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40歳貯金250万。夫に死亡保障がないのが不安です

7月20日(金)22時20分配信 あるじゃん(All About マネー)

◆繰上返済と貯蓄、どちらを優先させればいいでしょうか?

皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする、その名も「マネープランクリニック」。今回の相談者は、勤務先で加入している保険と個人加入の保険とが内容的に重なること、死亡保障が多くないことが不安という40歳の主婦の方。ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんがアドバイスします
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皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする、その名も「マネープランクリニック」。今回の相談者は、勤務先で加入している保険と個人加入の保険とが内容的に重なること、死亡保障が多くないことが不安という40歳の主婦の方。ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんがアドバイスします
皆さんから寄せられた家計の悩みにお答えする、その名も「マネープランクリニック」。今回の相談者は、勤務先で加入している保険と個人加入の保険とが内容的に重なること、さらに死亡保障が多くないことに不安を感じる40歳の主婦の方。親と同居している住宅のローンも負担することになり、心配はさらに大きいとのこと。ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんがアドバイスします。

▼相談者

まるさん(仮名)
女性/専業主婦/40歳
東海/夫の実家

▼家族構成

夫(会社員/39歳)、義父(無職/60代)、義母(パート/60代)

▼相談内容

主人の生命保険が会社と個人で内容が重複することと、生活保障、がん保険に入っているが掛け捨てで、しっかりした死亡保障には入っていないので私は不安です。

義両親と同居するにあたりローン返済を私達がすることになり、今のままだと貯金がすすみません。私は(いまは諸事情で専業主婦をしております)パートに出る予定ですが、私のお給料を貯金にまわしていくか、先に繰上返済をあと200万円程していくか、優先順位はどちらがよいのかを教えていただきたいと思います。ちなみに3年前に1回、繰上返済をしています。

今後は、短時間パートで様子を見ながらフルタイム、できたら正社員雇用を望んでおります。車関連費、娯楽費は年間を月割り。交際費は年間6万円、被服費が9万円(仕事関係が3万円)くらいです。こちらの支払いでボーナスがなくなってしまっております。

▼家計収支データ

相談者「まる」さんの家計収支データ
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相談者「まる」さんの家計収支データ


▼家計収支データ補足

(1)ボーナスの使い途について
生活費の補てん、交際費、服飾費等に充てるため、貯蓄はできない。

(2)加入保険について
[夫]
〈勤務先で加入・団体保険〉
●がん保険(終身保障終身払い、入院1万円、診断給付金100万円、他)=保険料2850円
●医療保険(終身保障終身払い、入院60日型・5000円、先進医療特約、手術給付金、他)=保険料535円
〈個人加入〉
●アカウント型終身保険その1(終身保障、介護収入保障・年120万円・65歳まで)=保険料3794円
●アカウント型終身保険その2(死亡保障100万円、介護収入保障特約200万円〈一時金・45歳まで〉、重度慢性疾患保障100万〈死亡・45歳まで〉、障害損傷特約・運動器損傷給付金5万円〈45歳まで〉、障害特約災害保障100万円〈81歳まで〉)=保険料8597円(55歳まで)、1万6280円(55~64歳)、2万4285円(65歳以降) 

[妻]
●個人年金保険(65歳10年確定、年金額不明※32歳から掛けている)=保険料1万2000円
●アカウント型終身保険=保険料5000円

(3)住宅ローンとその他コストについて
・ローン開始年 2013年
・借入額  1500万円
・返済期間 15年  
・ローン残高 960万円
・金利 ミックス変動1.2%
(※)2015年に行った住宅ローンの繰上返済は200万円。ただし、同ローンは50歳までは期間短縮はできないとのことで、返済額が2万円ほど減った。

(4)定年と退職金について
定年は60歳。定年延長、再雇用ともになし。退職金制度もない。

▼FP深野康彦の3つのアドバイス

アドバイス1 ボーナスの支出内容を把握しよう
アドバイス2 終身保険に加入する必要性は低い
アドバイス3 将来的には正社員を目指してほしい

◆アドバイス1 ボーナスの支出内容を把握しよう

まずは貯蓄について。現状、住宅ローンを抱え、まるさんも事情により専業主婦でいることから、貯蓄ができないとのこと。そこで家計収支を見てみますと、毎月2万2000円の支出オーバーとなっています。年間では26万4000円。これに加え、年6万円の交際費、年9万円の被服費をボーナスから補てん、捻出していますので(車両費、娯楽費は月割して毎月の支出に加算済み)、計算上、ボーナスの残高は28万円となります。しかし、「ボーナスから貯蓄はできない」わけですから、結果的にこれも支出に回っています。

これが何なのか。年28万円は決して小さな額ではありません。もしも、不明であれば、そこをしっかり把握しておくことが大切です。とくに現在、ご主人の収入だけで家計をやりくりされているのですから、少額はともかく、数万円単位の使途不明金がないよう家計管理をしてください。

毎月の家計管理は支出は十分抑え、保険以外、無駄は見当たりません。したがって、ボーナスは全額支出となり、それを削るのが難しいのであれば、まるさんが働くまでは貯蓄はできない時期と割り切り、貯蓄の取り崩しだけは避けるよう努めればいいと思います。

◆アドバイス2 終身保険に加入する必要性は低い

次に保険ですが、まるさんが指摘されているとおり、内容が重複しています。早急に見直しましょう。

まずご主人ですが、勤務先で加入されている団体保険は、少なくとも解約は難しいと思いますので、手を付けずにおきます。見直すのは、個人で加入されている2本のアカウント型終身保険。ともに払済保険にします。

死亡保障という形で資金を遺すべきは社会人にまだ届かないお子さんが基本です。その意味で、まるさんのご主人が死亡保障を確保する必要性は低く、また、貯蓄性という点でも予定利率も高くない時期の加入ですから、終身保険で老後資金等を準備することは合理的ではありません。しかも、現在加入の保険にはさまざまな特約がつき、さらに更新ごとに保険料はアップする。加入メリットはありません。何かあれば、保険ではなく、貯蓄でもカバーできるはずです。

ただし、死亡保障があることで安心するというのであれば、割安な定期保険で新たに確保されればいいでしょう。1000万円、保険期間10年で保険料は月2000円程度、保険期間20年でも2000円台後半です。

同様にまるさんも、アカウント型の終身保険については、必要性を感じません。「来年に満期」と書かれてあったのは、保険料の更新という可能性もあります。同様に払済保険にしましょう。ただし、医療保障がないので、共済で最低限(入院5000円)を確保しておくといいと思います。結果、1万2000円~1万3000円は保険料コストが下がります。年間で15万円前後。しっかり貯蓄に回してください。

◆アドバイス3 将来的には正社員を目指してほしい

繰上返済を行う時期については、焦らず貯蓄がもう少し増えてからでもいいと思います。目安は倍の500万円。貯蓄がその額に達した段階で、250万円程度返済してはどうでしょうか。パート収入が加われば、年間100万円の貯蓄も可能。したがって、まるさんがパートで働き始めて2年半後には繰上返済ができるということになります。

また、「50歳まで、繰上返済の期間短縮型はできない」とありますが、そういう住宅ローンの例を知りません。軽減利息額は返済額軽減型より期間短縮型の方が有利ですから、その点については再度、借入先の金融機関に確かめてみてください。

それと、まるさんが今後「いずれ正社員を目指したい」と言われていますが、そこは大きなポイントです。パート収入を効率よく貯蓄に回し、年間100万円貯蓄ができたとして、途中住宅ローン完済により、貯蓄ペースも上がるでしょう。そして、60歳までの20年間に貯めることができるのは、最大で3000万円ほど。これが老後資金となります。

この金額で足りるかどうかはわかりませんが、ご主人の勤務先には退職金の支給がなく、定年延長や再雇用の制度もないとのこと。夫婦とも元気に60歳以降も働くことが望ましいですが、それが実行できるかはまだ不確定です。

しかし、もしもまるさんが正社員となれば、より貯蓄ペースも上がり、厚生年金に加入できますので、受け取る老齢年金額もアップします。今後、住宅のリフォームや修繕、車の買い替え、老後になってからの医療費や介護費の発生等も考慮すれば、まるさんの収入や厚生年金加入が老後のマネープランを大きく左右するとも言えるでしょう。

◆相談者「まる」さんから寄せられた感想

私の保険はさっそく解約手続きを進め、県民共済に加入してみます。おっしゃるとおり、もう一度支出の見直しをしていきます。心配や疑問を明確に分かりやすく教えて頂けて本当に助かりました!繰上返済も2年後を目標に貯金をしていきます。

教えてくれたのは……
深野 康彦さん

マネープランクリニックでもおなじみのベテランFPの1人。さまざまなメディアを通じて、家計管理の方法や投資の啓蒙などお金周り全般に関する情報を発信しています。All About貯蓄・投資信託ガイドとしても活躍中。近著に『55歳からはじめる長い人生後半戦のお金の習慣』(明日香出版社)、『あなたの毎月分配型投資信託がいよいよ危ない!』(ダイヤモンド社)など

取材・文/清水京武
あるじゃん 編集部

最終更新:7月20日(金)22時20分

あるじゃん(All About マネー)

 

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