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セルシードは目先的に売られ過ぎ感、食道再生上皮シートの19年承認取得・販売開始目指す

5月8日(火)8時46分配信 サーチナ

セルシード<7776>(JQ)は、細胞シート再生医療製品の開発・事業化、および世界普及を目指すバイオベンチャーである。
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セルシード<7776>(JQ)は、細胞シート再生医療製品の開発・事業化、および世界普及を目指すバイオベンチャーである。
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 セルシード <7776> (JQ)は、細胞シート再生医療製品の開発・事業化、および世界普及を目指すバイオベンチャーである。19年に食道がん再生治療の食道再生上皮シートの承認取得および販売開始を目指している。株価は4月高値から反落したが目先的に売られ過ぎ感を強めている。なお5月15日に第1四半期決算発表を予定している。
 
■細胞シート再生医療製品の事業化、世界普及を目指すバイオベンチャー
 
 温度応答性ポリマーを用いた細胞シート工学という日本発の革新的再生医療技術を基盤技術として、この技術に基づいて作製される細胞シート再生医療製品の開発・事業化を目指すバイオベンチャーである。これまで治療が難しかった疾患や障害を治癒する治療法として、細胞シート再生医療の世界普及を目指している。
 
■細胞シート再生医療とは
 
 細胞シートは患者自身の組織から採取した細胞をシート状に培養したものである。細胞シート工学は、生体組織・臓器の基本単位となる細胞シートを生体外で人工的に作製する再生医療基盤技術で、東京女子医科大学先端生命医科学研究所の岡野光夫氏が世界で初めて創唱した。
 
 温度応答性ポリマーで表面加工した細胞培養皿を用いて、患者自身の組織から採取した細胞をシート状に培養する。温度応答性ポリマーは37℃付近以上で疎水性に、それ以下の温度で親水性となる特性があるため、37℃で培養し、培養後に温度を室温程度(20℃~25℃)に変えるだけで、細胞外マトリックスを保持したまま有機的に結合した細胞シートを培養皿から回収できる。
 
 細胞シート作製に必要な培養期間は、細胞の種類などによって異なるが概ね1~2週間程度で、細胞シートのサイズも自由に設定できる。複数の細胞シートを積層させて、細胞シート同士を接着させることもできる。
 
 培養した細胞シートを患部に貼る(移植する)だけで、細胞が生着(移植した細胞が患部に定着)し、細胞シートから分泌されたサイトカイン(細胞から放出されて細胞増殖や分化に影響する特定のたんぱく質の総称)が、患部の弱った細胞を活性化させると考えられている。
 
 また細胞シート再生医療には、患者自身の細胞を用いるため免疫拒絶反応が起こらない、身体のどの部位の細胞からも作製できる、施術としては比較的簡単な治療法である、細胞が生体組織に速やかに生着する、残存機能を損なわずに根治を目指すことも可能である、などのメリットがある。
 
 細胞シート再生医療は既に、さまざまな組織の再生に関する臨床研究が実施され、ヒト患者治療における基本的な安全性・有効性を示唆する科学的エビデンスが示されている。これまで治療が難しかった病気の症状改善、機能回復、治癒が期待され、新たな再生医療技術として注目されている。
 
■細胞シート再生医療事業および再生医療支援事業を展開
 
 事業区分は細胞シート再生医療事業および再生医療支援事業としている。細胞シート再生医療事業は、細胞シート再生医療製品および応用製品の研究開発・製造・販売を通じて細胞シート再生医療の普及を推進する。再生医療支援事業は、細胞シート再生医療の基盤ツールである温度応答性細胞培養器材および応用製品の研究開発・製造・販売を通じて再生医療の研究開発を支援する。
 
 子会社のCellSeed Sweden AB(スウェーデン)は、欧州で細胞シート再生医療製品の研究開発を行っている。
 
■食道再生上皮シートと軟骨再生シートの承認取得・事業化目指す
 
 細胞シート再生医療事業では、優先的に自社開発を推進するパイプラインとして、食道再生上皮シートおよび軟骨再生シートを設定し、当社における細胞シート再生医療第1号製品としての早期承認取得・事業化を目指して研究開発を推進している。
 
 事業化・収益化に向けた基本方針は、国内での細胞シート再生医療パイプラインの開発を自社主体で推進し、製造販売承認取得を目指すとしている。そして細胞シート再生医療の世界普及を推進するため、製造・販売のサプライチェーン体制を構築して事業化を前進させつつ、海外展開は他社との提携も視野に入れて細胞シート再生医療事業の拡大を目指す方針だ。
 
■食道再生上皮シートは19年承認取得目指す
 
 食道再生上皮シートは、食道がん再生治療法(食道創傷治癒・狭窄予防)として、東京女子医科大学先端生命医科学研究所が開発した治療法である。患者の口腔粘膜から採取した細胞を、温度応答性細胞培養皿を用いて細胞シートを作製し、食道がん切除内視鏡手術後の食道潰瘍面に移植する。
 
 東京女子医科大学と食道再生上皮細胞シート開発基本合意書を締結し、16年8月国立がん研究センター中央病院、国立がん研究センター東病院、東京女子医科大学病院において治験を開始した。そして17年2月には厚生労働省から再生医療等製品の先駆け審査指定制度の対象品目指定を受けた。
 
 今後の計画として、日本で17年は治験進行、18年第4四半期~19年第1四半期に製造販売承認申請、19年に製造販売承認取得および販売開始、20年に販売本格化を目指している。
 
 欧州では子会社CellSeed Sweden AB(スウェーデン)が、16年に欧州医薬品庁(EMA)と事前相談して治験準備中だが、今後は次期開発品目の候補品目の一つとして開発優先順位を検討する。
 
 食道再生上皮シート移植用デバイスも同時開発している。細胞シートと組み合わせて治験を実施し、欧州での治験でも使用できるように医療機器としての承認を取得する方針だ。
 
■軟骨再生シートは20年に企業治験開始目標
 
 軟骨再生シートは東海大学と、軟骨欠損および変形性膝関節症を適応症として共同研究を進めている。
 
 変形性膝関節症は、緩徐に進行する難治性の関節軟骨変性で、国内における患者数(40歳以上)は2530万人、そのうち有症病者は800万人と推定(東京大学医学部附属病院22世紀医療センター調査)されている。高齢化により患者数の増加が予想され、国民健康寿命・介護費・医療費の観点から喫緊に対処すべき疾患である。
 
 細胞シートを積層化した3次元複合体の積層化軟骨細胞シートを患部に移植し、軟骨の修復・再生に寄与する。17年2月には東海大学整形学科の佐藤正人教授が、世界初の同種軟骨細胞シートの移植手術(多指症患者軟骨組織を採取し、同種細胞シートとして移植)を実施した。
 
 17年2月東海大学と、軟骨再生シート臨床研究の実用化開発、治験、製造販売承認申請に向けて協力体制を推進することを目的とした基本合意書を締結した。細胞シートの製造は当社で実施する。
 
 今後の計画は、自己細胞について18年前半に共同研究先の東海大学が先進医療を申請予定である。先進医療の状況を見据えて企業治験を実施する。同種細胞は18年~19年に東海大学で臨床研究を実施中である。それに対応してレギュラトリーサイエンス戦略相談・レギュラトリーサイエンス総合相談および治験準備を実施する。そして20年に企業治験を開始する方針だ。
 
 18年3月には、東海大学と共同出願している移植用軟骨再生シートに関する基本特許が成立する見込みとなったと発表している。登録国はドイツ、フランス、イギリスなど欧州10ヶ国である。
 
■海外は台湾で事業提携
 
 海外展開は台湾MetaTech社と、台湾における細胞シート再生医療事業(食道再生上皮シートおよび軟骨再生シート)の事業提携契約を締結(17年4月契約調印式)し、独占的開発・製造・販売権を付与した。開発進捗に応じてマイルストーン収入、開発製造関連データ料、開発サポート料を最大12億50百万円受領予定である。また上市(販売)時には売上高に応じたロイヤルティ収入を得る。
 
■次期品目の開発に着手
 
 今後の戦略としては、パイプライン充実に向けて、食道再生上皮シートおよび軟骨再生シートに続く次期品目の開発に着手する方針だ。また細胞シート再生医療事業の海外展開につながる事業提携案件にも積極的に取り組む方針だ。
 
■再生医療支援事業ではテルモに特別仕様製品を供給
 
 再生医療支援事業は、主要顧客である大学・研究機関向けなどに、細胞シート回収用温度応答性細胞培養器材UpCellを中心とした器材を開発・販売している。
 
 14年4月大日本印刷 <7912> と細胞培養器材製造委託基本契約を締結し、市販製品(研究開発用途に限定)について大日本印刷に製造を委託している。また16年3月テルモ <4543> と細胞培養器材に関する取引基本契約を締結した。テルモが再生医療等製品に係る保険適用決定を受けた「ハートシート」に含まれる当社製品(温度応答性細胞培養器材)について、市販製品とは異なる特別仕様製品を供給する。
 
 今後の戦略としては、研究用器材の新製品開発や臨床応用用途の製品開発など顧客ニーズに対応した製品ラインナップ拡充、新規販売代理店開拓などによる国内外の販売網強化、さらに製造コストの引き下げなどを推進する方針だ。
 
■18年12月期黒字化予想、20年以降の食道再生上皮シート収益化期待
 
 中期経営計画(18年~20年)では事業展開として、食道再生上皮シートの日本での19年承認取得・販売開始、同種軟骨再生シートの開発加速、次期品目の開発着手、細胞シート再生医療および支援製品のサプライチェーン体制構築、再生医療支援製品の新製品開発推進・収益機会獲得、日本発細胞シート工学の世界展開のための事業提携の積極推進、収益の拡大・黒字化を掲げている。
 
 目標数値は、18年12月期売上高11億70百万円、営業利益20百万円、経常利益40百万円、純利益40百万円、19年12月期売上高12億50百万円、営業利益20百万円、経常利益50百万円、純利益40百万円、そして20年12月期売上高14億50百万円、営業利益1億10百万円、経常利益1億10百万円、純利益1億円としている。
 
 18年12月期は再生医療支援事業におけるサービス拡張、細胞シート再生医療事業における台湾MetaTech社からの収入(複数年にわたり最大12億50百万円)で、黒字化予想としている。細胞シート再生医療第1号製品となる見込みの食道再生上皮シートは19年製造販売承認取得を目指している。20年12月期以降の収益化が期待される。
 
■株価は目先的に売られ過ぎ感
 
 株価は急伸した4月2日高値2020円から反落して上値を切り下げたが、日足チャートで見ると25日移動平均線に対するマイナス乖離率が20%を超えて売られ過ぎ感を強めている。5月7日の終値は1153円で、時価総額は約132億円である。反発を期待したい。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

最終更新:5月8日(火)8時46分

サーチナ

 

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