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低迷のカメラ業界が「五輪とインスタ映え」で復調の兆し 2020年にも期待

2月19日(月)17時10分配信 THE PAGE

2018年 平昌五輪 フィギュア メダリスト記者会見(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)
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2018年 平昌五輪 フィギュア メダリスト記者会見(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)
 フィギュアスケート男子・羽生結弦選手の連覇やスピードスケート女子・小平奈緒選手の金メダルなどで連日話題となっている平昌五輪では、ある”異変”が起きていた。

 これまで五輪といえば、ニコン、キヤノンの2大メーカーが現地の報道機関向けにサービス拠点をそれぞれ設置していた。故障を起こしたカメラなどを現場で直ちに修理したり代替機を出すなど、自社のカメラを使用するプロカメラマンに手厚いサポート体制を敷いたのだ。それが平昌では、新たにソニーが加わったのだ。もともとムービーの分野ではプロの世界で定番だったソニーが、スチルにも本格的に参戦してきたというわけだ。

五輪イヤーはカメライヤーでもある

キヤノンの“白レンズ“(写真は現行製品でモントリオール当時のものではない)
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キヤノンの“白レンズ“(写真は現行製品でモントリオール当時のものではない)
 カメラの世界では昔から、五輪イヤーは新製品の活躍で盛り上がってきた伝統がある。世界中に発信される五輪は、選手にとってはもちろんのこと、ある意味でカメラメーカーにとっても桧舞台といえるのだ。

 感動的な瞬間を捉えて報じるという本来の機能的な役割に加え、1976年モントリオール五輪の際は、カメラマン席にズラリと並んだ白いレンズが大いに目立った。それまでほとんどのレンズが黒い外観だったのだが、この年、五輪をにらんで、キヤノンが外観を白く塗装した超望遠レンズを出したのだ。過酷な環境下でもレンズ内部に帯びる熱を防ぐために白い塗料を塗布したのだったが、以後、世界的なスポーツイベントでフィールドに並ぶ白い砲列は抜群の存在感を放つようになり、アマチュアカメラマンの間でも「白レンズ」はあこがれの製品としてステータスを獲得した。

「インスタ映え」でデジカメ出荷が増加傾向 2020年にも期待

 デジタルカメラの国内メーカーによる2017年の出荷台数(カメラ映像機器工業会)は、前年比3.3%増の約2498万台で、7年ぶりの増加となった。出荷額は11.6%増の約7928億円で、5年ぶりに増えた。

 昨年の流行語にもなった「インスタ映え」もカメラ復調の要因と考えられている。近年、スマホ内蔵のカメラに押されて低迷していたカメラ業界だが、最近になって高画質のコンデジ(コンパクトデジタルカメラ)やデジタル一眼カメラの需要が高まっているという。ネット上の写真交流サイト・インスタグラムに投稿する写真の面白さ、見栄えを競い合う新たな若者(だけではない?)カルチャーを象徴する言葉だが、カメラ業界にも影響を及ぼしているようだ。

 国内外ともにコンデジやミラーレス一眼の伸びが目立ち、一眼レフカメラも一時期に比べ好調のようだ。各カメラメーカーも、続々と販売計画を引き上げているとか。

 今年は、「インスタ映え」の盛り上がりと五輪が重なって、メーカーにとっては低迷していたカメラ市場全体を押し上げるのに願ってもいない好タイミングとなったのではないか。さらに、2020年には東京五輪も控えており、カメラ業界の浮沈がかかる勝負の2年となりそうだ。

(文・志和浩司)

最終更新:10月1日(月)19時43分

THE PAGE

 

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