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博士が愛した夜の非日常アルバイト。すべては今に生きている

9月14日(木)20時10分配信 投信1

写真:投信1 [トウシンワン]
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写真:投信1 [トウシンワン]
総務省のデータによれば、日本の労働市場において非正規雇用の約70%はパートとアルバイトで構成されています。学生時代にアルバイトを頑張っていたという人も多いでしょう。お金を稼ぐためにできるだけ時給が高い仕事を探した、という人もいれば、やりたいことや興味などを優先し時給は度外視だったという人もいるかもしれません。

今回は学生時代のアルバイト経験を今の仕事にうまく生かしている人たちを取り上げます。

アルバイトの全ては観察と解釈のため。それが今の仕事にもつながっている

A氏は大学院で博士号を取得後、国立大学の教員をしている30代後半の男性です。都会的でおしゃれな雰囲気の彼はデザインやクリエイティブが専門領域。デザインを単なる色や形のデザインで終わらせず、実際のユーザーがどのような使い方をするのかまでを見届けるのが仕事だといいます。

そんなA氏が地方から都内の有名私立大学入学を機に上京したのは今から約20年前。大学入学後はじめてしたアルバイトは、六本木の飲食店だったといいます。

「1990年代後半でしたが、キッチンとホールの両方を担当し、時給は1,300円。ここではじめて夜の世界を垣間見ました。地方出身で芸能人を間近で見たことなどなかった私ですが、様々な人と接することができました。現在専門としている領域ではフィールドワークが必須です。人が嫌いだと話になりませんから、この時の経験が役立っています」

また、A氏はアダルト向け商品を取り扱う店舗でもアルバイトをしたそうです。

「大学の先輩の紹介で、渋谷のセンター街にあったお店で働いていました。11時~18時までで、時給は900円でした。昔から人物観察が好きだったので、こうした店舗で消費者がどう行動するのかを見ることができるのがメリットだと考えたのです。ただ、こうしたお店では実際のところほとんど接客らしい接客はしないので、結局はひたすら自分でプログラミングの勉強をしていました」。

上京したばかりでお金が必要な時期とはいえ、A氏は「仕事内容が純粋に面白いかどうか」を最優先にアルバイトを決め、時給は二の次だったようです。

「親が聞いたら眉をひそめられかねないアルバイトだったかもしれません。でも、今の研究は観察と解釈が基本ですから、振り返ってみると今に生きていますね」。

世間話ではじまるコミュニケーションの重要性に気づいたアルバイト

次に紹介するB氏はまもなく40代に差し掛かろうとするベンチャー企業の経営者です。A氏同様、地方出身で大学入学と同時に上京。卒業後は証券会社に入社、支店に配属されて個人向けの営業などを経験、実績を残してきました。

優しい笑顔を浮かべるB氏が得意とするのは世間話だといいます。

「初対面で、話のとっかかりがない時はまず天気の話からですね。天気の話なんて、と思うかもしれませんが、意外に天気の話に乗ってくる人は多いものです。大学時代のアルバイトでもそうでした」

B氏は大学時代、有名校への進学実績で知られる塾の講師や家庭教師をしていたそうです。なかでも家庭教師のアルバイトでは、当時住んでいたマンションの大家さんに頼まれ、大家さんの息子さんを教えていたのだといいます。

「大家さんの息子さんはやる気がなくて家庭教師としては困りましたね。ただ大家さんの奥様が話し好きだったので、実質的な仕事は奥様の話し相手でした。この時に、話のネタに困っても天気やニュースの話題で会話は続くのだと分かりました」

世間話でコミュニケーションが円滑になるという当時の経験が今でも生きているのかと尋ねると、B氏は次のように答えました。

「今も営業は重要な仕事です。相手の興味がどこにあるのかわからない時は今も世間話でとっかかりをつかみますね。それでダメな時は、その相手と仕事ができる可能性は低いと割り切るようになりました。この歳になると若い頃と違って仕事の筋は読めるようになってきましたから」

まとめにかえて

いかがでしたか。アルバイトの経験から新しい興味がわくことも、その後の仕事に生きるスキルを学ぶこともありえます。お金を稼ぐ仕事と割り切って時間を売るというスタンスもひとつです。これまでのアルバイトの共通項や現在の仕事とのつながりなどを一度振り返ってみるのも面白いかもしれませんね。
投信1編集部

最終更新:9月14日(木)20時10分

投信1

 

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