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明日の戦略-後場急落でもみ合い下放れ、来週は神経質な地合いが続くか

8月10日(金)16時53分配信 トレーダーズ・ウェブ

 10日の日経平均は大幅に3日続落。買い先行も失速して下げ幅を拡大。朝方に日米貿易協議後の会見があったが、10日も協議継続となり、週またぎのリスクが嫌気された。ただ、前場では早いうちに下げ止まって値を戻した。後場は様子見からしばらくマイナス圏での小動きが続いたが、14時あたりから為替市場でユーロが大きく売られ、ドル買いからドル円は急速に円安が進んだ。しかし、為替の荒い動きが警戒を強める材料となり、指数は下げ加速の展開。引けまで弱い動きが続き、300円安と大幅安で終えた。東証1部の売買代金は概算で2兆6100億円。業種別では上昇は石油・石炭1業種のみで、ほか、ゴム製品や倉庫・運輸などの下げが限定的。一方、鉱業、海運、不動産などが大きく売られた。1Qの利益が大きく伸びた東洋エンジニアリングが後場急騰。反面、今期減益計画で株主優待の廃止も発表したエリアクエストが後場急落して年初来安値を更新した。

 東証1部の騰落銘柄数は値上がり491/値下がり1541と売りが優勢。上方修正や増配を発表した昭和シェル石油が大幅上昇。全体市場が崩れる中でも好決算銘柄は跳ねており、ハピネットやノーリツ鋼機、荏原などが急伸した。河合楽器やヨータイはストップ高。鎌倉新書は株式分割が好感されて買いを集めた。一方、前期営業赤字拡大のメルカリが10%超の下落となり、市場の注目を大きく集めた。決算では新日本電工やGMOインターネット、東芝機械、サニックスなどが急落し、第一精工やダブルスコープ、フォーライフはストップ安。中村超硬は2日連続のストップ安と、失望銘柄は叩き売られた。

 日経平均は後場に崩れて300円安。ユーロが大きく動き波乱を演出した。為替が株安を引き起こしたため、目先の株式市場は不安定な地合いが続きそうだ。為替市場では、トルコリラの下げが続いていることが注目を集めている。株式市場においてはなじみの薄い国かもしれないが、金利の高さと親日国という点で、債券や投信では、リラを絡めた商品は国内でも結構販売されている。そのため、それらの商品が投げ売りされるようだと、損失の穴埋めに日本株が売られる可能性があり、警戒を払っておきたい。日経平均は心理的節目の22500円を割り込んだ。25日線も下回っており、もみ合い下放れの格好となっている。ただ、週足で見るとまだチャートは大きくは崩れてはいない。来週は、26週線(22144円、10日時点、以下同じ)や52週線(21980円)がサポートとして機能するかに注目しておきたい。


【来週の見通し】
 弱含みか。決算発表がおおむね一巡して夏枯れ相場が意識されることや、米国の対中制裁関税発動日が8月23日に設定されたことなどから、積極的に上値を追うような展開は期待しづらい。米中および日米の通商問題も警戒される中、為替も相場のかく乱材料となり、神経質な地合いが続くだろう。一方、米国の株式市場およびファンダメンタルズが良好であることは下支え材料となる。来週は小売売上高や鉱工業生産など米国の指標発表が多く、これらがマーケットに一定の安心感をもたらす可能性が高い。前半はきょう10日の大幅安の余波が残って下を試すが、後半には落ち着きを取り戻して持ち直す展開を想定。戻りの方が緩慢になるとみる分、週間では弱めの展開を予想する。


【今週を振り返る】
 軟調となった。決算発表が本格化する中、ソフトバンクGの大幅高などもあり、週前半は堅調な展開。日経平均は22800円台に乗せる場面もあった。しかし、米国が中国に対して追加の制裁関税を発動すると表明し、これを嫌気して上海株が崩れたことから、楽観ムードが冷やされた。その後は日米貿易協議を意識しつつも底堅い動きが続いたが、10日はユーロの急落などから300円安と大きく崩れ、この日の下げが響いて週間でも下落となった。日経平均は週間では約227円の下落となり、週足では2週連続で陰線を形成した。


【来週の予定】
 国内では、7月訪日外客数、7月首都圏マンション販売(8/15)、7月貿易統計(8/16)などがある。

 決算発表は、ヨコレイ、東京綱、UKCHD、ハウスドゥ、オプティム、クラウドワクス、アミューズ、サイボウズ、アドベンチャ、ワタミ、Vテクノロジー、大分銀、レーサム、トリドールHD、ジャストシステ、ウェルビー(8/13)、出光興産、チェンジ、光通信、フジオフード、ソリトン、オープンハウス、沢井製薬、フェローテック、プレミアG、サイバダイン、リニカル、イオレ、REMIX、LITALICO、ラオックス、ジーエヌアイ、アエリア、フィスコ、スカラ、HANATOUR、PCDEPOT(8/14)、総医研、あいHD、北川精機、環境管理(8/17)などが予定している。

 海外では、中国7月鉱工業生産、中国7月小売売上高、中国7月固定資産投資、独8月ZEW景況感指数、米7月輸出入物価(8/14)、米7月小売売上高、米8月NY連銀製造業景気指数、米7月鉱工業生産、米7月設備稼働率、米6月企業在庫、米8月NAHB住宅市場指数(8/15)、米7月住宅着工件数、米7月建設許可件数、米8月フィラデルフィア連銀製造業景況感指数(8/16)、米7月景気先行指数(8/17)などが注目される。

 米企業決算では、ホーム・デポ、アジレント・テクノロジー(8/14)、メイシーズ、シスコシステムズ、ネットアップ(8/15)、ウォルマート、アプライド・マテリアルズ、NVIDIA、ノードストローム(8/16) 、ディア・アンド・カンパニー(8/17)などが予定している。
小松

最終更新:8月10日(金)16時53分

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