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揺れる中東、緊迫のサウジ―「オイルマネー関連株」を狙え <株探トップ特集>

11月14日(火)19時30分配信 株探ニュース

国際石開帝石 <日足> 「株探」多機能チャートより
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国際石開帝石 <日足> 「株探」多機能チャートより
現在値
五洋建 825 -2
トーカロ 5,160 +30
日立化 2,956 -12
富士石油 557 +11
サトーHD 2,978 +39
―リスク要因に浮上したサウジ情勢、OPEC総会に向け緊張高まる―

 株式市場で石油関連株 への関心が高まっている。足もとでは、原油価格は一時2年4ヵ月ぶり高値圏に上昇。原油需給が良好なうえに、中東情勢が不透明さを増していることが要因となっている。原油高は、「日米をはじめ世界的な株高を揺るがしかねないリスク要因」とみる声も市場には多い。ただ、その一方、原油価格の上昇はオイルマネーの活発化につながるとの期待は強い。今月下旬には石油輸出国機構(OPEC)総会が予定されるなか、ここから石油関連株はどう動くのか。

●「中東」が北朝鮮に続く不透明要因に

 原油価格が上昇基調を強めている。原油価格の指標である、WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)12月物は、8日には一時、1バレル57.92ドルと15年7月以来、ほぼ2年4ヵ月ぶりの水準に上昇した。足もとの原油高の要因には、ひとつには世界景気の拡大による原油の需要の伸びがある。実際、石油輸出国機構(OPEC)は13日、世界の需要見通しを上方修正している。

 さらに、見逃せないのが、サウジアラビアを中心とする中東情勢の緊張だ。今月に入り同国で多数の王子や現役閣僚らが汚職容疑で拘束されたことは、世界的な関心を集めた。そのなかに、米アップルなどに出資する著名な投資家である、アルワリード王子も含まれていたことは金融市場に衝撃を与えた。また、サウジの情勢不安はイランとの対立構造を背景にイエメンやシリア、レバノンといった国々も巻き込む形となり、中東全体にはきな臭さが増している。

 この中東情勢の緊張と原油価格の上昇は「北朝鮮情勢がいったん落ち着いているなか、新たなリスク要因に急浮上してきた」(市場関係者)と警戒する見方が多い。フィリップ証券の庵原浩樹リサーチ部長は「世界株高を形成する熱すぎず、冷たすぎないゴルディロックス相場を揺るがす要因として、中東情勢は注目されている」という。

●OPEC協調減産強まればWTI60ドル超えも

 サウジアラビア情勢の緊張の背景には、16年1月に断交したイランへの強硬姿勢を強めていることがある。またサルマン国王からムハンマド皇太子への権力継承が進められるなか、同国の政情不安が高まっていることが状況を複雑にしている格好だ。

 「サウジアラビアの情勢が落ち着くには、今後5年程度の時間がかかるのではないか」と三菱UFJリサーチ&コンサルティングの芥田知至主任研究員はいう。ただ、「サウジ情勢による原油価格高騰は想定していない。原油相場を決めるのは、地政学リスクより、基本的には需給だろう」と同氏はみる。今月30日に予定されているOPEC総会で協調減産に向けてナイジェリアやリビアにも前向きな姿勢が見えれば「WTIは一時的に60ドル超えも」とも予想する。とは言え、「当面の基本的なレンジは1バレル50~60ドルだろう」という。

 原油価格が一段の上昇を演じるか、あるいは下落するかは、中東情勢などの要因に左右される面は大きい。もっとも、足もとで原油価格が1バレル50ドル台後半まで上昇したことで、オイルマネーの動きが一段と活発化してきたことは確かだ。

 東京証券取引所が発表する地域別の海外投資家の売買動向では、海外投資家の7割近くを欧州系が占めるが、そのなかでのオイルマネーの比率は小さくないと推測されている。原油価格の動向は、株式市場の外国人売買にも大きな影響を与える、というわけだ。

●トプコン、五洋建、トーカロなどにオイルマネー流入

 個別銘柄へのオイルマネーの動向を探ってみると「サジャップ」「ジュニパー」などといった名義が出ている銘柄には、「サウジアラビア通貨庁(SAMA)」が絡むサウジ系資金が流入しているとみられている。トプコン <7732> や、GMOインターネット <9449> 、五洋建設 <1893> などがそれにあたる。また富士石油 <5017> にはサウジアラビア政府やノルウェー政府、日立化成 <4217> にはクウェート投資庁などに関連する名義が出ている。

 さらに、世界最大級の政府系ファンド(SWF)であるノルウェー政府年金基金を運用するノルウェー銀行に絡んでは、エイチ・ツー・オー リテイリング <8242> 、トーカロ <3433> 、伯東 <7433> 、サトーホールディングス <6287> 、兼松 <8020> 、プレス工業 <7246> 、スシローグローバルホールディングス <3563> などの銘柄の上位株主となっている。

●中東が一段の緊迫化なら海運、造船株に注目

 原油高局面では、国際石油開発帝石 <1605> や石油資源開発 <1662> 、JXTGホールディングス <5020> などに加え、日揮 <1963> や千代田化工建設 <6366> 、東洋エンジニアリング <6330> などのプラント株に見直し買いが入る可能性がある。さらに、12年にホルムズ海峡の封鎖の懸念が浮上した局面では、明治海運 <9115> や共栄タンカー <9130> といった海運株 が急騰した。中東情勢の緊迫場面では海運株に加え三井造船 <7003> 、名村造船所 <7014> など造船株 にも注目したい。

株探ニュース(minkabu PRESS)

最終更新:11月16日(木)0時22分

株探ニュース

 

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