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週間為替展望(豪ドル/ZAR)-豪ドル、2つの経済指標に注目

5月12日(土)11時02分配信 トレーダーズ・ウェブ

◆豪州の賃金指数と雇用統計に注目
◆米金利動向も豪ドルに影響
◆南米発の通貨危機ならZARも売りに
(為替情報部・松井 隆)

予想レンジ
豪ドル円78.00-84.00円
南ア・ランド円8.55-9.01円



5月14日週の展望

 豪ドルは引き続き上値が重い展開か。対ドルでは米金利の上昇が豪ドルの上値を抑えている。対円でも中東情勢や南米発の通貨危機への懸念があるため、円は他通貨と比較して底堅くなり、豪ドル円も売られやすいだろう。原油価格の上昇が豪ドルを支えているが、今週のように商品市場が大きく上がることがなければ、このトレンドは来週も継続されそうだ。
 政治的な動きとしては、豪政府が2018年度(2018年7月から翌6月まで)の予算案を発表し、4年間で134億豪ドルの所得減税を発表した。不人気なターンブル政権が、2019年5月末までに行われる選挙対策として打ち出した。しかし、政府は資源価格の下げ止まりや、景気回復により法人税収入が増えることを前提にしたもののため、収支バランスが想定どおりに推移するか不透明だ。
 来週は豪州にとって重要な経済指標が2つ発表される。まずは16日に1-3月期の賃金指数が発表される。以前は注目度が高くなかった経済指標だが、ここ最近は豪準備銀行(RBA)が賃金の上昇に敏感になっているため注目度が高い。続いて17日には4月の雇用統計が発表される。先月発表された3月の失業率は5.5%で以前のような失業率の回復がなく、就業者数は市場予想を下回り、2月の就業者数もマイナスに下方修正されたことで、豪ドルは大きく売られた。この2つの経済指標が弱まれば、豪ドルの売りに拍車がかかりそうだ。
 南ア・ランド(ZAR)は米金利上昇や、アルゼンチンやトルコをはじめとした新興国通貨が売らやすくなっていることから上値が重くなりそうだ。ラマポーザ大統領が「今年のZARの買い戻しは国の信用を得ていることで喜ばしいが、輸出企業には痛手」と発言したこともあり、ZAR安は南アの貿易に恩恵があるため悪いことではない。しかし、もしアルゼンチンやトルコがアジア通貨危機やロシア危機のような深刻な通貨危機に陥った場合は、南アへの投資も抑えられ、通貨安も経済にとって恩恵よりも悪影響のほうが強くなるため警戒が必要だろう。経済指標では16日に小売売上高が発表される。ここ最近のZARは市場流動性が非常に悪いため、大きく相場が動くことには気をつけたい。



5月7日週の回顧

 豪ドルは、8日に発表された3月の小売売上高が、市場予想の前月比+0.3%を下回る±0.0%になったことで豪ドルの上値を抑える要因となり、対ドルでは一時年初来安値を更新した。しかしオアNZ準備銀行(RBNZ)総裁がNZ経済にハト派的な発言をしたことで、豪ドル買い・NZ売りになり、豪ドルは対円と対ドルともにほぼ週初と同じ水準まで戻した。
 ZARは、週前半は米金利が上昇したことや、トルコリラ、アルゼンチンペソなど、新興国通貨が軒並み史上最安値をつけて下落したことで、対ドルと対円の両通貨に対して弱含んだ。しかし米4月消費者物価指数が市場予想を下回ったことで、米金利が低下するとZARは市場流動性が薄い中で急激に買い戻された。(了)

最終更新:5月12日(土)11時02分

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