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為替週間見通し:年内追加利上げを想定したドル買い継続か

10月7日(土)15時08分配信 フィスコ

■ドル高一服も年内米追加利上げの可能性高まる

先週のドル・円はやや強含み。年内の米追加利上げの可能性は一段と高まり、ドル・円は一時113円44銭まで買われた。9月の米ISM製造業景況指数とISM非製造業景況指数(総合)は市場予想を上回ったことや、米9月雇用統計で平均時給の伸びが市場予想を上回ったことから年内の米追加利上げの可能性は一段と高まり、リスク選好的なドル買いが活発となった。

今月22日に実施される日本の衆院選挙で自民・公明の与党は過半数議席を維持するとの見方が浮上したことや、日本銀行は現行の金融緩和策を長期間継続するとの思惑が広がったこともドル・円相場に対する支援材料となった。

ただ、ロシア通信(RIA)が6日、「北朝鮮は米西海岸に到達可能なミサイルの試射を近く実施する計画」と報じたことから、リスク回避のドル売り・円買いが優勢となり、リスク選好的なドル買い・円売りは一服。ドル・円112円台後半まで下落し、112円65銭でこの週の取引を終えた。取引レンジ:112円32銭-113円44銭。

■年内追加利上げを想定したドル買い継続か

今週のドル・円はやや底堅い動きとなりそうだ。米連邦準備制度理事会(FRB)が前回9月の連邦公開市場委員会(FOMC)で示した金利正常化に前向きな姿勢は、11日に公表される議事要旨で改めて注目されそうだ。米企業景況感の改善や平均時給の上昇などを背景に年内の米追加利上げ期待はさらに高まる見通し。

9月米ISM製造業景気指数の改善や9月の米平均時間給の伸び率が2.9%に達したことなど、足元の米経済指標は堅調な内容が目立つ。13日発表の9月消費者物価コア指数(CPI)は前年比+1.8%で8月実績の同比+1.7%を上回ると予想されている。全体の指数は前年比+2.3%で8月実績の+1.9%を上回る公算が大きい。市場予想と一致した場合、年内追加利上げを期待したドル買いが優勢となりそうだ。

ただし、地政学リスクへの警戒感は消えていないことから、北朝鮮情勢の緊迫化はリスク選好的なドル買い・円売りを抑制する要因となる。ロシア通信(RIA)は6日、「北朝鮮は米国の西海岸が射程距離に入る新たな長距離ミサイル発射実験を計画している」と報じた。6日のニューヨーク市場では北朝鮮の弾道ミサイル発射計画が伝えられたことでリスク回避のドル売り・円買いが活発となった。北朝鮮による弾道ミサイル再発射を警戒して目先的にドル・円の上値は重くなる可能性があるが、今週10日までに弾道ミサイルが発射されなかった場合、週後半にドルを買い戻す動きが広がる可能性がある。

なお、市場関係者の多くは「今回の衆院選で自民党の議席数は減少するものの、自民・公明の両党で過半数(233議席)を維持する可能性が高い」と予想している。衆院選の状況次第で希望の党は自・公と連携する可能性はあるものの、「アベノミクス」の維持を期待した円売りは継続するとみられる。

【米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨】(11日公表予定)
FRBは11日に9月19-20日に開催した連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨を公表する。この会合後の声明で、FRBは金利正常化に向け、今年と来年の利上げ回数を3回との見通しを堅持した。議事要旨は年内追加利上げの妥当性を示す内容とみられている。

【米・9月消費者物価指数(CPI)】(13日発表予定)
13日発表の9月消費者物価指数(CPI)は前年比+2.3%と、8月の+1.9%を上回る見込み。同コア指数は同+1.8%と前月の+1.7%を上回る見込み。市場予想と一致すれば、インフレ鈍化の懸念はさらに後退し、年内追加利上げ期待は一層強まるとみられる。

予想レンジ:111円00銭-115円00銭


《FA》
株式会社フィスコ

最終更新:10月7日(土)15時28分

フィスコ

 

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