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金融機関が「貸したい」属性になる方法

12月11日(月)20時00分配信 不動産投資の楽待

(写真© Kav-Fotolia)
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融資……金銭消費貸借契約とも申しますが、これまでに投資用不動産を購入される時、金融機関から融資を受けたことはございますか?

その際、その融資は誰が用意したのでしょうか?

「いや、融資って言ってもさ、中古のワンルームを買う時に借りただけだよ。必要事項を書いてさ、2、3日後だったかな。

業者からさ、『内諾おりましたので、来週、重要事項の説明をします』って言われて印鑑証明と実印持って行って、何枚も何枚も自分の名前と住所を書いたな」

なるほど、不動産仲介会社が予め、「金融付け」した投資用不動産を購入されたのですね。そして、属性審査を通過したから、重要事項説明の後に金銭消費貸借契約の申込みをなさったと。

「な、何か変かなぁ? 普通でしょ」

そう、新築住宅もそうですが、今では投資用の中古不動産であっても、予め融資先の金融機関を確保する「金融付け」をしてから購入者を募集する仲介スタイルも多くあります。

「便利じゃない。ワザワザさ、お客が銀行と交渉する必要が無いんだからスムーズに事が進むわけでしょ。なんかさ、トゲがあるなぁ」

当然です。

■不動産会社が融資とセットで物件を売るワケ

なぜ、不動産会社が金融付けをするのかと言えば、値引き交渉を受けないためです。金融付けしている物件は購入者の手間を省いていますから、言い値で買うことが多くなる。

結果として、購入者は高い物件を押し付けられています。

「どうすりゃいいの? って言うか、どうすりゃ良かったの?」

基本に立ち返ることです。

基本とは、金融機関との交渉は不動産仲介会社に任せるのではなく、購入者自身が交渉しなければなりません。

また、巨額の借金をする前に自らの信用を拡大させるための努力をなさる必要があります。焦りは禁物です。

■努力って、何をすればいいの?

通常、金融機関が融資する際は、以下の順番で進みます。

1.属性審査
→勤務先・年収・勤続年数・預金・負債・資産・その他所得などで審査

2.担保評価
→購入対象物件の土地と建物の担保評価

3.賃貸条件の決定
→融資金額・金利・返済期間の決定

金融付けの場合、先に(2)と(3)を不動産仲介会社と金融機関の間で取り決めておき、(1)に相応しい購入希望者が現れたら嵌め込むというスタイルです。

ですから、購入者に融資条件の交渉余力はありませんし、ましてや価格交渉は二の次三の次になるのです。

ポイントは(1)の属性をいかに高めるかです。

勤務先や年収をいきなり高くはできませんから、高めることができるのは資産とその他所得であり、直近2期分の確定申告書があれば金融機関は正当に評価してくれます。

「具体的に言ってもらいたいなぁ」

地方の戸建物件を自己資金で購入し、実際に家賃を受け取り、できれば受け取った家賃を更に次の戸建購入に回して、月額余剰家賃を10万円以上にすることです。

ちなみに余剰家賃とは、固定資産税や火災保険や維持管理費、再リフォーム費用(いずれ必要な費用として家賃の8%を積み立てておきます)を除いた後、懐に残る家賃です。

「ふ~ん…。月に10万円超えたらさ、属性は上がるの?」

はい、平社員は課長代理並みに、課長代理は本部長並みに評価されることでしょう。

考えてもみてください。

月額10万円ということは年間120万円です。時給1000円、1日5時間のパートを月20日働いてようやく手にできるかどうかの金額です。

伊達や酔狂で達成できる成果ではないのです。

■まずは少額の融資から始めてもいい

そして、何より金融機関が評価するのは、自己資金で不動産を購入し家賃をもらえるようにリフォームした方の自己抑制能力と実行力です。まず間違いなく、高く評価し融資をしたい人物として認めてくれます。

ですから、確定申告もしていない段階で大きな借金をするべきではないのです。

また、いきなり大きな借金をするのではなく、日本政策金融公庫などにリフォーム資金や運転資金として100万円程度の融資を申し込むといい。

返済期間は2年や3年の短期間で構いません。

「なんで? 2、3年じゃなんの役にも立たないでしょ」

融資対象者として登録してもらうためです。

100万円以上であれば、やはり厳格な審査の対象となりますから、確定申告や源泉徴収の要求などかなりの資料を出さなければなりません。

だからこそいい。

日本政策金融公庫の融資対象者となれば、他の金融機関であっても「あそこが融資するなら、大丈夫かもな」と、お墨付きをもらうことにも繋がります。

融資のコツは融資というハードルを乗り切るのではなく、金融機関から融資をしたいと、心から願う対象者、まとめると以下の5つの条件に当てはまる人になることです。

1.勤務先と年収が一定レベル以上であり、多額の負債がないこと
2.給与以外に継続した収入があること
3.持ち家以外に資産があること
4.約束を守る人物であること
5.自己抑制能力のあること

多くの金融機関は通常審査の(1)だけしか実行しません。

(2)と(3)は自己資金で貸家を購入し家賃が入ってくるようになれば、実現できます。

そして(4)は融資担当者と交わした口約束を愚直に守ることで、確認されますし、(5)は入金された家賃を浪費せず、次の投資に向けて貯蓄する姿勢でアピールできます。

「貸したい人」になれば、金融機関から提案が来る

また、多くの融資希望者は長期の返済期間に執着しがちですが、これも金融機関の立場をご理解なさっていません。

「どういうこと?」

金融機関は融資に値する人物や企業には、一定の金額を未来永劫借り続けてもらいたいものです。

なぜなら、グローバルな取引や投資信託手数料の割合が増加したとはいえ、金融機関の本業は安く集めて高く貸す利ザヤ稼ぎだからです。

つまり、たとえ5年や7年の短期借り入れであっても、残債が減ってくると金融機関の方から、このような電話がかかってくるようになります。

「いつもお世話になっております。少しだけいいでしょうか? 実は今回お電話させて頂いたのは、融資のご案内でして、何かご融資のご計画はないものかと、金利も勉強させていただきますので、何卒、宜しくご検討いただけないかと……はい」

借りることに執着するのではなく、貸したい属性になることこそ、融資のコツなのです。
藤山 勇司

最終更新:12月11日(月)20時00分

不動産投資の楽待

 

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不動産投資の楽待

株式会社ファーストロジック

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