ここから本文です

週間為替展望(ポンド/加ドル)-BOC、ハト派姿勢を維持か

5月20日(土)11時03分配信 トレーダーズ・ウェブ

◆引き続き米大統領をめぐる疑惑問題の進展に注目
◆英経済、堅調維持も先行きに対する不透明感は根強い
◆BOC、金融政策の据え置きとハト派姿勢維持か
(国際金融情報部・金 星)

予想レンジ
ポンド円 140.50-148.50円
加ドル円 80.00-85.00円


5月22日週の展望

 来月に英総選挙を控えポンドは底堅い動きも、独自の手がかりは乏しい。来週もトランプ米大統領のロシア疑惑をめぐる相場展開が継続しそうだ。24日には米下院がコミー前連邦捜査局(FBI)長官を招いて公聴会を開催することを決定しており、新たな情報が出るか注目される。今週の流れを引き継ぎ、ポンドは対ドルで堅調維持も、対円では上値の重い動きが見込まれる。
 足もとの英経済は堅調地合いを維持しているが、物価の上昇を受けて消費の落ち込みが懸念されるため、先行き景気への不透明感は根強い。4月の消費者物価指数(CPI)は前年比で市場予想を上回る+2.7%と、3年7カ月ぶりの高い水準を記録した。ポンド安に加え、輸入品価格やエネルギー価格、航空運賃の上昇も要因となった。CPIは3月の+2.3%から上昇が一段と加速し、今年の2月からイングランド銀行(BOE)の目標である+2.0%を上回る状態が続いている。BOEはCPIが第4四半期に+2.8%に上昇すると見込んでいる。物価の上昇に賃金の伸びが追いつけず、実質所得の伸びはマイナスで家計は一段と厳しくなることが見込まれている。景気の過熱は感じられず、BOEは当面、金融政策の変更は行わないか。
 英3月ILO失業率(3カ月)は4.6%と、42年ぶりの低水準となった一方で、平均週間賃金(ボーナスを除く)は市場予想を下回る+2.1%にとどまった。インフレ調整後の平均週間賃金は-0.2%と、2014年第3四半期以来の下落となった。4月の小売売上高は前月比で市場予想を上回る+2.3%となった。BOEは今週公表した調査報告書で、物価上昇の影響で消費が減速する一方、企業の賃上げペースが加速する兆候はほとんど見られないと指摘した。英総選挙の前倒し決定以来、ポンドの買い戻しが優勢となるも、ファンダメンタルズは決して楽観できない状態である。

 加ドルは下げ渋るも上値は限られるか。トランプ米大統領をめぐる懸念からドル安が支えとなるも、対円では投資家のリスクオフ姿勢で上値の重い動きが続きそうだ。原油相場が下げ渋り、加ドルの売り圧力はやや後退した。来週はカナダ銀行(BOC)の金融政策会合が予定されており、金融政策の据え置きが見込まれる。米政権の政策運営に不安が高まるなど、先行き不透明感でBOCはハト派寄りの慎重姿勢が継続しそうだ。ライトハイザー氏が上院の承認を経て15日に米通商代表部代表に就任した。北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉で中心的な役割を担うことになる同氏は、年内に再交渉をまとめたい意向を示した。来週は25日の石油輸出国機構(OPEC)総会にも注意が必要。


5月15日週の回顧

 トランプ米大統領の機密情報の漏洩疑惑問題を背景に円買い・ドル売りが優勢となった。強い英4月小売売上高も支えにポンドドルは昨年9月末以来の1.30ドル大台復帰を果たし、ポンド円は143円前半で下げ渋った。

 加ドル円は81円前半まで下落した一方、ドル/加ドルは1.35加ドル後半まで加ドルの買い戻しが進んだ。原油相場の下げ渋りで加ドルの売り圧力はやや後退した。(了)

最終更新:5月20日(土)11時03分

トレーダーズ・ウェブ

 

情報提供元(外部サイト)

トレーダーズ・プレミアム

トレーダーズ・プレミアム

DZHフィナンシャルリサーチ

株式情報会員専用サービス
入会受付中

月額10,000円(税別)

外資系動向やIPO情報でおなじみの 『トレーダーズ・ウェブ』 には、旬の銘柄がわかる「話題の銘柄」や、反転シグナルが出た銘柄をスクリーニングした「初動銘柄」など、注目情報が盛りだくさん!

このカテゴリの前後のニュース

株主優待特集

不動産投資コラム(楽待)

ヘッドライン