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株式週間展望=有事リスクで上値重いが…好業績、材料株に活路―TOPIXは75日線維持

8月11日(金)8時22分配信 モーニングスター

現在値
レナウン 202 +2
JUKI 1,522 +11
市光工 727 -12
ルック 348 -5
アルデプロ 120 ---
 北朝鮮リスクが再浮上した今週(7-10日)の東京株式市場で、日経平均株価は軟調にもみ合いを下放れた。75日移動平均線(10日は1万9889円)を割り込んだことで、目先は心理的なフシ目の1万9500円の攻防が意識される。ただ、東証1部全銘柄の時価総額加重型指数であるTOPIX(東証株価指数)は高位をキープしていることからも分かるように、相場の体温は決して低下していない。夏休みで商いが薄くなる可能性のある来週(14-18日)は、好業績株や材料株に狙いを定めたい。

 今週の日経平均は前週比222円安の1万9729円に下落した。週半ばに、米朝間の緊張が高まったことにより、リスクオフムードが東京市場を直撃。9日には75日線を3カ月半ぶりに下回り、10日も戻りの鈍い展開となった。

 ただ、このところ優勢な売り圧力は、日経平均先物が主導している面が強い。実際、足元で一巡した企業の4-6月決算はおおむね好内容となり、値を飛ばす銘柄も少なくない。全体感をより強く反映するTOPIXは、75日線よりまだかなり高い位置にあり、緩やかに上値と下値を切り上げるジリ高基調の中にとどまっている。

 米領グアムへのミサイル攻撃を検討しているという北朝鮮の動きは読みにくく、米トランプ政権も臨戦態勢をとっており、隣国の日本は危機感を強めざるを得ない。このため、当面は有事への備えが相場の上値の重荷となる。それでも、TOPIXを通して見る日本株は底堅く、実際に米朝開戦があれば別だが、大崩れすることはないと考えられる。

 一方で、地政学リスクを抜きにしても、日本株にグローバルマネーが向かいにくくなっている問題は残る。その要因の一つと思われる米長期金利の停滞は、8月下旬(24、25日)に開かれる、米ワイオミング州ジャクソンホールでのシンポジウムにおけるイエレンFRB(米連邦準備制度理事会)議長の発言を待つ状況に入りつつある。このため、外国人買いや指数先物がけん引する上昇相場は早期には見込みにくい。

 そうした中、好決算株の一本釣り戦略が有効となりそうだ。発表直後の利益確定売りで押し目を形成した銘柄は特に狙い目だろう。具体的には、JUKI <6440> や市光工業 <7244> などが有力だ。

 もう一つの焦点は材料株。今週はルック <8029> が大商いを続けたように、個人投資家の資金が向かいやすくなっている。信用規制が解除されたレナウン <3606> や、足元でアク抜けしたアルデプロ <8925> など注目だ。

 来週の日経平均の想定レンジは1万9500-2万円。75日線自体はまだ上昇しているため、下降トレンドには入っていない。スケジュールは国内で14日に4-6月GDP(国内総生産)が発表されるほか、16日に7月訪日外客数、17日に7月貿易統計が控える。

 海外では14日に中国の7月の鉱工業生産、小売売上高、都市部固定資産投資、15日に米7月小売売上高と8月ニューヨーク連銀製造業景気指数、16日に米7月住宅着工件数、17日には米7月CB景気先行総合指数が出る。また、米金利の先行きを占う上で、16日に公表される7月25、26日開催のFOMC(米連邦公開市場委員会)議事録も注視したい。(市場動向取材班)

提供:モーニングスター社

最終更新:8月11日(金)8時22分

モーニングスター

 

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