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週間為替展望(ポンド/加ドル)-BOE利上げも、ポンド重い

8月4日(土)4時15分配信 トレーダーズ・ウェブ

◆BOEは利上げ実施も、離脱交渉・金融政策の先行き不透明感でポンド重いか
◆ポンド、4-6月期GDP速報に注目
◆加ドル、経済好調もNAFTA再交渉の進展なく上値の圧迫要因に
(為替情報部・金 星)

予想レンジ
ポンド円142.50-148.50円
加ドル円83.50-87.50円

8月6日週の展望
 ポンドは上値の重い動きか。イングランド銀行(BOE)は今週の会合で昨年11月以来となる利上げを決定したが、政策金利の先行きを巡る不透明感は根強い。また、英国の欧州連合(EU)離脱交渉やトランプ大統領が発動している貿易摩擦などが要因となり、今回の利上げが失敗になる可能性もあるだけに、ポンドを買い進める地合いにはなりにくい。
 BOEは2日、9対0で政策金利を0.25%引き上げ、0.75%にすることを決定した。声明では次回の利上げを急がない姿勢を示し、四半期インフレ報告では2021年までのインフレ見通しをわずかながら引き下げた。カーニーBOE総裁は、「賃金はここ数年間、上昇している」としながらも、「限定的かつ緩やかな利上げが必要」との見解を示した。来週は6月貿易収支、6月鉱工業生産、6月国内総生産(GDP)、4-6月期GDPの発表が予定されている。6月GDPが5月から横ばいなら4-6月期GDPは前期比+0.3%、6月が5月と同じく前月比+0.3%なら4-6月期GDPは前期比+0.4%と、1-3月期の+0.2%から伸びが加速しそうだ。市場では、今年のGDPを前年比+1.4%程度、2019年を+1.7%程度との予想が多いが、この予想の前提はメイ首相が目指している「ソフト・ブレグジット(穏健な離脱)」である。
 2019年3月の離脱日から換算すると、離脱交渉期限は今年の10月とされており、期限が刻々と近付いている。かつて「ハード・ブレグジット(強硬離脱)も辞さず」と強気だったメイ首相はソフト・ブレグジットに舵を切り、EUの関税同盟と単一市場から完全離脱するとの国民投票の使命を果たせなくなっただけではなく、EUから一段と譲歩を迫られる可能性も高く、離脱交渉をめぐる不透明感は払しょくされていない。EU離脱派からの反発が強まっているが、英議会は9月5日まで夏休みに入ることで、メイ政権も当面は安泰か。
 加ドルは底堅い動きか。今週発表された5月のGDPは前月比+0.5%と2017年5月以来の高い伸びとなり、前年比でも+2.6%と市場予想を上回った。10月の追加利上げ思惑を支援する結果となり、好調な経済が続いていることが示された。来週は住宅・雇用指標の発表が予定されている。
 加ドルの上値圧迫要因は引き続き北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉をめぐる不透明感だ。一部の報道によると、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表はメキシコとの協議に専念し、当面はカナダと協議しないことをフリーランド外相率いるカナダの交渉チームに伝えたもよう。

7月30日週の回顧
 ポンドはBOEの利上げ決定を受けていったん買いで反応するも、今後の金融政策や英国のEU離脱交渉の不透明感が上値を圧迫し失速した。ポンドドルは1.30ドル近辺に押し戻され、米中貿易摩擦の激化懸念を背景としたリスク回避の円買いで、ポンド円は145円近辺まで下落した。加ドルは底堅い動きが続くも、ドル高・円高やNAFTA再交渉の警戒感で上値は限定的。ドル/加ドルは1.30加ドル前後で推移し、加ドル円は86円台で伸び悩んだ。(了)
松井

最終更新:8月4日(土)4時15分

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