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週間為替展望(ドル/ユーロ)-朝鮮半島の地政学リスクに要警戒

10月21日(土)11時01分配信 トレーダーズ・ウェブ

◆ドル円は伸び悩みか、衆院選後の地政学リスク回避の円買いに要警戒
◆衆院選で与党圧勝なら安倍政権の軸足がアベノミクスから憲法改正へ移るか
◆ユーロはECB理事会での資産購入プログラムの減額・延長に要注目
(国際金融情報部・山下政比呂)

予想レンジ
ドル円   110.00-115.00円
ユーロドル1.1500-1.2000ドル

10月23日週の展望
 ドル円は伸び悩むか。22日に投開票される衆議院議員選挙で、連立与党が圧勝(憲法改正発議が可能な2/3の310議席)した場合、安倍首相は憲法改正に軸足を置き、アベノミクスが軽視される可能性があり、ドル円は伸び悩む展開が予想される。連立与党が安定多数を確保した場合、アベノミクスへの注力が期待できるものの、朝鮮半島への警戒感が残ることから、ドル円は高止まりが予想される。連立与党が過半数割れとなった場合は、安倍首相は退陣でアベノミクスの手仕舞いとなり、ドル円は年初来安値の107円を割り込む展開が警戒される。
米財務省が発表した為替報告書では、日本は依然として監視対象国のままで、「日米2国間に存在する執拗な貿易不均衡を懸念。円の実効実質レートは、歴史的な平均値に比べ20%割安となっている」と言及されており、4月同様の貿易不均衡是正と円安けん制の文言が維持された。
 北朝鮮は、24日に第19回中国共産党大会が終了した後、米第7艦隊が朝鮮半島周辺で訓練を行う26日までに、太平洋上で水爆実験を強行し、大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射する可能性がある。北朝鮮が警告通りに強行した場合、マティス米国防長官は軍事行動を示唆している。朝鮮半島で軍事衝突が始まるなら円買い要因となる。
 10月中に決定される予定の次期米連邦準備理事会(FRB)議長人事では、「ハード・マネー・ホーク」のウォルシュ元FRB理事や「テイラー・ルール」のスタンフォード大学のテーラー教授ならばドル買い要因、ハト派のパウエルFRB理事、コーン米国家経済会議委員長、カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁ならばドル売り要因、イエレンFRB議長の留任ならば中立要因となる。
 ユーロドルは軟調推移を予想する。スペインのカタルーニャ州自治政府は、独立宣言の撤回を拒否したこと、メルケル独首相の連立協議が難航していることで、政治面でのユーロ売り圧力が強まりつつある。さらに、26日の欧州中央銀行(ECB)理事会では、資産購入プログラムの減額・延長が協議されること、ドラギECB総裁が資産購入終了後も低金利政策維持を示唆していることがユーロ売り要因となる。ユーロ円は、日欧金融政策の乖離は買い材料だが、ECBが資産購入期間を延長する可能性やスペインのカタルーニャ州独立問題、朝鮮半島情勢を巡るリスク回避の円買いなどで上値は限定的か。

10月16日週の回顧
 ダウ平均がトランプ政権による税制改革期待から23000ドルの史上最高値まで上昇し、日経平均株価も衆議院選挙での与党優勢観測から21500円台まで上昇し、米上院で2018年度予算決議案が可決されたことで、リスク選好の円売りが優勢となった。ドル円は111.65円から113.31円まで上昇した。
ユーロドルは強含み。スペインのカタルーニャ州が独立宣言の撤回を拒否したものの、26日のECB理事会で資産購入プログラムの減額、延長協議への警戒感から、1.1730ドルから1.1858ドルまで上昇した。ユーロ円は、131.66円から133.86円まで上昇した。(了)
山下

最終更新:10月21日(土)11時01分

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