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<新興国eye>カンボジア政府が石油製品への減税を実施―ガソリン価格値上がりを緩和へ

7月13日(金)11時10分配信 モーニングスター

 カンボジア政府は、7月1日から石油製品に関する特別税を減税し、ガソリンなどの小売価格の上昇を緩和する政策を発表しました。

 プノンペンでのガソリン価格は、国際原油価格の上昇もあって、17年6月の1リットル=3611リエルから18年6月には4300リエル(約118.7円)まで19%上昇していました。7月29日の選挙を前に、多くの庶民にとって影響の大きいガソリン価格の上昇を少しでも緩和することを目的にしているものと見られます。

 7月1日からの減税措置により、特別税はガソリンが引き下げ前の35%から15%に、ディーゼルは15%から5.5%に、灯油は15%から10%となります。

 また、政府は、石油小売大手のPTT、Tela、ソキメックス、Total、カルテックスらと協議し、企業努力によって1リットル=0.2ドル程度の引き下げに合意したとしています。減税と企業からの協力を合わせて、ガソリン価格は1リットル当たり0.4ドル(約44.9円)程度の値下がりが期待できるとしています。

 残念ながら、NY原油先物WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)価格は、6月29日には1バレル=74ドルと年初来の高値水準を付けています。17年6月には42ドルの安値圏にあったため、1年で76%も上昇しています。

 このため、今回の減税等でもガソリン小売価格を大きく引き下げることは難しいものの、6月には一時4300リエルまで上昇したガソリン小売価格は、7月4日現在で3950リエルとなっています。

【筆者:鈴木博】
1959年東京生まれ。東京大学経済学部卒。1982年から、政府系金融機関の海外経済協力基金(OECF)、国際協力銀行(JBIC)、国際協力機構(JICA)などで、政府開発援助(円借款)業務に長年携わる。07年からカンボジア経済財政省・上席顧問エコノミスト。09年カンボジア政府よりサハメトレイ勲章受章。10年よりカンボジア総合研究所CEO/チーフエコノミストとして、カンボジアと日本企業のWin-Winを目指して経済調査、情報提供など行っている。

◎当該記事は外部執筆者により作成されたものです。記事は執筆者が信頼できると判断したデータなどにより作成いたしましたが、その正確性などについて保証するものではありません。

提供:モーニングスター社

最終更新:7月13日(金)11時10分

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