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株式週間展望=米政策懸念に加え円高警戒―ドル建て日経平均示す売り余地、調整継続、下値模索、内需に活路

5月20日(土)8時06分配信 モーニングスター

現在値
日ハム 3,290 -15
マツキヨH 6,780 ---
グリー 856 -40
 今週(5月15-19日)の日経平均株価は週前半に強含み、16日には2万円目前(1万9998円)に迫ったものの、その後は息切れ感が顕著に出た。週後半にはトランプ米大統領をめぐる「ロシアゲート」騒動が急浮上したことにより、円高・ドル安が進行。株式市場ではリスクオフムードが強まった。来週もトランプ政権の政策懸念が継続するなか、日本株は軟調な動きが予想される。

 日本株にとって重要なドル・円相場は19日午後3時時点で、1ドル=111円台前半を付けている。大型連休明け直後と比べると3円程度円高だ。心理的なフシ目である同110円を下値のメドとみる向きもあるが、チャート分析の観点からは同108円台まで下落してもおかしくない。

 18年3月期の前提レートを同110円とする輸出企業も多く、収益の上積み余地は限られてくる。業績相場に移行しつつあっただけに、トランプ政権の不安定化は日本株にとって手痛い要素だ。

 ドルに換算した日経平均は現在175.7ドルで、直近高値からの調整幅は0.6%と円建て日経平均の下落率(2.2%)に比べて小さい。これは、外国人投資家にしてみれば売り余地が残ることを意味する。ドル建て日経平均は172ドルどころ、さらには168ドルどころが下値のフシに相当し、1ドル=110円で換算するとそれぞれ1万8900円、1万8500円だ。

 下値を考える上で、PER(株価÷1株利益)も参考になる。日経平均ベースの1株利益は企業業績の改善に伴い足元で大きく拡大した一方、リスク許容度の縮小によってPERは低下している。ここ数年は13倍台半ば~14倍程度で底打ちするケースが多く、現在の1株利益に基づけば1万9000円割れの水準が下値の目安となる。

 もっとも、日銀のETF(上場投資信託)購入や出遅れていた国内機関投資家の押し目買い余力を踏まえれば、日経平均が一気にそこまで値下がりする展開は想定しづらい。来週に関しては、予想レンジを1万9100-1万9700円とする。

 来週の経済イベントの中で、ポイントとなるのはトランプ政権が23日に議会に提出する予定の新年度の予算教書の詳細版だ。ロシアへの機密情報漏えい問題や、FBI(米連邦捜査局)への捜査妨害の疑いで苦しい立場にあるトランプ大統領だが、ここで景気刺激への決意が伝わる予算を示すことができれば、ムードは変わる可能性もある。

 このほか、24日には5月上旬開催のFOMC(米連邦公開市場委員会)議事録が公表され、25日にはOPEC(石油輸出国機構)総会が開かれる。減産継続で原油価格が上昇すれば、日米の株価に好影響も想定される。

 物色動向は、円高で外需株が手掛けにくくなる一方、内需関連にはある程度の資金が向かうと予想される。ゲームのグリー <3632> や、日本ハム <2282> 、マツモトキヨシホールディングス <3088> などを来週の参考銘柄に挙げる。(市場動向取材班)

提供:モーニングスター社

最終更新:5月20日(土)8時06分

モーニングスター

 

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