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「日米首脳会談」を控えての心構え

4月16日(月)20時01分配信 会社四季報オンライン

(撮影:尾形文繁)
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(撮影:尾形文繁)
 株式市場は足元の決算発表よりも政治に振り回されている。特に米国では大統領の「つぶやき」で右往左往する展開となっている。ただ、実際には政権が代わるとか、政変が起こるということでもなければ、政治の影響力は限られる。

 また、シリア情勢に関しても、石油が絡めば世界経済にインパクトを与えるが、原油価格はさほど反応していない。米国内でシェールオイルが産出されるようになってから、中東の地政学リスクが株式市場に与える影響は以前ほどではないと思われる。シリアへの武力行使が長引くとか、イランや北朝鮮などに飛び火するというような状況にでもならない限り、大きな心配はいらないだろう。
 
 では今後予定されている「首脳会談」にはどのような影響があるだろうか。米朝の首脳会談もまさか実際に行われると思われなかったが、(いまだにないと思っている向きも多いと思うが……)実際に会談が行われたとしても、今回は政治的なパフォーマンスにとどまるだろう。

 今週は日米首脳会談も行われるが、ポイントは日本の企業にとってプラスとなるかどうかということである。米トランプ大統領がTPPへの復帰を指示したというニュースも、豪州の牛肉に対して米国の牛肉が割負けてしまう懸念からであり、あくまでも米国ファーストの方針は変わっていない。そうした中での首脳会談なので、こと貿易に関しては日本が米国に対してどこまで譲歩できるかということになりそうだ。もし鉄鋼やアルミの追加関税が除外されるということであれば、例えば自動車に新たな追加関税をかけるなどといったことになる懸念もある。

 また、貿易問題に絡んで韓国のように為替条項が求められるという懸念もある。こうしたことを勘案すると、日本にとって都合のいいことが起こる可能性は低いのではないか。

■ 期待していなければ失望もない

 日米首脳会談にかなり悲観的な見方をしてみたが、事前の期待値が高くなければ、失望の度合いも少ないのだろうし、相場へのダメージは小さいのではないかと思う。

 いずれにしても米国では中間選挙を控えてドル高政策はとり難いので、日本の輸出企業にとっては厳しい状況が続くと思われる。ただ、対米取引が主力でなければ悲観しすぎる必要もなく、円高耐性を構築しつつある輸出企業も増えてきているから、日米首脳会談が失望に終わっても特に売り急ぐこともないと思われる。

 一連の首脳会談で突飛なことが決まるということもなければ、日経平均の想定レンジは2万1000円~2万2000円と考えている。注目銘柄は売り込まれてきた電機株、パナソニック(6752)やNEC(6701)、あるいはアルプス電気(6770)などである。内需関連では今期業績への懸念から大きく売られた高島屋(8233)などに反発を期待したい。

 清水洋介/大和証券、マネックス証券、リテラ・クレア証券など経て、現在アルゴナビスでフィナンシャルコンシェルジュ

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。
清水 洋介

最終更新:4月17日(火)17時11分

会社四季報オンライン

 

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