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FOMC、政策金利0.25ポイント引き上げを決定―利上げペース年4回に加速へ

6月14日(木)12時30分配信 モーニングスター

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<チェックポイント>
●中期的にインフレ率が一定期間、物価目標を超えても容認できる考えを維持
 
●米経済の拡大ペースを前回の「緩やか」から「強め」に変更
 
●19年から政策金利が中立金利上回ると予想―金融政策は景気抑制となる
 
 
 
 
 FRB(米連邦準備制度理事会)は13日のFOMC(米連邦公開市場委員会)で、政策金利であるFF(フェデラル・ファンド)金利の誘導目標を0.25ポイント引き上げ、1.75%-2.00%とすると全員一致で決めた。市場予想通りだった。また、FRBは会合後に公表したFOMCメンバーによる最新の経済予測(6月予測)で、18年の利上げ回数の見通しを年3回から年4回に引き上げた。
 
 前回会合まではFRBは年3回の利上げペースを維持するとみられていた。しかし、今回の会合後に発表された声明文では、前回使われた、「インフレ率はコアインフレ率も引き続き低水準が続いている。ブレークイーブン・インフレ率と呼ばれる、インフレ期待の強さを示す通常の10年国債と10年物TIPS(物価連動債)との利回り格差(スプレッド)は依然低水準で、インフレ期待もほとんど変化していない」という文言が削除され、年4回の利上げが意識される。
 
 もともと、利上げを年4回にすべきとの議論は根強かった。4月11日に公表されたFOMC議事録(3月20-21日開催分)では複数のメンバーが、「一時的に政策金利を長期的な均衡値(政策金利の長期予測)である2.9%を上回る水準まで引き上げることが適切」と表明している。また、会合後に公表されたFOMCメンバーによる6月経済予測でも、19年から政策金利が中立金利上回るとの予想に変わった。これは政策金利が中立金利より高ければ高金利なので景気抑制となることを意味する。
 
 インフレの現状認識については、前回会合時と同様、「インフレ率は全体指数もコアインフレ率も加速し、物価目標の2%上昇に“ 接近”した」との認識を維持。インフレ見通しについても、「インフレ率は中期的にはシメントリック(上下が対称)な2%上昇の物価目標近辺で推移する」という文言が据え置かれ、今後、中期的に2%上昇をやや超過しても一定期間、容認できる考えを示した。
 
 今後の利上げ見通しについては、「FOMCはFF金利をさらに、徐々に引き上げることは中期的に経済が持続的に拡大し、雇用市場が一段と強まり、インフレ率がシメントリックな物価目標の2%上昇近辺に達することと合致する」とした。
 
 また、FRBは四半期ごとに発表しているFOMCメンバーによる最新の経済予測を発表した。それによると、政策金利の引き上げペースの見通し(中心値)については、18年は4回と、前回3月予測時点の3回から加速した。19年は3回(3月予測時点も3回)と変わらなかったが、20年は1回(前回は2回)に減速した。全体的に利上げは今後3年間続き、19年まで積極的に行われ20年以降は1回程度に落ち着く見通しだ。FRBがニュートラルな金利水準とする長期見通しの水準は2.9%のまま維持された。
 
 景気見通しは、長期見通し(5-6年先)のGDP(国内総生産)潜在成長率が1.8%増(前回と変わらず)、18年は2.8%増(同2.7%増)、19年は2.4%増(同2.4%増)、20年は2%増(同2%増)と18年だけが上方修正された。失業率もFRBが最大雇用の達成された水準とみる長期目標は4.5%と、前回と変わらず、18年は3.6%(同3.8%)、19年は3.5%(同3.6%)、20年は3.5%(同3.6%)と、いずれも引き下げられた。
 
 その一方で、コアPCE(個人消費支出)物価指数で見たコアインフレ率は、18年は2%上昇(前回は1.9%上昇)、19年と20年も各2.1%上昇(いずれも前回と変わらず)と、18年だけが引き上げられた。
 
 次回のFOMC会合は7月31日-8月1日に開かれる予定。
 
(イメージ写真提供:123RF)
 
モーニングスター

最終更新:6月14日(木)15時20分

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