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シェアサイクル参入ラッシュ、戦国時代を勝ち抜く企業は <株探トップ特集>

2月22日(木)19時30分配信 株探ニュース

広がり始めたシェアサイクル市場。この流れが続くのか注目だ。
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広がり始めたシェアサイクル市場。この流れが続くのか注目だ。
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タテル 2,022 +8
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パーク24 3,025 +40
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―自転車にも波及“所有から共有”の流れ、関連銘柄をチェックする―

 企業や個人が所有する場所や乗り物などを、不特定多数の人々とインターネット上のプラットフォームを介して共有するシェアリング・エコノミー(シェア経済)が、さまざまな領域に広がっている。消費スタイルの変化による「所有」から「共有」への流れはカーシェアリングや民泊にとどまらず、最近は自転車でもシェアをする光景を多くみかけるようになった。日本のシェアサイクル市場は国内企業だけでなく、中国企業も参入しており、戦国時代の様相をみせるこの市場を勝ち抜くのはどこなのか。既存事業とのシナジーを含め注目したい。

●東京五輪を控え移動手段を増やす目的も

 シェアサイクルは、街中に複数の自転車貸し出し拠点(ポート)が設置され、いつでもどのポートでも貸し出し・返却ができる仕組み。短時間・近距離の移動を目的とした公共交通を補強する交通手段として利用者が広がっており、借りた場所に返すことを基本とするレンタルサイクルとは区別される。シェアサイクルの利用者はパソコンやスマートフォンなどの専用アプリで自転車を検索し、利用可能なポートに空き自転車があれば、予約して利用する。自ら購入する場合に比べ、管理費用や駐輪スペースを確保する負担がなく、自宅から離れた場所でも自転車に乗れることが魅力となっている。

 また、シェアサイクルが広がりをみせる背景に、2020年に東京五輪 を控えていることがある。現在の交通渋滞を放置すれば五輪開催時に国内外から集まる観客の輸送需要に対応しきれない可能性が高く、点在する会場への移動手段として電車やバス、タクシー、自転車、徒歩を状況に応じて選択できるようにすることで渋滞緩和の効果が期待できる。また、国土交通省が昨年8月に発足した「自転車の活用推進に向けた有識者会議」では、地球温暖化の観点やインバウンドのニーズが「モノ消費」から「コト消費」にシフトしていることなどを踏まえ、シェアサイクル施設の整備を重要な課題のひとつとして挙げている。

●事業成功のカギ握るサイクルポート用地の確保

 国内のシェアサイクル市場には既に中国の摩拝単車(モバイク)やofo(オッフォ)が参入しているが、国内企業の先駆者といえるのがNTTドコモ <9437> だ。同社は10年から環境・エコロジー事業の一環として取り組み、15年に「ドコモ・バイクシェア」を設立。シェアサイクル事業運営のほか、他事業者へのシステム提供なども行っている。ドコモ・バイクシェアは千代田区や中央区など都内の各自治体といち早く協力体制を築いており、事業を行ううえで課題となるサイクルポート用地確保の面で強みを持っている。

 また、昨年11月にはセブン&アイ・ホールディングス <3382> 傘下のセブン-イレブン・ジャパンと、ソフトバンクグループ <9984> 系のOpenStreet、シナネンホールディングス <8132> 子会社のシナネンサイクルがシェアサイクル事業で協業。18年度中にシェアサイクル用の駐輪場を1000店舗に設置する計画だ。これにより、シェアサイクル事業を手掛けるOpenStreetとシナネンサイクルはサイクルポートを確保できるほか、セブン-イレブンはシェアサイクル利用者の「ついで買い」が期待できる。

 今月27日から「メルチャリ」の名称で参入するのが、フリマアプリを運営するメルカリ(東京都港区)だ。事業はグループのソウゾウが担当し、第1弾として福岡市でサービスを開始する予定。夏頃をメドにエリアを拡大する計画で、サイクルポート提供パートナーには、インベスターズクラウド <1435> やパーク24 <4666> 傘下のタイムズ24、ユニー・ファミリーマートホールディングス <8028> 傘下のファミリーマート、ヤマダ電機 <9831> 子会社のベスト電器などが名を連ねている。

 これ以外では、LINE <3938> が昨年12月にモバイクの日本法人と資本・業務提携を締結したほか、APAMAN <8889> [JQ]は今年5月からシェアサイクル事業「ecobike」をスタートさせる予定。都内などで同事業を展開しているコギコギ(東京都渋谷区)には、ガイアックス <3775> [名証C]が子会社の運営するファンドを通じて出資している。

 これらシェアサイクル事業に参入している企業に共通するのが、本業で膨大なユーザーを抱えていること。背景には既存事業とのシナジーで利用者の囲い込みを狙う戦略があるとみられ、こうした動きは今後も続く可能性がある。

●シェアサイクル拡大で駐輪場関連企業に恩恵も

 シェアサイクル市場への参入が相次ぐなか、この恩恵を受けるとみられるのが駐輪場の関連事業を行っている企業だ。例えば、技研製作所 <6289> やジェイ エフ イー ホールディングス <5411> グループのJFEエンジニアリングが機械式駐輪場を手掛けているほか、日本コンピュータ・ダイナミクス <4783> [JQ]は電磁ロック式駐輪場システムなどを運営。アマノ <6436> はゲート式駐輪場機器や個別ロック式駐輪場機器を、日本信号 <6741> とIHI <7013> は駐車場管理システムを提供している。

 また、自転車ラックを販売するダイケン <5900> [JQ]や四国化成工業 <4099> 、自転車置き場の屋根などを事業展開している淀川製鋼所 <5451> やLIXILグループ <5938> も関連銘柄として挙げられる。

株探ニュース(minkabu PRESS)

最終更新:2月27日(火)9時29分

株探ニュース

 

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