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週間為替展望(豪ドル/ZAR)-豪ドルは軟調か

4月15日(土)11時01分配信 トレーダーズ・ウェブ

◆豪就業者数は伸びるも失業率は高く、豪ドル円は軟調か
◆シリア、欧州、北朝鮮の地政学リスクで円は買われやすい
◆南アは株価堅調だが今後は格下げの影響も、ZARの希望は大統領不信任
(国際金融情報部・松井 隆)

予想レンジ
豪ドル円  78.80-85.80円
南ア・ランド円 7.15-8.22円


4月17日週の展望

 豪ドル円は引き続き軟調に推移しそうだ。米海軍の原子力空母が朝鮮半島近海に派遣されている。この状況は1962年に起こった「キューバ危機」を思い起こさせる。当時はソ連がキューバと軍事協定を結び、米国本土を射程圏内とするソ連製準中距離弾道ミサイルをキューバに配置した。核ミサイル基地の撤去を迫る米国とソ連が一触即発の状態となったが、まさに現在の北朝鮮の状況と似ている。キューバ危機は、最終的にはソ連が核ミサイルを撤去したことで終わった。しかし今回、決定的に異なる点は、当時のキューバはソ連の庇護の下にあったのに対して、現在の北朝鮮は中国と相容れなくなりつつあり、交渉の余地が乏しいことである。キューバ危機のように海上封鎖では解決できないこともあり、しばらくの間は地政学リスクを意識した円買いが続くことになるだろう。

 一方、豪州国内では、先週発表された3月の就業者数が市場予想より改善し、先月分もマイナスからプラスに上方修正された。しかし、失業率は5.9%と依然、高止まりだった。豪州経済にとって最大の懸念材料である、この高止まりした失業率の問題は当面解決できないだろう。18日に公表される豪準備銀行(RBA)金融政策決定理事会議事録では、雇用の悪化が原因で今年一杯は利上げが見送られるという声明が出されるのではないかという噂も出ている。他の懸念材料としては、今週公表されたRBAの金融安定化報告で、債務残高が非常に高いため中国金融市場の安定性を懸念していることが示された。中国経済の鈍化により豪州のコモディティ関連輸出が低迷すれば、豪ドルの上値は抑えられるだろう。RBAの議事録で、前回に引き続き豪ドル高がもたらす負の影響が指摘される可能性もあり、為替への言及にも警戒したい。

 南ア・ランド(ZAR)円は引き続き上値が重く推移するだろう。流動性が低いことから乱高下を繰り返すだろうが、売り材料の方に反応しやすい。南アの小規模組合の代表は、先々週の格下げはインフラ計画と中小企業の資金調達に多大な影響を与えるとコメントした。これらの影響が南アの経済指標に反映されるのは数カ月先になるであろうが、南ア経済にとってはネガティブな材料が満載だ。一方、買い材料は、ズマ大統領に対する不信任決議案の採決を秘密投票にすることを最高裁が認めたときだろう。過半数の議席を保有する与党アフリカ民族会議(ANC)は不信任案に反対票を投じる姿勢を示しているものの、秘密投票の場合は可決される可能性も出てくるという見方もある。



4月10日週の回顧

 豪ドル円は軟調に推移した。シリア情勢と緊迫する朝鮮半島を巡る地政学リスクを意識して安全資産の円が買われ、豪ドル円は昨年11月22日以来の安値となる81.86円まで下落した。注目されていた豪州の3月雇用統計では、失業率は市場予想通り横ばいだったが就業者数が改善され、豪ドル円は83円手前まで戻した。

 ZAR円は豪ドル円と同じく円買いの影響で11月23日以来の安値となる7.90円まで下がったが、ズマ大統領が求められれば辞任する意向を示したことで、8.15円まで回復した。
山下

最終更新:4月15日(土)11時01分

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