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週間為替展望(ドル/ユーロ)-朝鮮半島情勢と米税制改革に注目

9月23日(土)11時01分配信 トレーダーズ・ウェブ

◆ドル円は伸び悩むか、買い材料はあるも米インフレ鈍化・地政学リスクが重し
◆トランプ政権の税制改革案と8月PCEデフレーターに要注目
◆ユーロは、資産購入プログラム延長の可能性から伸び悩む展開か
(国際金融情報部・山下政比呂)

予想レンジ
ドル円 109.00-114.00円
ユーロドル 1.1600-1.2100ドル

9月25日週の展望
 ドル円は伸び悩む展開を予想する。ドル円は、10月に予定されている衆議院解散・総選挙、米連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利上げ観測と日銀の金融緩和継続からくる日米金融政策の乖離、トランプ政権の税制改革の進展期待などから堅調に推移している。しかし、朝鮮半島の地政学リスクや米国のインフレ鈍化への警戒感は払しょくされず、ドル円は115円を上抜けて上昇する可能性は低いと予想する。
 北朝鮮は、国連安全保障理事会での追加制裁に対して「全面排撃する」と表明し、太平洋上で水爆実験を強行する可能性を示唆している。トランプ大統領は国連での演説で「北朝鮮が核開発を放棄しなければ完全破壊」と警告していることで、10月10日の朝鮮労働党創建72周年記念日にかけて緊張状態が続くと思われる。北朝鮮がグアム周辺海域に発射した場合、マティス米国防長官は軍事行動の可能性を警告しており、朝鮮半島で軍事衝突が始まるなら有事の円買いとなりやすい。
 10月からバランスシートの縮小が開始され、12月のFOMCで追加利上げが決まる可能性が示唆されたことで、出口戦略が着実に進行している。一方、日銀金融政策決定会合では現状の金融緩和政策の継続が決定されており、出口が見えない状況が続いている。ただし、イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長は「インフレ率の低下は依然として謎である。景況感が著しく悪化した場合は資産買入の再開もあり得る」としており、29日に発表される8月個人消費支出(PCE)デフレーターが注目される。
 トランプ政権が税制改革の中核的要素を公表したことで、米議会で税制改革案の審議、採決の可能性が高まっていることはドル買い材料である。しかし、モラー特別検察官によるロシアゲート疑惑の捜査が進展していることは、売り材料となりうる。
 ユーロドルは伸び悩む展開を予想する。10月の欧州中央銀行(ECB)理事会でのテーパリング表明が示唆されたものの、期間再延長の選択肢が温存される可能性が示唆された。複数のECB高官がインフレ抑制や景況感悪化につながるユーロ高への警戒感を示していることも上値を抑えるか。ユーロ円は、10月の衆議院解散・総選挙や日欧金融政策の乖離から底堅い展開が予想されるものの、資産買入期間の延長の可能性、ユーロ高けん制への警戒感、朝鮮半島情勢を巡るリスク回避の円買い、トランプ大統領のロシアゲート疑惑などで上値は限定的か。

9月18日週の回顧
 ドル円は、安倍首相が10月に衆議院を解散して、消費増税の使途変更を争点とする総選挙を示唆したこと、FOMCで10月のバランスシート縮小開始、12月の追加利上げが決定されたことで、110.83円から112.72円まで上昇した。ユーロドルは、10月のECB理事会での資産購入プログラムの期間延長の可能性やタカ派なFOMC声明を受けて、1.2033ドルから1.1862ドルまで下落した。ユーロ円は、日欧金融政策の乖離を受けて、133.23円から134.38円まで上昇した。(了)
松井

最終更新:9月23日(土)11時01分

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