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「繰上返済」する前に一歩立ち止って考えよう

9月14日(木)11時00分配信 不動産投資の楽待

(写真© takasu-Fotolia)
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皆様、こんにちは。根本伸之です。

住宅関係の書籍を読むと、繰り上げ返済をすることで「月々の支払いが安くなる」「返済期間が短くなる」等のメリットを訴えているものが多いですね。まさにその通りで、自宅のローンの場合は、余裕な資金があるなら繰り上げ返済は是非やるべきです。

しかし、不動産投資にあたっての繰り上げ返済は、投資である以上少し複雑です。繰り上げ返済を実施する前に一歩立ち止まって考えるべきです。繰上げ返済は、CFの改善だけでなく、自己資本比率向上にもなります

繰上げ返済のメリットは「月々の支払いが安くなる」または「返済期間が短くなる」です。これは、キャッシュフローの向上を意味します。また、バランスシート上の総資産の減少及び自己資本比率の向上につながります。

例えば総資産が2億円。借入残高が1.5億円の場合、純資産が5000万円となり、自己資本比率が25%(5.000万円÷2億円)になりますが、ここで1000万円を繰り上げ返済すると総資産が1.9億円に減り、借入残高が1.4億円、純資産は変わらず5000万円となる為に、自己資本比率が26.3%(5,000万円÷1.9億円)と向上します。

自己資本比率の向上は、賃貸経営の安定性を意味します。私は自己資本比率という数字を重視した投資をしているのでこの繰り上げ返済効果はとても魅力的に映ります。

■繰上げ返済は借入金利と同じ金利で長期預金することと同じ

ただし、ここで立ち止まって考えていただきたいことがあります。繰上げ返済するということは、借入金利と同じ金利で返済原資を運用することと同じになります。

例えば金利1%、残存年数20年で借り入れしている状態で、繰上げ返済を1000万円することを考えてみましょう。これは、1000万円を1%の途中解約できない定期預金で20年運用していることと同じこととなります。

この例のような低金利で借り入れしている場合は、投資家である以上その金利以上で運用する手段が他にないのかを考えるべきです。新たな物件を購入することでもっと効率良く運用することが可能だと思った場合には、繰り上げ返済を選ぶのではなく、別の物件購入の為の原資にすべきです。

■手持ちの現金は不測の事態の為に取っておこう。

また、繰り上げ返済は、手元の現金が減ってしまいます。賃貸住宅経営は突然エレベータやエアコンの故障等の大規模修繕が必要になる可能性があります。このような不測の事態が発生した時に現金が不足することが無いようにしなくてはなりません。

くれぐれも「繰り上げ返済してしまったので、手持ち現金が不足してしまったために、突発的に発生した修繕費を新たに高金利で借り入れる」のような無駄なことはしないように気を付けなければなりません。

繰上げ返済には条件付きですが否定的な考えを持っていますが、中古物件を長期借入で購入して減価償却期間と借入返済期間との間に長期間の乖離がある場合には、繰り上げ返済することで返済期間を短くしこの乖離を近づけることが出来ます。これによって減価償却終了後のデッドクロスの期間を短くできるため、このような物件をお持ちの方は積極的に考えてみると良いでしょう。

※上記は、楽待新聞の実践大家コラムニスト、根本 伸之さんが執筆したコラムです。文章、写真、画像、イラストおよびデータ等上記記事は、執筆者の責任において作成されています。
根本 伸之

最終更新:9月14日(木)11時00分

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不動産投資の楽待

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