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週間為替展望(ドル/ユーロ)-北朝鮮情勢と米税制改革に注目

9月9日(土)11時01分配信 トレーダーズ・ウェブ

◆ドル円は、北朝鮮が来月にかけてICBMを発射する可能性があり伸び悩むか
◆トランプ政権の税制改革法案の審議・可決の可能性が高まったことはドル買い要因
◆ユーロは、10月のECB理事会でのテーパリング表明観測で堅調な推移か
(国際金融情報部・山下政比呂)

予想レンジ
ドル円 105.00-110.00円
ユーロドル1.1700-1.2200ドル

9月11日週の展望
 ドル円は軟調な推移を予想する。北朝鮮が9月9日の建国記念日から10月10日の朝鮮労働党創建72周年記念日にかけて大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射を強行する可能性がある。北朝鮮は、トランプ政権のレッドライン(核弾頭搭載のICBM保有)を踏み越えつつあり、北朝鮮がICBMをグアム周辺海域に発射した場合、マティス米国防長官が軍事行動の可能性を警告している。朝鮮半島で軍事衝突が始まるなら有事の円買いとなりやすい。
 一方、9月末が期限とされていた債務上限引き上げ関連では、ハリケーン「ハービー」による被害救済法案との抱き合わせで、12月中旬まで債務上限適用停止が延長された。そのため、米国債のデフォルト(債務不履行)、連邦政府機関閉鎖はいったん回避された。米国議会で9月中に税制改革案が審議・採決される可能性が高まっており、新たなドル買い要因も出ている。しかし、ハービーによる被害額が最大で米国内総生産(GDP)の1%に当たる1800億ドルまで膨らむとされている。大型で強い勢力を保つハリケーン「イルマ」も米国へ上陸する可能性が高まっており、ドル売り要因も出てきた。
 トランプ大統領は、シャーロッツビル事件への自身の対応に批判的だったコーン米国家経済会議(NEC)委員長を次期米連邦準備理事会(FRB)議長に指名しないと報じられた。イエレン現議長の任期は来年2月までである。フィッシャーFRB副議長が来年6月の任期満了を待たずに10月13日付けで辞任する意向を表明しており、トランプ大統領がどのような人事を行うか注目される。
 ユーロドルは堅調な推移を予想する。10月の欧州中央銀行(ECB)理事会でのテーパリング表明が示唆されたこと、ドラギECB総裁が明確にユーロ高への警戒感を示さなかったことが要因。しかし、ECB高官がインフレ抑制や景況感悪化につながるユーロ高への警戒感を示していることで上値は限定的か。さらに、24日のドイツ総選挙にまつわる政治的な不透明感もユーロの上値を抑える要因になりうる。ユーロ円は、日欧金融政策の乖離から底堅い展開が予想されるものの、ユーロ高けん制や朝鮮半島情勢を巡るリスク回避の円買い、トランプ大統領のロシアゲート疑惑、トランプ政権の経済政策遂行能力への懸念などで上値は限定的か。

9月4日週の回顧
 ドル円は、北朝鮮が9月9日の建国記念日に向けてICBMを発射する可能性が高まったことで、地政学リスク回避の円買い圧力が強まり、109.93円から107円台まで下落した。しかし、トランプ大統領が「軍事行動は第一のオプションではない」と述べ、ハリケーン「ハービー」の被害救済法案と抱き合わせで債務上限引き上げ法案の先送りが合意されたことで下げ渋る展開となった。ユーロドルは、ECB理事会で金融政策の維持が決定されたものの、10月のECB理事会でのテーパリング表明が示唆されたことで、1.1852ドルから1.2092ドルまで上昇した。ユーロ円は、北朝鮮情勢への警戒感から129.37円まで下落後、ユーロドルの上昇に連れ高となり、131.09円まで上昇した。(了)

最終更新:9月9日(土)11時01分

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