ここから本文です

週間為替展望(ポンド/加ドル)-英、総選挙圧勝も交渉は厳しい

5月13日(土)0時33分配信 トレーダーズ・ウェブ

◆英、メイ与党が総選挙で圧勝してもEU離脱交渉は難航か
◆MPC、18・19年のインフレ予想を引き下げ
◆加ドル、市場の目線はNAFTAの再交渉へ
(国際金融情報部・金 星)

予想レンジ
ポンド円 140.50-148.50円
加ドル円 80.00円-85.00円


5月15日週の展望

 4月18日にメイ英首相が総選挙の前倒し実施を表明して以降、ポンドは堅調地合いを維持している。しかし、ブレグジットへの根強い警戒感から上値は限られ、ポンドドルは昨年9月末以来の1.30ドルの大台を前に足踏み状態。1.30ドル復帰を果たしても、ショートポジションの解消が進む一方、利食い売りが活発になろう。対円ではリスクオフの後退により堅調地合いを維持するも、直近の大幅高で調整が入りやすい。上値のメドは昨年12月15日につけた英国民投票後の高値148.46円となるか。
 欧州連合(EU)27カ国の首脳会議は、6月に見込まれている最初の交渉で、2019年3月29日の英EU離脱に向けて「満足し得る進展」があれば、将来の長期的な自由貿易関係の構築方法について英国側と話し合う用意があるとの方針を採択した。迅速な貿易交渉入りを望む英国に一定の配慮を示したものの、合意なしに離脱するとのメイ首相の脅しに対して強硬な姿勢で臨む態勢を整えるとし、単一市場の恩恵だけを手にする「いいとこ取り」はあり得ないと強調した。メイ首相の与党である保守党が6月の総選挙で圧勝しても、スムーズな離脱交渉は想定しにくい。
 イングランド銀行(BOE)の金融政策委員会(MPC)会合では、前回同様にフォーブス委員が利上げを主張し、7対1(ホッグBOE副総裁の辞任で暫定8人)で金融政策の据え置きを決定した。MPCは、2017年の経済成長率予想を従来の+2.0%から+1.9%に下方修正した一方で、18・19年の予想を引き上げた。17年のインフレ予想を従来の+2.4%から+2.7%に引き上げたが、18・19年は引き下げた。カーニーBOE総裁は家計が厳しくなると指摘し、実質賃金の伸びは当面弱い状態が続くとの見通しを示した。来週は4月のインフレ・雇用指標の発表が予定されている。3月の消費者物価指数は前年比で+2.3%と、2013年9月以来の伸びとなった2月から横ばいとなった。

 加ドルは上値の重い動きが続くか。原油相場の持ち直しや、良好な経済指標が加ドルの支えとなるも、北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉への警戒感が引き続き上値を圧迫している。NAFTAの再交渉をめぐる不透明感は根強い。米商務省は4月下旬にカナダが針葉樹材の輸出に不当な補助金を支給しているとして、平均20%の相殺関税を課すとの方針を示したため、加政府は自国港からの米国燃料炭の出荷禁止の対抗措置を検討するとした。カナダ中銀(BOC)のポロズ総裁は保護主義台頭による不透明感は成長の妨げになるとし、景気先行きへの懸念が残るなか金融緩和を継続する可能性を示唆した。来週は4月の消費者物価指数や3月小売売上高の発表が予定されている。


5月8日週の回顧

 リスクオンの円売りが継続。ポンド円は148円近辺まで上昇し、加ドル円は83円台後半まで買い戻された。ポンドドルは英政策イベント後に売られるも1.28ドル台を維持し底堅い動き。
 一方、ドル/加ドルは2016年2月以来の加ドル安水準となる1.37加ドル台から戻りが鈍かった。加ドルは、格付け会社ムーディーズが経営環境の厳しさを理由に加大手銀行6行を格下げしたことも嫌気された。(了)
小針

最終更新:5月13日(土)0時33分

トレーダーズ・ウェブ

 

情報提供元(外部サイト)

トレーダーズ・プレミアム

トレーダーズ・プレミアム

DZHフィナンシャルリサーチ

株式情報会員専用サービス
入会受付中

月額10,000円(税別)

外資系動向やIPO情報でおなじみの 『トレーダーズ・ウェブ』 には、旬の銘柄がわかる「話題の銘柄」や、反転シグナルが出た銘柄をスクリーニングした「初動銘柄」など、注目情報が盛りだくさん!

【あわせて読みたい】

このカテゴリの前後のニュース