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フランス政府がルノーと日産の経営統合求める。慎重だったゴーン氏も同調?

5月3日(木)11時10分配信 THE PAGE

 フランス政府が日産とその親会社であるルノーとの経営統合を求めていることが明らかとなりました。ルノーと日産の会長を兼務するカルロス・ゴーン氏は当初、経営統合に慎重な姿勢を示していましたが、最近はフランス政府に同調する動きを見せています。
写真:ロイター/アフロ
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写真:ロイター/アフロ
 日産は1999年に経営危機に陥り、ルノーが資本参加する形で同社を救済しました。それ以来、日産のトップはルノーのゴーン氏が務めてきましたから、グローバル市場では日産はルノーの一部とみなされています。しかし、ルノー側は日本側の事情にも配慮し、出資比率を43%にとどめるとともに、日産側もルノーに15%出資する形としました。日産はその後、データ不正問題を起こした三菱自動車を傘下に収めていますから、ルノー、日産、三菱の3社は企業連合という形になっています(ルノー・日産・三菱アライアンス)。

 当面、この状態が続くと考えられていましたが、フランスでマクロン政権が誕生したことで状況が変わりました。ルノーの筆頭株主であるフランス政府が、日産とルノーの経営統合を強く求めるようになったからです。表向きの理由は、自動車業界の世界的な寡占化が進んでいることから、3社の経営を一体化する必要があるということになりますが、フランス政府側には別の思惑もありそうです。

 日産が完全にルノーの傘下に入れば、日産のクルマをフランス国内で生産することが容易になります。これによってフランス国内の雇用を増やそうという意図があるといわれています。

 当初、ゴーン氏は、現状の3社連合の維持がベストであるというスタンスでしたが、最近ではフランス政府に同調する発言も目立つようになりました。

 日産はゴーン氏が実権を握っており、実質的にルノーの傘下にありますが、相互出資の形態を採用するなど、ガバナンス的には曖昧な状況です。ルノーと日産はゴーン氏という「人」に依存した関係というわけですが、ゴーン氏は現在64歳で本人も退任時期を模索している状況です。

 ゴーン氏は日本においてはグローバルな経営者の代表とみなされており、高額な役員報酬は当然という評価ですが、フランスではゴーン氏の高額報酬が以前から批判されてきたという経緯があります。ルノーの筆頭株主はフランス政府であり、ゴーン氏はフランス人ですから、立場上、最終的にはフランス国民の意向に従わざるをえないという可能性は高いでしょう。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:5月10日(木)5時59分

THE PAGE

 

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