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週間為替展望(ポンド/加ドル)-ポンドも加ドルも視線は「交渉」へ

9月8日(土)1時33分配信 トレーダーズ・ウェブ

◆ポンド、離脱交渉関連報道で神経質な動きが増している
◆BOC、政策据え置きも声明で10月利上げ期待が強まる
◆加ドル、米加のNAFTA再交渉協議への不透明感で軟調な動き
(為替情報部・金 星)

予想レンジ
ポンド円140.00-147.00円
加ドル円82.00-87.00円

9月10日週の展望
 ポンド、加ドルの視線は二つの「交渉」に向けられている。ポンドは、前例のない英国の欧州連合(EU)離脱交渉が正念場を迎えていることで、一層神経質な動きとなっている。交渉にまつわる不透明感に加え、うまく交渉がまとまったとしても離脱後の英経済・政治に対する懸念から、ポンドは引き続き上より下方向へのリスクが大きいだろう。加ドルは北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉をめぐる米加協議次第か。合意に達すれば、加ドルに買い安心感が広がりそうだ。
 今週発表された英8月PMI景況指標はまちまち。サービス業が54.3と市場予想を上回った一方で、建設業が52.9、製造業が52.8と予想を下回った。イングランド銀行(BOE)のカーニー総裁は任期が終了する2019年6月末以降も留任する用意があるとの考えを示唆した。ただ、BOEの今後の政策運営は離脱交渉の行方に大きく左右されるだけに、足もとでは英経済指標への注目度が低い。今週は、離脱交渉をめぐってドイツと英国が主な要求を撤回したとの報道を受けてポンドが急騰したが、ドイツ政府がこの報道内容を否定し、合意なしも含めあらゆるシナリオに備えていると表明したことでポンドが売られるなど、神経質な動きとなった。今後、離脱関連ニュースを受けてポンドの荒っぽい動きが一段と増していくことが予想される。9月20日に英国のEU離脱を議題に非公式のEU首脳会議が開催される予定で、この会議に向けて双方の歩み寄りが見られるか注目される。
 5日にNAFTA再交渉をめぐる米加協議が再開したが、双方の溝はなお大きく、難航が見込まれる。8月末までの協議が失敗に終わったことを踏まえて、懸案である乳製品の市場開放、貿易紛争の解決ルールの扱いなどに力を入れているが、トランプ大統領は強硬姿勢を崩していない。米、メキシコ両国は反ダンピング関税に対抗する手続きを定めた紛争処理制度の廃止を決めたが、カナダはこれに猛反発した。米国とメキシコは協議に合意しているが、米加が9月中に合意できなければ、3カ国協定の枠組みは維持できない可能性が高まる。NAFTA再交渉の不透明感で加ドルは当面、上値が重いか。
 BOC(カナダ中銀)は5日、政策金利を市場予想通り1.5%で据え置くことを決定した。声明では、インフレ目標を達成するには一段の利上げが正当化されるとの見解を維持し、最近の経済データもこうした見方を裏付けているとの認識を示した。この声明を受けて市場の10月利上げ期待は一層強まっている。BOCは2017年7月以降に4回の利上げを実施した。

9月3日週の回顧
 ポンドは上値の重い動き。合意なき離脱懸念で売りが先行し、ポンドドルは1.28ドル半ば、ポンド円は142円半ばまで押されたが、離脱交渉をめぐってドイツと英国が主な要求を撤回したとの報道を受けて一時ポンド買いが急速に強まった。
 加ドルは売りが先行し、ドル/加ドルは1.32加ドル台、加ドル円は83円台まで加ドル安が進んだ。ただ、ウィルキンスBOC副総裁が、NAFTA再交渉の米加協議が失敗しても、BOCは利上げに踏み切らなければならないとの見解を示し、買い戻しが入った。(了)

最終更新:9月8日(土)1時33分

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