に対して積極的な投資を行うとは考えにくく、米国の利上げが続く中で、南アはリセッション入りした現状で金利面での魅力も減退している。アフリカ諸国全体が中国に擦り寄る姿勢を見せていることもあり、トランプ大統領は南アの土地改革に対して再び厳しい声明を出す可能性もある。

9月3日週の回顧
 豪ドルは方向感のない動きだった。RBAは市場の予想通り政策金利を1.50%で据え置いた。声明文では「低水準の政策金利が豪経済を引き続き支えている」と緩和策の継続を示唆。一方で、「豪ドルは過去2年間にわたって貿易加重ベースのレンジ内にとどまっているが、大半の他の通貨とともに米ドルに対して下落している」と述べたことで一時豪ドルが買われる局面もあった。しかしウェストパック銀行に続いてANZが住宅ローン金利を引き上げたことで上値は抑えられた。経済指標はまちまちの結果だった。7月の小売売上高は前月比横ばいと市場予想の+0.3%を下回り、4-6月期のGDPは前期比+0.9%、前年比+3.4%となり、それぞれ市場予想の+0.7%と+2.8%を上回る好結果となった。
 ZARは下落した。南アの4-6月GDPは前期比年率で-0.7%となり、市場予想の+0.6%を下回った。1-3月期も-2.2%だったことで2009年以来となるリセッション入りをしてしまった。ZARは対ドルでは2016年6月の水準まで下がった。週初に行われた「中国アフリカ協力フォーラム」で、中国はアフリカ諸国に政府援助や金融機関の投融資などで600億ドルの資金拠出を約束したが、ZARの下支え要因にはならなかった。(了)

最終更新:9月8日(土)1時54分

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