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株式週間展望=お盆期間は閑散に売りなし―米通商政策の転換待つ、動きづらくも上値指向、需給面で重さなし

8月11日(土)8時08分配信 モーニングスター

現在値
シュッピン 1,497 ---
保土谷化 3,230 ---
ネオケム 3,875 ---
 中国経済の減速懸念や米国の通商政策を背景に、日経平均株価は動きづらい投資家の心理を反映している。今週(6-10日)は後半に上値が重く、終値は2万2298円(前週比227円安)と下落した。2万2500円を挟んだもみ合いはやや下放れの動きを見せつつ、お盆期間に突入した。突然の通貨ユーロ安は警戒要因だが、ひとまず来週(13-17日)は「閑散に売りなし」の展開を予想する。

 米トランプ政権は今週、中国への追加関税第2弾(1.8兆円相当)を23日に発動すると発表した。実体経済へのダメージはまだはっきりと表れていないものの、中国では「設備投資の商談が決まりにくくなっている」(大手工作機械メーカー)という声も。市場は疑心暗鬼にならざるを得ない。

 トランプ大統領は日本に対しても、貿易の不均衡の是正を主張している。鋼材に続くターゲットは自動車。日本車への最大25%の追加関税を検討するなど、保護主義路線は色濃い。訪米した茂木経済財政・再生相は、9日からライトハイザー米通商代表部代表との閣僚級貿易協議に入っている。

 不透明感が広がる中、堅調な企業の4-6月決算は日本株全体を上方にけん引するには至っていない。その決算発表もほぼ一巡した。さらに来週は14日に中国で、7月の鉱工業生産や小売売上高、都市部固定資産投資といった経済指標が発表されるだけに、積極的な買いスタンスは取りにくい。

 ファンダメンタルズが思わしくない半面、日本株は裁定買い残の水準が低く、需給面での重さはない。テクニカル的には10日の下げで25・75・200日の主要移動平均線を一斉に割り込んだことは気掛かりだが、過度に弱気にならなくてもいい。減少傾向にある東証1部の売買代金は、お盆期間に入りさらに細り、急落のリスクは大きくはないだろう。

 円高・ユーロ安の動きは不安材料だが、英国のEU(欧州連合)離脱の問題はいま始まったわけではなく、継続性は限定的と考えれる。一方、日経平均のお盆期間中の動きをみると過去3年はいずれも週後半に上昇している。今年も同じ経路をたどる可能性は十分にある。

 トランプ大統領の一連の政策をめぐっては、11月の中間選挙へ向けた支持集めの意図が透けて見える。ただ、中国やイランに対する制裁にはデメリットもあり、いつ方針転換に動いても不思議ではない。株式市場はその時を待ちながら、静かに難局を乗り切っていく。

 来週の日経平均の想定レンジは2万2050-2万2700円。下値は一目均衡表(日足)の「雲」下限近傍。経済指標はほかに、米国で15日に7月小売売上高と同鉱工業生産、16日に7月住宅着工件数、17日にCB景気先行総合指数などが発表される。国内では15日に7月訪日外客数。

 参考銘柄はシュッピン <3179> 、保土谷化学工業 <4112> 、KHネオケム <4189> 。(市場動向取材班)

提供:モーニングスター社

最終更新:8月11日(土)8時08分

モーニングスター

 

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