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週間為替展望(ドル/ユーロ)-日米通商協議の結果次第か

8月11日(土)1時10分配信 トレーダーズ・ウェブ

◆ドル円は日米通商協議の結果次第か、自動車関税への言及に警戒
◆制裁関税連発で米国の物価上昇力が強まる懸念も
◆イタリアの来年度予算案 支出拡大でユーロ売り圧力が増す恐れ
(為替情報部・小針卓哉)

予想レンジ
ドル円 108.00-113.00円
ユーロドル 1.1250-1.1750ドル

8月13日週の展望
 ドル円は、9-10日に米ワシントンで開催の日米閣僚級・通商協議(FFR、Free Fair Reciprocal)の結果次第か。会合で米国が、輸入自動車・自動車関連に対し20%程度の追加関税を匂わすようであれば、日本の主要産業への悪影響を嫌気し、リスク回避の円買いに振れる場面はあるだろう。しかしながら、米国で販売される日本車のうち半分近くが現地で生産されており、日本バッシングが強まった1980-90年代と状況は明らかに違う。もし自動車関税の話が出たとしても、あまり悲観的にならず、ドル売り/円買い一辺倒とはならないように注意したい。

 貿易赤字を最大悪とし、今年に入り制裁関税の発動を連発しているトランプ米政権だが、大統領の懸念の1つである市場金利上昇について、自身の首を絞める可能性もでてきた。米政権が、追加関税10%から25%への引き上げを検討している2000億ドル程度の中国輸入品には、衣類や日用品、飲料など様々な消費財が含まれるもよう。実際に制裁発動となれば、店頭価格に賦課分が上乗せされる可能性は高い。そうなると、米国内の物価上昇力が予想以上に強まり、米連邦準備理事会(FRB)の利上げペースが速まることも想定される。米金利の上昇だけをみればドルは底堅くなるとも思われるが、急ピッチな金利上昇で経済成長が鈍化し米株安となれば、ドルが弱含むことも考えられるか。いずれにせよ、トランプ大統領が秋の中間選挙に向けて、今まで通りに通商問題で強気姿勢を貫くことができるのかに注目だ。

 経済指標では、15 日に7 月の米小売売上高が発表予定。前月比では前回+0.5%から低下の見込み。また、7 月米住宅指数や8 月ミシガン大学消費者態度指数・速報値も取引材料となるか。

 ユーロは、イタリアの来年度予算案の動向に要警戒か。コンテ伊首相は「欧州委員会と国益を守る予算の交渉はするが、無理難題を押し付けるつもりはない」と述べた。一方で、ディマイオ伊副首相(五つ星党首)は欧州連合(EU)の財政規律を尊重することがイタリアの優先事項ではないとし、サルビーニ伊副首相(同盟党首)も同様な発言をした。EU 圏で最大規模の公的債務を有するイタリアが支出拡大路線を進むとなれば、金融市場は再びイタリア債・株売りに動き、ユーロ売り圧力も増すだろう。

8 月6 日週の回顧
 ドル円は日米通商協議を控えて111 円半ばが重く、111 円前半を中心とした狭いレンジ取引が続いた。米中貿易摩擦の激化懸念で中国株が弱含む局面では110 円後半へ下落したが、株価が持ち直すと111 円台を回復した。ユーロ円は、イタリアの来年度予算案の不透明感から129 円台で上値を抑えられ、アジア株の重さに127 円割れまで売り込まれた。ユーロドルは先週半ばからのユーロ売りの流れが継続。1.15 ドル前半から1.16 ドル後半まで戻す場面はあったが、10 日の東京市場で2017 年7 月以来の1.15 ドル割れとなった。海外市場でも上値重く、1.14ドル割れまで下値を広げた。(了)

最終更新:8月11日(土)1時10分

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