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2018年ビッグイベント関連株と穴株を占う

12月7日(木)14時31分配信 会社四季報オンライン

4Kテレビ特需は、18年ピョンチャン冬季五輪→サッカーW杯ロシア大会→19年ラグビーW杯→20年東京五輪と矢継ぎ早に続くため反動減どころか加速する可能性も(撮影:梅谷秀司)
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4Kテレビ特需は、18年ピョンチャン冬季五輪→サッカーW杯ロシア大会→19年ラグビーW杯→20年東京五輪と矢継ぎ早に続くため反動減どころか加速する可能性も(撮影:梅谷秀司)
 今年も早いもので残すところ1カ月を切った。この時期になると来年のイベントを確認しながらテーマを考えるタイミングになってくる。「来年の事を言えば鬼が笑う」と言われそうだが、今回のコラムでは来年2018年のイベントを整理しながらテーマや銘柄を考えてみたい。

 まず第1弾は「スポーツイベント」という切り口で、世界的ビッグイベントであるオリンピックとサッカーワールドカップから始めたい。

 オリンピックは、韓国の平昌(ピョンチャン)で第23回冬季オリンピック競技大会が2月9日から25日まで、パラリンピック競技大会が3月9日から18日までの日程で開催される。フィギュアスケートの羽生結弦選手やスキージャンプの高梨沙羅選手などのメダル獲得が期待されているが、日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕選手強化本部長は複数の金メダルを含む9個というメダル獲得目標を明らかにした。

 この数は前回のソチ大会での金メダル1個を含む8個を超える目標となる。ただ足元ではカルガリーで開催されていたスピードスケートW杯第3戦で、小平奈緒選手が女子500メートルで昨シーズンから13連勝を達成したほか、高木美帆選手も1500メートルで3連勝、さらに女子団体追い抜きでも世界新記録を打ち立てるなど日本人選手が大活躍している。この勢いに乗れば1998年長野大会で獲得したメダル10個を超える新記録達成の可能性も十分ありえる。

 サッカーワールドカップは、6月14日からロシアで開催されるが、先日の組み合わせ抽選会では、日本はH組でコロンビア、セネガル、ポーランドと対戦することが決まった。日本代表のハリルホジッチ監督は「このグループでよかったのか、戦ってみないとわからない」と語っているが、カギを握るのは初戦のコロンビア戦のようだ。

 ただしこちらもイタリアが60年ぶりに予選で敗退するという大番狂わせがあったほか、アメリカが32年ぶりに、そしてチリやオランダなどの強豪も予選で敗退するなど意外な結果になっている。日本チームも良い意味での大番狂わせで健闘することを期待している。
■ 知らないと損する物色の法則

 さてこのようなスポーツのビッグイベントがある年は、株式市場では、(1)大会開催前、(2)大会開催中、(3)大会終了後である程度決まったパターンでテーマや関連企業が物色される。

 1つ目の大会開催前のテーマは、テレビやレコーダーなどいわゆる「黒物家電」の買い替えである。それは、大会本番では、きれいで迫力のある大画面で映像を見たいという欲求から、スポーツイベントをきっかけにこれらのAV機器の買い替え特需が発生するというものだ。

 特需が一巡すると通常はその反動減が出るものだが、今回は2年後の2020年に、日本にとってはここ数十年では最大のイベントである東京オリンピック開催が控えているため、反動減よりむしろ買い替え需要が2019年から2020年にかけて加速的に盛り上がっていく可能性が高い。その恩恵を受ける銘柄として、パナソニック(6752)やソニー(6758)などのAV機器メーカーやビックカメラ(3048)など黒物家電に強い家電量販店などが注目される。

 2つ目の大会開催中のテーマでは、自宅に帰ってじっくりスポーツ観戦したい人が増えることから、自宅でお酒を飲む「家飲み」や惣菜やお取り寄せなどの「中食」などが挙げられる。サラダ主体の高級総菜『RF1』を展開するロック・フィールド(2910)はお持ち帰り惣菜として、イカやサラミ、チーズなど多品種のおつまみを製造販売するなとり(2922)はお酒のつまみとして、家飲みや中食関連銘柄として注目される。

 また「銀のさら」や「釜寅」など、お寿司や釜飯の宅配事業を全国展開するライドオンエクスプレスHD(6082)や、出前仲介サイト「出前館」を運営する夢の街創造委員会(2484)などは「お取り寄せ」銘柄として注目されるが、一方で、早く帰宅するために、いつもの「ちょっと一杯」のお酒が控えられることから、居酒屋チェーンのような外食関連の売り上げが一時的に落ち込むことが多い。

 3つ目の大会終了後のテーマは、オリンピックやW杯で活躍する選手に感化されて、ちょっとスポーツを始めてみたいとか、子どもにスポーツを習わせたいとか、同じスポーツ用品を買ってみたいなどの意識変化を追い風とする「スポーツ関連」である。スポーツ関連で注目される代表例は、たとえば平昌オリンピックで日本代表の公式スポーツウエアを提供しているアシックス(7936)などの「スポーツ用品」である。

 同社については、以前のコラム「『スニーカー』関連に大チャンスがやってくる」でもお伝えしているが、スポーツ庁が提唱する官民連携プロジェクト「FUN+WALK PROJECT」でも注目される企業の1つとして紹介している。このプロジェクトの目玉である「スニーカー通勤」は3月からスタートすることから、同社などのスニーカーメーカーやエービーシー・マート(2670)などのシューズ量販店も注目されそうだ。

 ほかにも、1972(昭和47)年にスキーのプロショップとして設立されたアルペン(3028)などの「スポーツ用品店」、白馬八方尾根など国内有名スキー場を運営する日本スキー場開発(6040)などの「スポーツ施設」も、冬のオリンピックならではのテーマになることが多い。

 子どもにサッカーを習わせたいということでは、幼児から小学低学年向けにサッカー教室を展開するクリップコーポレーション(4705)なども「スポーツ教室」関連として面白いかもしれない。
■ 「夏の甲子園」関連の意外株

 2018年は国内でも大きな節目を迎えるイベントがある。それは日本の夏の風物詩「夏の甲子園」である。2018年は記念すべき第100回大会を迎える年となり、「より多くの球児に甲子園の土を踏んでほしい」という日本高野連の意向で、出場校は史上最多の56校になる予定だそうだ。

 ただし夏の甲子園が株式市場でテーマになったことはあまり見たことがない。そんな中でいろいろ調べたところ、コンサートホール、スポーツ施設、商業施設、イベント会場などに音響・拡声システムを納入するTOA(6809)が実は「甲子園」関連銘柄のようなのだ。同社ホームページに「甲子園」というコメントが載っているので、その一部を抜粋して以下に紹介したい。

 《テニスの聖地「ウィンブルドン・テニスコート」や「北京国家体育場(愛称:鳥の巣)」、「阪神甲子園球場」「京セラドーム大阪」「ノエビアスタジアム神戸」をはじめ、TOAの音響システムは国内外数多くの名だたる大型スポーツ施設に採用されています。》

 このコメントを見る限り、同社は「スポーツ関連」の本命になりえそうだが、一方でほとんどの人が知らないことから、意外な裏銘柄である気もしている。今後の会社四季報読破では「東京オリンピック」というコメントをしっかりチェックしながらオリンピック関連銘柄を探していきたいと思う。

 渡部 清二(わたなべ・せいじ):大手証券会社に23年間在籍。中堅企業、個人投資家向けの資産コンサルティング、世界の運用会社向けの日本株セールスに携わる。2014年四季リサーチ設立、2016年「複眼経済観測所」設立、所長。

※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。
渡部 清二

最終更新:12月8日(金)9時56分

会社四季報オンライン

 

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