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週間為替展望(ドル/ユーロ)地政学リスクと税制改革法案に注目

11月18日(土)11時01分配信 トレーダーズ・ウェブ

◆ドル円は伸び悩むか、中東と朝鮮半島の地政学リスクを警戒
◆日本の対米貿易黒字や米上院での税制改革法案の審議に注目
◆ユーロは、ECB理事会議事録とドイツの連立協議の行方に注目
(国際金融情報部・山下政比呂)

予想レンジ
ドル円 110.00-115.00円
ユーロドル 1.1400-1.1900ドル

11月20日週の展望
 ドル円は伸び悩むか。トランプ大統領はアジア歴訪中、日本、韓国、中国との首脳会談により、北朝鮮への対応策を協議した。17日に中国の習近平国家主席の特使が北朝鮮を訪問し、大陸間弾道ミサイル(ICBM)や核開発放棄を要請したようだ。もし、北朝鮮が習国家主席の最後通牒を無視して、太平洋上での水爆実験やICBMの発射を強行した場合、トランプ政権が軍事オプションを行使する可能性が高まる。
 米上院では、トランプ大統領が23日の感謝祭までの可決を望んでいる税制改革法案の審議状況が注目される。米下院では可決したものの、米上院は独自案を提案しており、審議が難航した場合、法人減税の段階的な導入や延期となった場合はドル売り材料、可決の可能性が高まった場合はドル買い材料となる。アジア歴訪を終えたトランプ大統領は、貿易不均衡是正を再確認しており、ドル円の上値は抑制される可能性がある。20日に発表される日本の10月の貿易収支では、対米貿易黒字が注目される。サウジアラビアではムハンマド皇太子による粛清が強行されており、対外的にはイランとの対決姿勢が強まりつつある。中東の地政学リスクは資産市場のリスク回避要因となる。ウォール・ストリート・ジャーナル紙によるとサウジ政府による差し押さえ資産は8000億ドルに上っており、これらが売却されると相場の重しになりうる。
 ユーロドルは伸び悩む展開を予想する。欧州中央銀行(ECB)が資産購入プログラムを300億ユーロに減額して来年9月まで延長したが、償還分の100億ユーロを加えると、実際は400億ユーロ程度の資産購入が続くことになる。米連邦準備理事会(FRB)は10月からテーパリングを開始しており、米欧の金融政策の乖離がユーロ売り・ドル買い要因として続くことになる。来週は欧州中央銀行(ECB)理事会の議事録で、オープンエンドの可能性を探る展開も予想される。政治情勢では、スペインのカタルーニャ州議会選挙の12月21日までは予断を許さない状況が続く。さらに、メルケル独首相の連立協議が難航していることも、政治面でのユーロ売り圧力を強める要因となっている。ユーロ円は、スペインのカタルーニャ州独立問題、中東や朝鮮半島情勢を巡るリスク回避の円買いで伸び悩む展開か。

11月13日週の回顧
 ダウ平均や日経平均株価が11月決算のヘッジファンド勢による利益確定売りなどで弱含みに推移したことで、ドル円も113.91円から112.40円まで下落した。中東・極東の地政学リスクへの警戒感もリスク回避の円買い圧力を強めた。しかし、米下院で税制改革法案が可決されたことで下げ渋る展開となった。ユーロドルは、好調なドイツの7-9月期実質国内総生産(GDP)や低調な米10月小売売上高を受けて、1.1638ドルから1.1861ドルまで上昇した。しかしながら、メルケル独首相の連立協議が難航したことで上値は限定的だった。ユーロ円は、ユーロドルの上昇に連れ高となり、131.93円から133.89円まで上昇した。(了)
松井

最終更新:11月18日(土)11時01分

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