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「嫌われる大家」のNG行動

11月19日(日)20時00分配信 不動産投資の楽待

(写真© hikdaigaku86-Fotolia)
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(写真© hikdaigaku86-Fotolia)
「買うまでは大変、買って満室になってしまえばラク」といわれる不動産投資。不動産投資が不労所得をいわれる理由には、物件を購入して大家さんになってからの仕組みにある。あらゆる業務をアウトソーシングすることが可能で、「大家さん自身は通帳を確認するだけ」ともいわれる。

実際には退去があったり、入居者からのクレームや修繕などに対応したりすることが多い。そのため大家さんを中心としてチームワークが不可欠だ。そんな中で、まわりから嫌われてしまう大家さんがいる。一体、どういう人が「嫌われる」のか。管理会社、銀行担当者、入居者、不動産投資家─。普段投資家が接するであろう人々に取材する。大家さんならではの「嫌われる」理由とは?

■(1)管理会社から嫌われる大家さん

物件を購入した後は、いかに物件を高稼働させて、順調に経営させるかが肝となる。そのための重要なパートナーが管理会社だ。とくに首都圏に住む大家さんが地方物件を購入した場合は、管理会社がライフラインといっても過言でもない。その、もっとも味方になってもらわないといけない管理会社から嫌われてしまっている大家さんがいる。

「こんなこと、なかなか本人には言えませんが、せっかちで細かい大家さんは嫌われますね。私は今地元に戻っていますが、元は東京の不動産会社に勤めていました。だから、都会の方のペースもわかるのですが、地方の人間は不動産会社も業者もみんなのんびりなんです。そこに首都圏の投資家さんから高圧的な物言いで、いろいろダメ出しされると関係がすごく悪くなります」

というのは、S県某市にある管理会社の店長Aさん。よくあるのは、修繕に対してのクレーム。見積もり書の内訳を詳しく知りたがったり、報告の写真の撮り直しを命じたりするもの。

「大家さんからすれば、換気扇交換一つとっても工賃がいくらでどんな材料をつかっているのか詳しく知りたい気持ちがあるのもわかります。型番から価格を調べて、『インターネット通販であれば半額で購入できる』と言われても、管理会社からすれば設備業者に頼んでいることなので、どうしようもないのです。

設備業者にしても『だったら自分で交換すればいいのでは?』という話です。他にも、修理前後の写真を撮ってくれるように頼んでいるのですが、年配の職人さんだとうまく対応できないケースもあります。一度、とある大家さんから『撮り直し』を命じられたときには、修繕をお願いした大工さんが臍をまげてしまい、『もう、おたくの修繕は請けない』と言われました。その大家さんが間違ったことを言っているとは思いませんが、地方ではお互いの信頼関係で成り立っている部分があります。」

投資家にとってはコスト削減のために行っていることも、伝え方や管理会社のスタンスによっては嫌われてしまう原因にもなるようだ。Aさんはこう続ける。

「一番困るのは管理会社の人間が入居者対応ではなくて、オーナー対応に追われてしまうこと。オーナーの相手をするために時間をとられて、肝心の修繕の手配や物件への対応が遅れてしまえば本末転倒ですよね。クレーマー入居者は困りますが、クレーマーオーナーはもっとも厄介だと思われていますよ」

続いては、誰もが名を知る大手のフランチャイズの管理会社の客付担当Bさん。

「うちは客付に強い会社と知られています。もちろん、自社の管理物件を優先的に客付していますが、管理物件以外の物件の客付も行っています。最近よくあるのは、名刺を持った管理物件以外の大家さんが挨拶にきたり、熱心に電話をかけてきたりすることです。おそらく、そのようなマニュアルがあるのかもしれませんね。

インターネット広告のアクセス数を教えて欲しいとか、内見数はどうだとか、とにかくいろいろ聞かれます。正直な話、自社の管理物件であれば対応しますが、他社の管理物件で客付を頼まれている場合には、『自分の管理会社に聞いてくれ』と思いますね。

また、管理物件の大家さんであっても、毎週毎週電話をかけて『早く空室を埋めてくれ』と口うるさく言われると、モチベーションが上がるどころか、電話を受けるのをみんな嫌がります。そんな大家さんに限って、こちらからの提案をスルーするんですよね。いたずらに家賃を下げるのはよくないと思いますが、競争が激しい現実がありますから、それ相応の経営努力は必須だと感じます」

Bさんいわく、客付営業は若い女性も多いため、しつこい大家さんの電話攻撃に、まいってしまうケースもあり、非常に困っているのだとか。

本来であれば、こうした相談は自身の管理会社に行うべきこと。大家さんが独断で動くのは、管理会社にとっても客付会社にとっても迷惑なのだ。

リフォームコスト削減や空室対策など、現状について不満や懸念があるのであれば、まずは管理会社の担当者と打合せを行うのがベター。とくに遠隔での管理運営のトラブルはコミュニケーション不足が原因であることが多いという。一方的なコミュニケーションになりがちなメールや電話のやりとりばかりでなく、一度顔を合わせてミーティングしてみることで、円滑に進む可能性が広がるだろう。

■(2)融資担当者から嫌われる大家

続いては、不動産投資には欠かせない銀行融資。そのキーを握る銀行の融資担当者に話を聞いた。某地方銀行の東京支店のCさんは、「紹介」の名の元に押し寄せるサラリーマン投資家の対応に辟易しているという。

「金融庁からのお達しもあって、当行は新規のサラリーマンのお客様への融資貸し出しが非常に厳しくなっています。これは、今年の春からの動きです。それまでは貸し出しをしていたこともあり、紹介で連絡をいただくケースが多くあります。そのほとんどをお断りしなくてはいけません。

こういったことは状況によっても変わりますし、ホームページに記載することでもありませんから、とにかく連絡を受けて対応しなくてはならず、なかなか大変です。嫌うということはないですが、正直忙しいタイミングにそのような問合せ電話をいただいたり、理由を詳しく聞かれたりすると、迷惑に思うこともあります」

続いて、東海地方にある地方銀行のDさんは、シビアな金利交渉に困っている。

「地方ならではの話かもしれませんが、金利交渉が熾烈です。多いときには一案件に対して4つの金融機関が争っています。他にも、融資の借換え交渉もよくあります。こちらが優位であればいいですが、場合によっては他行へ根こそぎ融資を持って行かれることもあります。大家さんからすれば金利は低いにこしたことはないですが、借換えをされてしまうと、その後のお付き合いが難しくなるケースもありますね」とDさん。

嫌うというよりは「できれば、避けたいてもらいたいこと」というニュアンスの話だった。単純に迷惑に思うケースとしては、以下があげられるそうだ。

「連絡が取りにくい方、レスポンスが悪い方です。銀行を様々な資料を求めますが、それらに対する準備できている人、できていない人の差が感じられます。サラリーマンしながらだと難しいかもしれませんが、奥さんが代わりに電話対応や書類の手配をしてくれるような方や、平日でも取りやすい方は助かります」とのことだ。

■(3)入居者に嫌われる大家さん

サラリーマン投資家の場合は大家さんになったところで、入居者と接することはほとんどないだろう。ここでのエピソードは主に物件の近隣に住む地主系大家さんに対するものが多かった。

「今でもありえないと思うのですが、何の連絡もなしに大家さんに黙って部屋へ上がられました。とくに緊急性を感じるようなこともでもなかったのに……です。最初は泥棒かと思って大家さんに相談したら『私なのよ』といわれたときに本当に驚きました」

そう語るのは、都内S区に住むOLのEさん。当時は学生で上京間もないこともあり、近くに大家さんが住んでいることが安全面から魅力に感じたそう。ところが、勝手に部屋に上がられるとなれば話は別。勝手に部屋のものが動かされていたのが、怖かったそうだ。もちろん、いくら部屋を貸しているとはいえ、理由もなしに大家が入居者の部屋に上がりこむのは厳禁だ。

「去年まで私が住んでいたアパートの大家さんは、クレームを出しても対応してくれませんでした。真夏なのにクーラーが壊れてしまい、すぐに電話したのですが、対応するのはコールセンターで伝言だけのようです。その後に管理会社から電話があって修理の人が来たのですが、直らなかったんです。結局、交換しなくてはいけないらしいですが、大家さんの許可が出ないといってなかなか動いてくれず困りました。結局、1カ月以上ほったらかしです。思い出すと本当に腹が立ちます」

こちらは、千葉県I市に住んでいたFさん。その他にも、大家さんに対する不満はたくさんあったが、管理会社の対応への不満も多く見られた。最後に、もっとも嫌われた大家さんの事例を紹介する。

「女性専用のシェアハウスに住んでいるのですが、大家さんが近所に住む男性でしょっちゅう出入りするのです。共有部を清掃してくれるのですが、女性だけの住まいに男性が出入りすることに違和感がありました。入居者に対する手紙が置いてあったり、パーティと称して食事会をしたり。立地がよく家賃を安かったので、いつも満室に近かったですが、大家さんの距離感のなさが気持ち悪くて、みんなすぐ退去しましたね。私も3カ月で引っ越しました」というのは都内で派遣社員をするGさん。

こういった『距離なし大家』は入居者に良かれと思って行った結果、嫌われているケースも多い。管理委託であれば、こういったトラブルは起こりにくいが、自主管理であれば充分ありえることだろう。とくに男性大家さんが女性入居者に関わる際は、過干渉に受け取られないよう、くれぐれも注意をしたいところだ。

■(4)不動産投資家から嫌われる大家さん

最後は仲間である投資家から嫌われる大家さん像について、調査を行った。

「自慢する大家さんですね。大家コミュニティやセミナーの懇親会で、いかに多くの物件を持っているか。どれだけ借金しているのかを自慢する大家さんがいます。よくよく聞くと地方にある低利回りの物件を高金利の銀行で借りていたりして『それ、自慢じゃないよ。失敗だよ!』と突っ込みたくなる人もいますよ」

こう語るのは、40代のサラリーマンHさん。同じく飲み会の席で顰蹙(ひんしゅく)をかっているのは「説教、ダメ出しをする大家さん」。かつては年配大家に多く見られたが、最近は40代であっても積極気質の大家が多いという。

「不動産コンサル気取りで、人の投資に対していろいろ言う人が増えていますね。最近は20代の若者や女性投資家も増えていますから、そういった立場が弱そうな初心者に対して説教する人を良く見かけます。本人は気持ちよくしゃべっていますが、雰囲気が悪くなるし、話を聞いている方も委縮してしまうので辞めてもらいたいですね」とは、大家でありながら、大家コミュニティのスタッフでもあるIさん。

そして、最後にもっとも嫌われる大家さん、「クレクレ星人」を紹介する。

「クレクレ星人は、不動産投資を勉強している大家さんや、大家さん予備軍が先輩投資家に対して、一方的に情報を求めるという行為を指します。大家さんのコミュニティによく出没しますが、とにかく何でも教えてくれというところから、『クレクレ星人』と呼ばれるのです」とは、前出のIさん。

こうしたクレクレ星人には、有名大家ブロガーやコラムニストも迷惑しているケースが多い。

「飲み会の席ですが、初心者の方からリフォームについて聞かれたので、誠心誠意答えました。30分くらい話した後に『へー、参考にさせてもらいます』の一言で、感謝の言葉もなく去っていたかれたときには脱力しました」というのは著作もある有名投資家Jさん。多くのクレクレ星人は、むやみに情報を欲しがるのは失礼にあたるということに気が付いていない。

「著作を読めばわかるようなことを聞かれるのはもちろん、ひどいときには、インターネットで検索すればわかるような初歩的なことを聞かれると、少しは自分で勉強してくれ、と思いますね。逆に、私独自のノウハウについて根ほり葉ほり聞かれるのもどうかと。私自身が何年も苦労して身に付けたことを、なぜ会ったばかりの人に話さなくてはいけないのかと思いますが、面と向かって問われると無下にもできないのです」

初心者投資家が先輩投資家から学べることは多いが、どちらか一方だけが与える関係というのは無理がある。高額コンサルタントも問題視されているが、専門的な知識を「無料でクレクレ」するのもまた問題だ。

これらの「嫌われる大家さん」に共通するのは「自分ことしか考えない」という点だ。利益や数字で判断しがちだが、不動産投資は賃貸事業であり、事業にはたくさんの人の関わりがある。関わるすべての人との関係性を良くするのは難しいかもしれないが、相手を思いやって行動するのが一番ということ。結局のところ、人対人なのだから、そういったシンプルな部分を大切にすべきだろう。
不動産投資の楽待 編集部

最終更新:11月19日(日)20時00分

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