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焦点:東芝CEOに車谷・元三井住友副頭取、モノ言う株主対策とも

2月14日(水)19時07分配信 ロイター

 2月14日、経営再建中の東芝の会長兼CEO(最高経営責任者)に、主力取引行の三井住友銀行元副頭取の車谷暢昭氏が就くことになった。都内で昨年6月撮影(2018年 ロイター/Issei Kato)
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 2月14日、経営再建中の東芝の会長兼CEO(最高経営責任者)に、主力取引行の三井住友銀行元副頭取の車谷暢昭氏が就くことになった。都内で昨年6月撮影(2018年 ロイター/Issei Kato)
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[東京 14日 ロイター] - 経営再建中の東芝<6502.T>の会長兼CEO(最高経営責任者)に、主力取引行の三井住友銀行元副頭取の車谷暢昭氏が就くことになった。車谷氏は銀行の中枢である経営企画部門が長く、M&A(買収・合併)も熟知する大物バンカー。

再建のかじ取りと同時に、新たに株主となった「モノ言う株主」への対応も注目される。

<古巣の三井住友銀行もビックリ>

14日に会見した車谷氏は、CEO就任の背景に主力行の三井住友銀行の意向があるのかと問われ、明確に否定した。三井住友銀も車谷氏のトップ就任は「全く聞いていない」(幹部)としており、その他の取引行も「寝耳に水」(首脳)。経営不振企業に、銀行が役員を派遣するケースは珍しくないが、今回はまったく異なる様相を呈している。

車谷氏は旧三井銀行出身で、もともと三井系の東芝とは近しい関係にある。銀行では経営企画が長く、日興証券の買収や英バークレイズへの出資、米シティバンクの日本のリテール事業買収などに携わった。

三井のエースとして将来のトップ候補との呼び声も高かったが、副頭取を最後に自ら探した英投資ファンド、CVCキャピタルの日本法人会長ポストに転じたキャリアを持つ。

グループ企業のトップに「天下り」するケースが多い銀行界では、まれな人事として業界の話題をさらった。三井住友銀のある幹部は「プライドも高いが、実力も折り紙つき」と評す。

<モノ言う株主対策の見方も>

就任会見では、綱川智社長兼COO(最高執行責任者)が「二人三脚で東芝の経営に当たる」と説明。車谷CEOが中長期の事業戦略を、綱川COOが業務執行を担当するという。

ただ、取引銀行役員からは、車谷氏起用の狙いについて「モノ言う株主対策ではないか」との声も出る。6000億円の増資で2期連続の債務超過を解消させる東芝だが、その代わりに「モノ言う株主」という火種も抱え込んだ。

引受先の投資家には、エフィッシモ、エリオット、サード・ポイントなどアクティビストと呼ばれる海外大手ヘッジファンドが並ぶ。実際に、香港のアクティビスト・ファンドは同社の半導体子会社売却に異議を申し立てている。

先の役員は「今後、株主対策が重要となる中、車谷氏の金融マーケットに対する知見や人脈が必要とされているのではないか」と話す。

もちろん、期待されるのはそれだけではない。半導体売却と増資で最大の危機を脱しつつあるように見える東芝だが、再建の道のりは長い。「(東芝を)グローバル競争の土俵に復帰させる」と語った車谷氏。メガバンク中枢で磨いた手腕をどのように発揮していくのか、注目される。

(布施太郎 編集:田巻一彦)

最終更新:2月14日(水)19時07分

ロイター

 

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