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【為替本日の注目点】米国務長官解任でドル円下落

3月14日(水)9時36分配信 サーチナ

アジア市場から緩やかに上昇したドル円はNY市場では107円台に乗せ、(イメージ写真提供:123RF)
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アジア市場から緩やかに上昇したドル円はNY市場では107円台に乗せ、(イメージ写真提供:123RF)
 アジア市場から緩やかに上昇したドル円はNY市場では107円台に乗せ、107円30銭近辺までドル高が進む。その後はティラーソン国務長官解任の報道から一気にドルが売られ、106円台半までドル安となり、元の水準に。ドル安が進み、ユーロドルは約1週間ぶりに1.24台を回復。ユーロ円も約3週間ぶりに132円台半ばまで上昇。
 株式市場は続落。国務長官解任で、トランプ政権の保護主義政策がさらに強まるとの懸念からダウは171ドル下落。リスクオフがやや進み、債券が買われる。長期金利は2.84%台まで低下し、2.95%台まで上昇後、最も低水準を記録。金は買われ、原油は続落。
2月消費者物価指数 → +0.2%
ドル/円   106.46 ~ 107.30
ユーロ/ドル 1.2332 ~ 1.2407
ユーロ/円  131.87 ~ 132.43
NYダウ   -171.58 → 25,007.03ドル
GOLD   +6.50   → 1,327.10ドル
WTI    -0.65   → 60.71ドル
米10年国債 -0.026  → 2.843%
本日の注目イベント
中  中国 2月小売売上高
中  中国 2月鉱工業生産
独  独2月消費者物価指数(改定値)
欧  ユーロ圏1月鉱工業生産
欧  ドラギ・ECB総裁講演
米  2月小売売上高
米  2月生産者物価指数
 まさに「内憂外患」とはこのことです。国内では「森友問題」がにわかに慌しくなり、円高材料として捉えられる雰囲気になっていきました。現時点では安倍政権そのものへの影響は限られるとして、昨日は株高からドル円は107円台を回復しましたが、それもつかの間、トランプ大統領がまたやってくれました。
 トランプ大統領は国務長官のティラーソン氏を解任しました。この解任は唐突ではありましたが予想されたことでもありました。先週7日に、突然コーン国家経済会議(NEC)委任長を解任した後、まだ候補者が2~3人いるとつぶやいていたからです。また北朝鮮への対応を巡っても、平和的な対話を求めるティラーソン氏の行動に対して「時間の無駄だ」と非難もしていました。解任は時間の問題だったと言えます。
 ただ、今回の国務長官の解任はこれまでとは重要度が違います。米国の外交政策の最高責任者であり、副大統領に次ぐ、「ナンバー3」の存在です。そのため、107円30銭前後まで買われていたドル円が、この報道をきっかけに約1円ほどドル安が進んだものと思われます。今朝のブルームバーグニュースでは、「NYタイムズは、今週さらに主要な人員交代を想定していると、ホワイトハウスに近い関係者が述べた」と報じています。
 それにしても、こうも不祥事が多発し、その都度為替が大きく変動するとテクニカルや、今年利上げが何回かという、本来相場に大きな影響を与える基本的な材料も影が薄くなります。昨日も107円台前半まで回復したドル円でしたが、仮に今回の解任がなければ、107円台半ばを試した可能性はあったのではないかと思います。改めてトランプ大統領自身がリスクであることも認識しておくべきでしょう。
 米2月の消費者物価指数(CPI)は市場予想と同じ「+0.2%」でした。安定していたことで、FRBが急激に金利を引き上げるとの見方は後退。やや「適温相場」が戻ってきた印象です。CPIの緩やかな上昇と国務長官の解任劇を受け、債券が買われ、一時は2.95%まで上昇し、3%も視野に入った長期金利は約3週間ぶりに2.84%台まで低下してきました。VIX指数はやや上昇して「16台」まで来ましたが、安定しており、米金利の急上昇から株価が大きく売られ、リスクオフの拡大から円が買われるというパターンは後退しています。
 引き続き、「森友問題」に関連して安倍政権の本丸にまで迫る事態になるのかどうかと、トランプ政権の保護貿易主義の行方が相場を動かしそうです。トランプ政権の解任劇については、仮にこれからも何人か政権を去る人物が出たとしても、市場は「またか」という具合に、徐々に材料視しなくなると思われます。
 本日のレンジは106円~107円程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)

最終更新:3月14日(水)9時36分

サーチナ

 

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