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週間為替展望(豪ドル/ZAR)- 貿易戦争・中東情勢が相場に影響

4月14日(土)2時22分配信 トレーダーズ・ウェブ

◆米中の貿易戦争や中東情勢など混沌とする世界情勢が相場を左右
◆豪は19日発表の雇用統計に注目
◆世銀は南アの経済見通しを引き上げるも南ア中銀は景気回復を不安視
(為替情報部・松井 隆)

予想レンジ
豪ドル円 79.00-85.00円
南ア・ランド円 8.55-9.15円

4月16日週の展望
 豪ドルは引き続きレンジの中で方向感のない動きか。今週の豪ドルの動きをみると、豪州の経済指標よりも、トランプ米大統領が仕掛けた貿易戦争の行方、欧米とロシアの関係悪化、中東情勢が相場の大きな流れを作っている。北朝鮮情勢は、5月から6月にかけて各国間で会談が開かれることで、改善期待が高まっているが、その他の国際情勢はまだ波乱含みだ。今後も国際情勢の動向が豪ドルの動きを左右しそうだ。特に貿易戦争は、ロウ豪準備銀行(RBA)総裁が貿易の摩擦激化は世界経済の成長を妨げ、豪経済にも悪影響を与えると発言しているように、米国の標的となる中国経済に依存している豪州にとっては、貿易戦争の影響は計り知れないだろう。
 国際情勢が豪ドル市場を左右しているが、来週は豪州から重要な経済指標が発表される。特に注目されるのが19日に発表される3月の雇用統計。2月の雇用統計では就業者数は市場予想を下回り、失業率も5.6%へと悪化した。雇用の改善がままならない場合は、賃金も上昇せず、豪経済が浮上するには時間がかかることになりそうだ。
 南ア・ランド(ZAR)の上値は限定的か。南ア準備銀行(SARB)は南アの景気回復が継続する可能性は乏しいという見通しを発表した。ラマポーザ政権の改革政策が不透明であり、具体性に欠けているとの声明も発表した。実際に改革案自体が一向に発表されていないことは、南アの今後の成長に影を落とすかもしれない。SARBが悲観的だった反面、世界銀行は今年の経済見通しを昨年9月に発表された1.1%から1.4%に引き上げ、2019年は1.8%、2020年は1.9%とした。世銀は、上方修正はラマポーザ政権が国民の信頼を得ていることを背景にしたものとした。南アの経済成長は、今後のラマポーザ政権の政策次第ということは間違いないだろう。
 来週は2月の小売売上高と3月の消費者物価指数(CPI)が発表される。特にCPIはラマポーザ政権発足以後の数値のため、国民の政権への期待がどのようにCPIに反映されたか注目される。

4月9日週の回顧
 豪ドルは、底堅い動きを見せた。注目された中国の3月消費者物価指数は前年比で+2.1%となり、市場予想の+2.6%を下回り、生産者物価指数も前年比で+3.1%と、市場予想の+3.2%を下回った。経済指標は弱かったものの、米中貿易戦争が回避される可能性が高まったことで豪ドルは買いに支えられた。しかし、シリアでの化学兵器使用でアサド政権を支えるロシアと米国の関係が悪化したことが上値を抑えた。豪3月のNAB企業景況感は+14となり前回+21より弱く、同月のNAB企業信頼感も+7と前回の+9よりも弱かった。2月住宅ローン貸出は前月比で-0.2%だった。
 ZARは豪ドル同様に、国際情勢に振らされて方向感なく動き、対円では上昇、対ドルでは下落した。南アの2月製造業生産は前月比で-2.4%となり、市場予想の+0.5%を大幅に下回る結果となったことが、ZARの上値を抑える要因となった。(了)

最終更新:4月14日(土)2時22分

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