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週間為替展望(豪ドル/ZAR)-豪ドル円は失業率に注目

5月13日(土)11時02分配信 トレーダーズ・ウェブ

◆来週の豪州は失業率と金融政策決定会合議事録に注目
◆ロス商務長官が円安是正圧力をかける可能性も
◆ZARはコモディティ価格次第か
(国際金融情報部・松井 隆)

予想レンジ
豪ドル円 78.80-85.70円
南ア・ランド円 8.00-8.64円円


5月15日週の展望

 豪ドル円の上値は限定的か。今週発表された豪州の経済指標はどれも市場予想より弱かった。豪州政府が住宅価格上昇の抑制、海外からの不動産投資規制の強化を狙っているため、豪州から強い経済指標が発表されるのは今後とも先になりそうだ。豪州政府は9日、住宅バブル対策として海外投資の抑制と住宅供給の増加に焦点を置いた予算案を発表した。例えば住宅を1年のうち半年間空き家にする場合は最低5000豪ドルを課税し、新規住宅開発向けの海外からの投資資金には50%の上限を設けるなど、国内の住宅供給増加に配慮した。その一方、国内居住者には税制優遇策もあるため、豪州も内向きの政策になりつつあるようだ。

 来週も豪州からは様々な経済指標等が発表される。15日に3月住宅ローン貸出、16日に豪準備銀行(RBA)の5月2日分の金融政策決定理事会議事録、18日に4月失業率が発表される。前回の政策決定理事会の声明では、国内成長は今後数年間で3%を少し超えるくらいになる見込みとされた。しかし、最近の弱い経済指標とギャップがあるため、議事録から豪州経済の先行きを吟味する必要がありそうだ。失業率はここ数カ月5.9%が続いており、今回の市場予想も同じ5.9%だ。大きく改善されない限り、豪ドル売りの材料として残ると思われる。

 一方、円もここから大きく売られるのは厳しくなりそうだ。前回の米貿易収支発表後にロス商務長官は対日赤字の大きさに我慢ができないと発言した。ロス長官はカナダの林業に対する課税拡大を提言していることを考えると、日本に対して貿易不均衡是正、円安に対する圧力をかけても全く不思議ではない。円安がこれ以上進むのは難しそうだ。
南ア・ランド(ZAR)円の下値は限定的か。先週はリスクオン相場のためコモディティ価格に利食いが入ったが、更なる下落は難しそうだ。しかし、ZAR円は、南アの政局が不安定化し円安修正圧力がかかった時は、急転回する可能性も高い。南アの経済指標としては3月の小売売上高に注目。


5月8日週の回顧

 豪ドルは対円では横ばい、対ドル、対NZドルでは小幅下落した。3月の住宅建設許可件数は前月比で-13.4%と大幅に鈍化、小売売上高も予想を下回る-0.1%と弱い数字が発表された。2017-2018年会計年度は財政赤字になるとの見通しが発表されたこともあり、豪ドルは対ドルでは1月10日以来の0.7329ドルまで下落した。その一方、北朝鮮リスクの後退と仏選挙がマクロン氏勝利で終わったことで円が売られたため、豪ドル円はほぼ横ばいだった。

 ZARは、対円では上昇、対ドルでは下落した。週初はマクロン氏が仏大統領選に勝利したことで先進国通貨が買われたためZARは売られたが、トランプ政権がコミー連邦捜査局(FBI)長官を電撃解任したことで金、石油をはじめとする商品価格が上昇し、ZARは買い戻された。対円では地政学リスク後退の影響で円が大幅に売られたことを受けて、ZAR円は3月30日以来の水準まで上昇した。(了)

最終更新:5月13日(土)11時02分

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